秘密度ラベルを操作する

概要

Microsoft の Purview Information Protection は、組織のデータの管理および制御を支援する一元的なデータ ガバナンス サービスです。Microsoft Purview の秘密度ラベルは、ファイルとデータにラベルを適用することによって機能します。ラベルにより、組織のデータを分類して保護すると同時に、生産性とコラボレーション機能を妨げないようにすることができます。詳しくは、Microsoft の公式ドキュメント「Learn about sensitivity labels」をご覧ください。

簡単に言うと、秘密度ラベルを使用して以下を実行できます。

• ファイルとフォルダーへのアクセスを制御する。
• どのユーザーとグループに、対象のファイルとフォルダーに対してさまざまなアクション (読み取り、書き込み、変更、共有) を実行する権限を付与するかを定義する。

デスクトップ版 Office アクティビティの秘密度ラベル

秘密度ラベルがサポートされているパッケージとアクティビティは次のとおりです。

Excel:

• Excel アプリケーション スコープ
• Excel ファイルを使用
• Excel の秘密度ラベルを取得: 選択した Excel ブックの秘密度ラベルを取得します。
• Excel の秘密度ラベルを追加または更新: 選択したファイルの秘密度ラベルを追加または更新します。

ワード:

• Word アプリケーション スコープ
• Word の秘密度ラベルを取得: 選択した文書ファイルの秘密度ラベルを取得します。
• Word の秘密度ラベルを追加または更新: 選択したファイルの秘密度ラベルを追加または更新します。

プレゼンテーション:

• PowerPoint プレゼンテーションを使用
• PowerPoint の秘密度ラベルを取得: 選択したプレゼンテーション ファイルの秘密度ラベルを取得します。
• PowerPoint の秘密度ラベルを追加または更新: 選択したファイルの秘密度ラベルを追加または更新します。

上記以外のデスクトップ版 Office のアクティビティを使用して秘密度ラベルが適用されたファイルを操作できるのは、適切な権限が設定されている場合のみです。たとえば、[セルを取得] または [表の範囲を取得] アクティビティを使用して「人事部社外秘」という秘密度ラベルが付いたファイルを取得できるのは、オートメーションを実行するユーザー アカウントが、「人事部社外秘」というラベルが付いたファイルを読み取る権限を持っている場合です。このコネクションにファイルの読み取りまたは書き込み権限がない場合は、例外がスローされます。

Microsoft 365 アクティビティの秘密度ラベル

Microsoft 365 アクティビティ パッケージでは、次の 2 つのアクティビティでカスタムの秘密度ラベルがサポートされています。

• 秘密度ラベルを取得: ファイルの秘密度ラベルを取得します。これにより、ファイルを操作できるかどうかを確認できます。
• 秘密度ラベルを割り当て: 指定したファイルに秘密度ラベルを割り当てます。対応する各ラベルを操作するための適切な権限があることを確認してください。

上記以外の Microsoft 365 アクティビティを使用して秘密度ラベルが適用されたファイルを操作できるのは、適切な権限が設定されている場合のみです。たとえば、[ファイル/フォルダーを取得] アクティビティを使用して「人事部社外秘」という秘密度ラベルが付いたファイルを取得できるのは、オートメーションを実行するユーザー アカウントまたはサービス アカウント (コネクションの作成対象のアカウント) が、「人事部社外秘」というラベルが付いたファイルを読み取るアクセス許可を持っている場合です。このコネクションにファイルの読み取りまたは書き込み権限がない場合は、例外がスローされます。

ラベルを操作する

ラベルの定義と設定は、組織の管理者が担当します。各ラベルには異なる権限セットがあり、最も制限の少ないものから最も制限の厳しいものまでさまざまです。このプロセスについて詳しくは、「秘密度ラベルを作成して設定する」をご覧ください。

注: [秘密度ラベルを割り当て] ではラベル ID を使用します。管理者に問い合わせて、組織全体で使用される秘密度ラベルの ID の一覧を入手してください。

制限事項

• Microsoft Graph API と Outlook COM (Outlook デスクトップ アプリ) では、[メールを送信] アクティビティを使用する際にメールに秘密度ラベルを追加する処理はサポートされていません。回避策として、自動ラベル付け組織ポリシーを設定して、すべてのメールに既定でラベルを適用します。また、メールからの秘密度ラベルの読み取りはサポートされていません。
• Microsoft Graph API では、[ブックを作成] アクティビティを使用する際に新しいブックに秘密度ラベルを追加する操作はサポートされていません。まずブックを作成した上で、[秘密度ラベルを割り当て] アクティビティを使用してラベルを追加する必要があります。
• オートメーションが、企業ポリシーで義務付けられている必要な秘密度ラベルなしでファイルを更新しようとした場合、Excel、Word、Presentations の各パッケージで COM エラーが発生します。