Studio
2023.10
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Studio ガイド
最終更新日 2024年4月26日

UI Explorer

UI Explorer は、特定の UI 要素に対応した独自のセレクターを作成できる高度なツールです。これは、Automation Cloud インスタンスの [リソース センター] からダウンロードできるスタンドアロンのツールです。UiPath.UIAutomation.Activities パッケージがプロジェクトの依存関係としてインストールされている場合には Studio からも利用できます。

UI Explorer をスタンドアロンのツールとして使用する場合、Studio のインストールは不要です。これは、アプリケーションをセレクターによって自動化できるかどうかを確認するときに便利です。プロセスを構築することなく、要素を簡単に検査できるからです。スタンドアロン パッケージには、SetupExtensions ユーティリティも含まれているため、ブラウザーの拡張機能や JavaBridge をインストールして、自動化が必要なあらゆる場面で要素を検査できます。

[UI Explorer] ウィンドウを開くには、[デザイン] タブの [セレクター] セクションにあるボタンをクリックします。あるいは、ターゲット UI 要素を指定した後に、ターゲットおよびアンカー属性のすべてのセレクターの選択画面にある高度なエディターからも開くことができます。



注: 使用中のプロジェクトの依存関係として UiPath.UIAutomation.Activities パッケージがインストールされていない場合は、[UI Explorer] ボタンがリボンに表示されません。

別の方法として、Studio の Backstage ビューの [ツール] ページから UI Explorer を開くこともできます。コンテキスト メニューからの UI Explorer は、Studio の現行バージョンに同梱されている UI Automation ライブラリを使用します。

注: 開いた UI Explorer の右下隅には、現在使用している UI Automation パッケージのバージョンが表示されます。このバージョンは、UI Explorer の開き方によって異なります。UI Explorer[ツール] ページから起動した場合は、使用している Studio のバージョンに同梱されている既定の UI Automation のバージョンが使用されます。一方で、UI Explorerリボンから起動した場合は、現在のプロジェクトの依存関係としてインストールしたバージョンが使用されます。


最適なセレクターを選択するうえでのヒントを次に示します。

  • 属性を追加または削除する
  • 親タグまたは子タグを追加する
  • ワイルドカードを使用して変更する値を置き換える



UI Explorer ウィンドウのフィールドの説明

フィールド

説明

検証

このボタンは、セレクターの定義の有効性とターゲット要素の画面上での可視性を確認することにより、セレクターのステータスを表示します。

[検証] ボタンには以下の 3 つのステートがあります。

  • docs image セレクターを検証中
  • docs image 有効なセレクター
  • docs image 無効なセレクター
  • docs image 変更されたセレクター、再検証
要素を選択


古い UI 要素に置き換わる新しい UI 要素を指定します。

アンカーを指定


ターゲットの UI 要素に相対するアンカーを選択できます。

修復


同じターゲット UI 要素を再度指定して、セレクターを修復できます。この操作は、古いセレクターを完全に置き換えることはしません。このボタンは、セレクターが無効な場合にのみ使用可能です。

強調表示


ターゲット要素を最前に配置します。オフに切り替えられるまで、強調表示が継続します。このボタンは、セレクターが有効な場合にのみ使用有効です。

イベントを検査

イベント検査ツールを開きます。
オプション


いくつかのオプションがあります。

  • UI フレームワーク - UI 要素とそのセレクターの判定に使用するテクノロジを変更します。次のオプションを使用できます。
    • Default – UiPath® proprietary method. Usually works fine with all types of user interfaces.

      まず、適切な UiPath 拡張機能またはコネクタ (例: ブラウザー/リモート/Java 拡張機能、SAP コネクタなど) を使用してセレクターを生成します。

      それが不可能な場合は、Active Accessibility (ほとんどのデスクトップ アプリケーションに推奨) または UI Automation (Office アプリケーションに推奨) を使用してセレクターを生成します。

    • Active Accessibility – アプリケーションにアクセスできるようにする、Microsoft が以前より提供しているソリューションです。ソフトウェアが古く、[既定] のオプションでは機能しない場合に、このオプションの使用をお勧めします。

      Active Accessibility を使用してセレクターの生成を試みます。UiPath 拡張機能やコネクタは使用しません。

      セレクターが Active Accessibility テクノロジを使用しているかどうかを確認するには、ctrl タグを探す必要があります。具体的には、サブ文字列 <ctrl を探します。XAML では、これが &lt;ctrl としてエンコードされている場合があります。
    • UI オートメーション – Microsoft の改良型アクセシビリティ モデルです。アプリケーションが新しく、[既定] のオプションでは機能しない場合に、このオプションの使用をお勧めします。

      UI Automation を使用してセレクターの生成を試み、UiPath 拡張機能やコネクタは使用しません。

      注: 現在、このフレームワークでは Chrome または Edge の Webページはサポートされていません。拡張機能にフォールバックする代わりに wnd セレクターを生成します。

Active Accessibility と UI オートメーションについて詳しくは、こちらをご覧ください。

  • 復元の待機 - セレクターのデータが読み込まれるまで、UI Explorer ウィンドウの復元を遅らせます。ドロップダウン リストやオーバーレイのように、フォーカスが失われると自動的に閉じる UI 要素を指定する際にはこのオプションを使用します。
  • トリガー セレクター - 親 UI 要素内における UI 要素の一意性を確保するとともに、その監視精度を向上させます。このオプションは、「トリガー」系アクティビティのセレクターを生成する際に使用します。

ビジュアル ツリー パネル

UI 階層のツリーを表示します。各ノードの前にある矢印をクリックしてナビゲートすることができます。

既定では、最初に UI Explorer を開くと、このパネルにはすべての開かれたアプリケーションがアルファベット順で表示されます。

ツリーから UI 要素をダブルクリックする (または右クリックして [ターゲット要素として設定] を選択する) と、[セレクター エディター][セレクター属性][プロパティ エクスプローラー] の各パネルが設定されます。

フィールド

説明

強調表示


ビジュアル ツリーから選択した要素は、リアルタイムで強調表示されます。オフに切り替えられるまで、強調表示が継続します。

検索オプションを表示


検索ボックスと検索フィルター オプションを表示します。

検索ボックス

特定の文字列を検索できます。完全一致が見つからない場合は、最も一致に近い文字列が含まれているノードが表示されます。

ワイルドカードがサポートされます。

[検索条件] ドロップダウン リストで選択した属性に応じて、検索で大文字と小文字が区別されます。

注: 検索では、選択した UI オブジェクトの下にあるツリー構造内の一致のみが検索されます。

検索条件

検索対象を、選択した属性またはセレクターに絞り込みます。選択した UI 要素に応じて、ドロップダウン リストの内容が変化します。

注: [検索条件] を [セレクター] に設定した場合は、<attribute name1='value1' ... /> 形式で 1 つのノードのみ入力できます。

子のみ

検索対象を、選択したノードの第 1 レベルの子に限定します。既定では、このチェック ボックスはオフになっています。

セレクター エディター パネル

指定した UI オブジェクトに対応するセレクターを表示し、セレクターをカスタマイズすることができます。

パネルの下部には、プロジェクトで使用する必要がある実際の XML フラグメントが表示されます。必要なセレクターが見つかったら、ここからコピーしてアクティビティの [プロパティ] パネルの [セレクター] フィールドに貼り付けることができます。

パネルの上部では、セレクター内のすべてのノードを表示でき、ノードの前にあるチェック ボックスをオフにすることで不要なノードを削除することができます。属性を有効化/無効化した場合、または下部のパネルでセレクターを編集した場合、セレクター ノードのリストにある要素がアクティブになります。一度に 1 つのノードしかアクティブになりません。

ここでノードを選択すると、その属性が [セレクター属性] パネルと [プロパティ エクスプローラー] パネルに表示されます。

また、変数を通じてセレクターも編集できます。その場合、CTRL+K ホットキーを使用してセレクター自体の内部に変数を作成するか、CTRL+Space の組み合わせにより既に作成済みの変数を指定します。CTRL+K ホットキーを使用すれば、変数の値と名前を指定できます。string 変数のみ使用できます。

セレクター属性パネル

([セレクター エディター] パネルから) 選択したノードの使用可能なすべての属性を表示します。

各属性の前にあるチェック ボックスをオンまたはオフにすることで、ノード属性の一部を追加または削除できます。

また、各属性の値を変更することもできますが、この変更が保持されるのは、新しいセレクターが最初に選択した UI オブジェクトを指し示している場合のみです。

プロパティ エクスプローラー パネル

指定した UI オブジェクトが持つことのできる属性のすべて (セレクターに出現しない属性を含む) を表示します。これらは変更できません。

イベント検査ツール

トリガーベースの有人オートメーションのコンテキストでは、イベント検査ツールを使用して、アプリケーション内の特定の UI 要素を操作したときにトリガーされるネイティブ イベントの種類を識別し、[アプリケーション イベント トリガー] アクティビティを設定することができます。このツールは、クリックキーの押下フォーカスの取得フォーカスの喪失、その他の関連する操作など、選択したすべての種類のイベントをキャプチャして監視します。それにより、実行されたアクションを分析し、発生した問題を診断することができます。

有効な UI 要素が選択されている状態で [イベントを検査] ツールバー ボタンをクリックすると、UI Explorer からイベント検査ツールを開くことができます。



ツールバーは、次のオプションで構成されています。
  • 記録 - UI 要素を操作することによって生成されたイベントが記録され、イベント リストに追加されます。
  • 一時停止 - UI 要素を操作したときにその UI 要素によって生成されるイベントが記録されなくなります。
  • 強調表示 - ターゲット要素の輪郭を表示し、数秒間前面に移動します。強調表示は無効化されるまでオンのままになります。
  • UI Explorer で開く - 監視対象の要素が UI Explorer で開き、その要素のセレクターを確認できます。
イベントの記録を開始すると、さらに 2 つのオプションが利用可能になります。
  • クリア - 記録されたすべてのイベントを削除します。
  • CSV - キャプチャしたイベントを .csv ファイルにエクスポートして、さらに詳しく分析することができます。
[イベント検査ツール] ウィンドウには、以下の 2 つのメイン セクションがあります。
  • イベント フィルター - ターゲット要素に対して監視するイベントの種類を選択できます。
  • イベント リスト - キャプチャしたイベントに関する情報を表示します。

特定の種類のイベントをフィルタリングしてキャプチャするには、イベントの種類のリストでチェックボックスをオンまたはオフにします。リストは、選択した要素のテクノロジによって異なる場合があります。

Web または Java UI 要素に固有のあらゆる種類のマウス イベント (マウスの移動マウスの押下マウスの解放マウスの到達マウスの離れ) は、イベント リストが増大する可能性があるため、既定では無効になっています。そうした種類のマウス イベントを有効化するのは、特に監視が必要な場合だけにすることをお勧めします。

また、イベントの記録の開始後にも、そうした種類のイベントを有効化または無効化できます。

イベント リストには、以下の 3 つの列があります。
  • イベント名 - イベントの種類です。
  • タイム スタンプ - イベントが実行された日付と時間です。
  • イベント データ - 特定のイベントに関するデータとパラメーターです。
各列は、昇順または降順に並べ替えることができます。既定では、イベントは実行された順に表示されます。


[消滅] というイベントの種類が検出されると、監視を続行できなくなり、画面にエラー メッセージが表示されます。ツールバーのオプションをクリックすると、同じエラー メッセージが画面に表示されます。利用可能なオプションは、データのクリアか、.csv ファイルへのエクスポートのみです。監視を再開するには、ウィンドウを閉じて、イベント検査ツールの別のインスタンスを開きます。


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