- リリース ノート
2020 年 3 月
v2018.3 では、Attended フローティング ロボットおよびマシン テンプレートの概念を導入しました。
この 2 つの機能を併用することで、非永続的 VDI に基づくデプロイ、ユーザーの交代があるホットシート環境 (共有デスクトップ環境) での長時間シフトに基づくデプロイ、そして全般的な観点では任意のマシン/ユーザーの組み合わせを使用する環境に基づくデプロイを管理するための、理想的な仕組みが実現されました。
マシン テンプレートの登場により、ユーザーとマシンの集合のデカルト積を定義する必要がなくなりました。たとえば、8 人のユーザーと 8 つの VDI が存在する環境があったとします。以前は、8×8 の組み合わせを網羅する 64 通りのロボットの組み合わせをすべて定義する必要がありましたが、現在は 1 つのマシン テンプレートと 8 台のフローティング ロボットの構成のみで済むようになりました。
v2019.10 では、Attended ロボットの自動プロビジョニングおよび管理を導入し、デプロイをさらに簡単に行えるようにしました。これにより、インスタンス内のあらゆる種類のユーザー ID に対して自動的に Attended ロボットを作成できるようになりました。Attended ロボットの自動プロビジョニングは、ロボットの設定やライセンスのニーズと同様にユーザー レベルで直接設定できます。
これまで、上記の機能は有人の (ユーザーの操作を伴う) 自動化プランに対してのみ活用できましたが、今回のリリースでは無人の (ユーザーの操作を伴わない) 自動化プランにも目を向け、これらの機能を Unattended ロボットおよび NonProduction ロボットでも使用できるようにしました。
つまり、この新しい主要機能は、ロボットの種類に関わらず大規模デプロイを簡単に管理することを目的としています。必要に応じて動的割り当て、自動プロビジョニング、および非永続的 VDI のサポートを使用することで、効率的にロボットを使用できます。これらの機能について詳しくは「モダン フォルダー内のロボット」をご覧ください。
今回のリリースでは、ユーザーがプロセスの表示名を簡単に変更できる機能を追加しました。プロセス名の誤記のせいでパッケージをパブリッシュし直したり、プロセスを作成し直したりする必要がなくなり、使用性が向上しました。
タスク機能に対して大規模な改修を行いました。タスク機能の名称を「Action Center」に変更し、今後センター内で使用する業務単位を「タスク」ではなくアクションにしました。機能自体に変更はありません。アクション機能の詳細について詳しくは、こちらをご覧ください。
さらに、アクションに新しい種類を追加しました。今回、検証ステーションを新しくなったアクション センターと連携させました。
長期実行プロセスの完了を待機中に余分なリソースを消費しないよう、ドキュメントの分類やデータの自動抽出結果のレビューおよび修正でユーザーによる入力が必要な際は、「ドキュメント検証アクション」が生成されます。
このアクションを扱うのはアクションを割り当てられたユーザーです。アクションが完了を保留にしている間はロボットは使用されないため、そのロボットを別のプロセスの実行に使用できます。ドキュメント検証アクションが完了すると最初のワークフローが再開され、その時点で利用可能なロボットが使用されます。
ロボットをバックグラウンド プロセスで頻繁に使用するユーザーのために、プロセスの実行時に特定のユーザーを使用する必要性を取り除きました。これからは同一のユーザーが複数のプロセスを同時に好きなだけ実行できます。また UI に数箇所変更を加え、ユーザーの介入が必要なプロセスとそうでないプロセスを簡単に区別できるようにしました。このためプロセスやその実行を管理しやすくなりました。詳細はこちらをご覧ください。
ジョブの優先度機能を追加しました。これにより複数のジョブ間の優先順位を管理しやすくなりました。優先度の高いジョブは最初にリソースを取得し、優先度の低いジョブよりも先に実行されます。同じ優先度のジョブがある場合は、ジョブの作成順に実行されます。
Orchestrator で BLOB ストレージの組み込みサポートが使用できるようになりました。Orchestrator のデータベースまたは外部プロバイダー (例: Azure、Amazon、MinIO) を使用できます。このストレージ バケットはフォルダーを範囲としたエンティティなので、ストレージやコンテンツのアクセスおよび使用を詳細に管理できます。
今回のリリース以降、Studio ロボットおよび StudioX ロボットに対しては Orchestrator からジョブを開始したりトリガーを作成したりできなくなります。お使いの環境を問題なく継続するには、以下の対応が必要です。
- 運用環境で Studio ロボットを使用しており、Orchestrator で設定したスケジュールによって無人で動かしている場合は、Unattended ロボットを使用してください。
- 開発環境で Orchestrator を使用して Studio または StudioX ロボットにジョブをスケジュールおよび実行している場合は、代わりに NonProduction ロボットを使用してください。
今後予定されている Orchestrator の変更に関して重要なお知らせがあります。
v2020.4 より、Studio または StudioX ロボットに対しては、Orchestrator からのジョブの開始やトリガーの作成ができなくなります。ユーザーの皆様にはご不便をおかけすることもあるかと思いますが、これはより合理的な業務ソリューションの実現に向けた変更ですので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。お使いの環境の使用を問題なく継続するには、以下の対応が必要です。
- 運用環境で Studio ロボットを使用しており、Orchestrator で設定したスケジュールによって無人で動かしている場合は、Unattended ロボットを使用してください。
- 開発環境で Orchestrator を使用して Studio または StudioX ロボットにジョブをスケジュールおよび実行している場合は、代わりに NonProduction ロボットを使用してください。
Orchestrator のパフォーマンスの観点から操作性を向上させるために、1 MB を超える固有データはキュー アイテムとして使用できないようにしました。この制限を超えるデータはキューに追加できません。これより大きなサイズのアイテムをアップロードする必要がある場合は外部ストレージにデータを保存し、アイテム内ではリンクを参照するのみとしてください。
列グリッドに [列] ボタンを追加して列の表示設定を操作できるようにしました。既定ではどのページでもすべての列が表示されていますが、このボタンをクリックして非表示にしたい列のチェック ボックスをクリアすれば、使用頻度の高い列だけを表示できます。