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Studio ガイド
最終更新日 2024年4月3日

Chrome 拡張機能のトラブルシューティング

このページでは、UiPath Chrome 拡張機能が正しく動作しない場合に、その原因である可能性が最も高い問題と、それらの問題を解決する方法について説明します。

現在、Chrome の拡張機能でのブラウザーの自動化は、1 つの Chrome ウィンドウで可能です。
注: ブラウザーの自動化を行うには、Google Chrome のバージョン 64 およびそれ以降を使用する必要があります。

UiPath Chrome 拡張機能がインストールされ、有効化されているかを確認する

  1. Google Chrome で、chrome://extensions/ に移動します。
  2. こちらの説明に従って、拡張機能がインストールされ、有効化されていることを確認してください。
  3. 拡張機能が正しくインストールされているが、Chrome に表示されない場合は、こちらの説明に従って、拡張機能に影響を与えるグループ ポリシーがあるかどうかを確認してください。
    docs image
    注: chrome://extensions/ ページの上部にある [デベロッパー モード] をオンにすると、拡張機能の [詳細] ページに [更新] ボタンが表示されます。

ChromeNativeMessaging.exe が実行中かどうかを確認する

ChromeNativeMessaging.exe は、UiPath Chrome 拡張機能と UiPath Studio/Robot 間の通信を可能にします。
  1. Chrome を開きます。
  2. タスク マネージャーを開きます。
  3. ChromeNativeMessaging.exe プロセスが実行中であることを確認します。


  4. プロセスが実行されていない場合は、次の手順を実行します。

ComSpec 変数が正しく定義されているかどうかを確認する

説明

ChromeNativeMessaging.exe プロセスは現在のユーザーの下で実行され、cmd.exe を使用してブラウザーを起動します。
ComSpec 環境変数が見つからない場合、または無効な値が設定されている場合は、Google Chrome は ChromeNativeMessaging.exe を起動できません。

また、管理者が一部のユーザーのコマンド プロンプトを無効化したり、常に管理者特権で実行するように設定したりする場合があります。

解決策

ComSpec 環境変数に正しい値を手動で追加します。この変数は Windows インストール時に設定され、%SystemRoot%\system32\cmd.exe という値を設定する必要があります。


その他の回避策

ComSpec 環境変数が正しく設定されているにもかかわらず問題が解決しない場合は、コマンド プロンプトを実行する権限がユーザーにない可能性があります。この場合、現在のユーザーで実行されている cmd.exeChromeNativeMessaging.exe プロセスを開始することはできません。
Chrome 120.0.6090+ 以降では、NativeHostsExecutablesLaunchDirectly グループ ポリシーにより、管理者は制限された環境 (cmd.exe を禁止しているクラウド PC など) のユーザーに対してこれを有効化できます。




ファイルの URL およびシークレット モードへのアクセスを有効化する

既定では、拡張機能はファイルの URL またはシークレット モードへのアクセスを許可されていません。これらを有効化するには、以下の手順を実行します。

  1. Google Chrome で、chrome://extensions/ に移動します。Chrome 拡張機能のページが表示されます。
  2. UiPath Web Automation 拡張機能に移動して、[詳細] ボタンをクリックします。[UiPath Web Automation] の詳細ページが表示されます。
  3. [シークレット モードでの実行を許可する][ファイルの URL へのアクセスを許可する] オプションが選択されていることを確認します。


複数のブラウザー プロファイル

複数のユーザー プロファイルを持つ複数の Chrome インスタンス

UiPath Chrome 拡張機能は、複数のユーザー プロファイルで同時に実行される複数のブラウザー インスタンスの自動化をサポートしていません。このため、ブラウザーを自動化する場合は、Chrome のアクティブなインスタンスをすべて閉じてから、単一のユーザー プロファイルを使用してブラウザーを再起動する必要があります。

すべての Chrome インスタンスを停止する

場合によっては、Chrome のバックグラウンド プロセスが Chrome を完全に閉じるのを妨げていることがあります。ブラウザー インスタンスが表示されない場合であっても、これは自動化の妨げになります。

システム トレイで Chrome アイコンを右クリックして [終了] を選択し、Chrome を閉じることをお勧めします。これにより、他のユーザー プロファイルがバックグラウンドで使用されたままになることはなくなります。



グループ ポリシーの競合

説明

グループ ポリシーを使用して UiPath Chrome 拡張機能をインストールすると、マシン レベルで ExtensionInstallForcelist が更新されます。

ExtensionInstallForceList がユーザー レベルでも定義されている場合や、Chrome のクラウド ポリシーを使用している場合には、競合が発生する可能性があります。

マシン レベルが優先されるため、ユーザー/クラウド レベルで設定した拡張機能はアンインストールされます。

これを確認するには、chrome://policyExtensionInstallForcelist に次の警告が表示されているかを確認します。

This policy is working as intended but a conflicting value is set elsewhere and is overridden by this policy.



解決策

この競合を解決するには、以下の手順を実行します。
  1. インストール方法として NativeHostOnly を使用して UiPath Chrome 拡張機能をインストールします。

    この方法を使用すると、拡張機能と UiPath Studio/Robot 間の通信が可能になります。

    グループ ポリシーに変更は加えられません。

    このインストール方法を使用するには、UiPathStudio.msi のインストール コマンドに CHROME_INSTALL_TYPE=NativeHostOnly を追加します。 例: UiPathStudio.msi ADDLOCAL=DesktopFeature,Studio,Robot,RegisterService,ChromeExtension CHROME_INSTALL_TYPE=NativeHostOnly
  2. ExtensionInstallForceList ポリシーに次の値を追加します。
    1. [グループ ポリシー (オンライン)] のインストール方法の場合 (Chrome ウェブ ストア拡張機能をインストール):

      kmejkhcmhgilmppjodlgaklnmdmmhhcl;https://clients2.google.com/service/update2/crx

    2. グループ ポリシーによるオフライン インストールの場合 (セルフホストの拡張機能をインストール)

      ndmegdjihnhfmljjoaiimbipfhodnbgf;file:///C:/ProgramData/UiPath/UiPath.Common/ChromeExtension_SelfHosted/extension_manifest_chrome.xml

  3. NativeMessagingAllowList ポリシーに「com.uipath.chromenativemsg_v2」という値を追加します。
  4. DeveloperToolsAvailability グループ ポリシーの値を 1 に設定します。(デベロッパー ツールの使用を許可します。)

    拡張機能のすべての機能を使用するには、この設定が必要です。 この設定について詳しくは、「Chrome 拡張機能のトラブルシューティング」をご覧ください。

MV3 拡張機能に関する既知の問題

入力メソッドが [シミュレート] に設定された [クリック] アクティビティが Web ページの特定の要素で失敗する

入力メソッドが [シミュレート] に設定された [クリック] アクティビティが、javascript: という URI を含むクリック ハンドラーが設定された HTML 要素に対して機能しません。


この場合、シミュレートされたクリックは無効となり、エラーは報告されません。

これは Chromium のバグとして報告されました。この形式のクリック ハンドラーが設定された HTML 要素は非常に少ないため、この問題はまれにしか発生しません。

回避策

この問題の回避策は 2 つあります。

  1. ワークフロー内の失敗する [クリック] アクティビティを特定し、入力メソッドを [シミュレート] から他のいずれかの入力メソッド (Chromium API、ハードウェア イベント、ウィンドウ メッセージ) に変更します。
  2. UiPath.UIAutomation.Activities パッケージを v22.12 以降にアップグレードして、[プロジェクト設定][MV3 拡張機能使用時のクリックをシミュレートの回避策を有効化] オプションを使用します。

DeveloperToolsAvailability グループ ポリシーの値を 1 に設定する必要がある

DeveloperToolsAvailability には、次のいずれかの値が設定可能です。

  • 0 = 企業ポリシーによってインストールされた拡張機能でのデベロッパー ツールの使用を禁止し、その他の状況におけるデベロッパー ツールの使用を許可する
  • 1 = デベロッパー ツールの使用を許可する
  • 2 = デベロッパー ツールの使用を禁止する
グループ ポリシーを使用して UiPath Chrome 拡張機能をインストールする場合は、DeveloperToolsAvailability の値を 1 に設定して拡張機能の完全な機能を有効化します。

この値は、拡張機能をインストールすると自動的に正しく設定されますが、システム管理者がこのポリシーに別の値を設定している場合は上書きされます。

DeveloperToolsAvailability を 1 以外の値に設定すると、以下のような問題が発生します。

DeveloperToolsAvailability0 に設定すると、次の問題が発生します。
  • この制限が設定されると、UiPath Chrome 拡張機能 v22.4 は一切機能しません。v22.10 の拡張機能へのアップグレードを検討してください。このバージョンは、UiPathStudio.msi 2022.4.4 を実行することで利用可能です。
  • UiPath Chrome 拡張機能 v22.10 の適用は、LTS バージョンの UI Automation (19.10.x、20.10.x、21.10.x、22.4.x) のみに制限されます。
  • [JS スクリプトを挿入] アクティビティは機能しません。
DeveloperToolsAvailability2 に設定すると、次の問題が発生します。
  • DeveloperToolsAvailability=0 に設定されている場合の制限がすべて適用されます。
  • 入力メソッド [Chromium API] は機能しません。

[UiPath Web Automation] ブラウザー ウィンドウに警告が表示される

ChromeNativeMessaging.exe が起動できない場合は、[UiPath Web Automation] ブラウザー ウィンドウに「UiPath Platform と通信できません。拡張機能のネイティブ部分が正しく構成されていません。」という警告が表示されます。

UiPath Studio から拡張機能を再インストールします。



[JS スクリプトを挿入] アクティビティを使用してページ変数やページ コードにアクセスできなくなった

既定で、[JS スクリプトを挿入] アクティビティを使用してページ変数 (jQuery $ など) にアクセスしたり、ページ コードを操作 (例: window.alert) したりできなくなりました。[JS スクリプトを挿入] アクティビティではエラーは発生しませんが、スクリプトの実行は失敗し、「Refused to execute inline script because it violates the following Content Security Policy directive」というエラー メッセージがブラウザーの DevTools (F12 キー) に表示されます。


これは、MV3 プラットフォームによる制限です。

この問題を修正するには、[JS スクリプトを挿入] アクティビティの [実行環境] で [ページ] オプションを選択します。

このプロパティは UiPath.UIAutomation.Activities v22.12.0-preview 以降で使用できます。

既存の JavaScript コードへの変更は必要ありません。また、[実行環境] で [ページ] オプションを選択すると、MV2 と MV3 の両方の拡張機能で機能します。

[ブラウザーを開く] アクティビティのタイムアウトが短すぎる

MV3 拡張機能の場合、ブラウザーは Web ページが読み込まれた後に拡張機能を読み込みます。つまり、マシンの速度が遅い場合、v22.10 以前の UiPath.UiAutomation.Activities アクティビティの [ブラウザーを開く] アクティビティでは、拡張機能が開始される前に 20 秒の内部タイムアウトに達する可能性があります。

v22.12.0-preview より、[ブラウザーを開く] アクティビティの内部タイムアウトの値を 20 秒から 60 秒に引き上げました。

ブラウザーの起動タイムアウトを長く設定しなければならない場合のために、[アプリケーション/ブラウザーを使用] アクティビティと [ブラウザーを開く] アクティビティからタイムアウトを設定できるようになりました。以下のプロジェクト設定が追加されています。

また、タイムアウトは UIPATH_OPEN_BROWSER_TIMEOUT_SECONDS 環境変数を使用して設定することもできます。たとえば、アクティビティのタイムアウトを 120 秒にするには UIPATH_OPEN_BROWSER_TIMEOUT_SECONDS=120 と設定します。

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