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Studio ガイド
アクセシビリティ オプションが有効な PDF 内の UI 要素を識別する
タグ付けされていない PDF ファイルの UI 要素の検出は、Adobe Reader DC の以下のバージョンではサポートされていません。
- 19.012.20036
- 19.012.20035
- 19.012.20034
- 19.010.20100
- 19.010.20099
- 19.010.20098
- 19.010.20091
- 19.010.20069
- 19.010.20064
- 19.008.20081
- 19.008.20080
- 19.008.20074
- 19.008.20071
Adobe Reader DC 18 または Adobe Reader DC 19.012.20040 以降を使用することを推奨します。
Active Accessibility は、運動障害や視覚障害のある方が簡単に文書を読めるようにする API です。Adobe Reader などのプログラムでこれを有効化すると、UI 要素へのアクセス、識別、操作が難しくなったり、エラーが発生しやすくなります。
Studio では、PDF ファイルのページ上の要素が個別ではなく、ひとまとまりで識別されてしまいます。
以下に、PDF ファイルに含まれる UI 要素の識別に関して発生し得る問題とその解決方法をまとめました。
UiPath.UIAutomation.Activities パッケージ v19.5.0 以降では、[現在の文書の読み上げオプションを変更] ウィンドウが自動的に開き、画面上で示すと適切なオプションが選択されます。ただし、要素の選択中に問題が引き続き発生する場合は、以下で説明するように、アクセシビリティ オプションを手動で調整することをお勧めします。
このシナリオでは、PDF ファイルのページコンテンツの内部にメタ情報が含まれています。そのため、アクセシビリティの各種オプションに従って、埋め込まれた情報が (可視ページ要素としてではなく、ひとまとまりとして) 読み取られ、UI Explorer で表示されています。これにより、下図に示すように、ページ自体の個別の要素の検出が妨げられてしまいます。
タグ付けされていない PDF ファイル内の UI 要素の選択は、Adobe Reader DC 19.012.20040 以降のみで可能であることに注意してください。対話型の UI 要素選択を機能させるには、PDF ファイルにタグを付ける必要があります。
PDF ファイルをタグ付けすると、次のオプションを選択しなければなりません。
- Adobe Reader で、[編集] メニューを開き、[アクセシビリティ] サブメニューから [読み上げオプションを変更] オプションを選択します。[現在の文書の読み上げオプションを変更] ウィンドウが表示されます。
- [読み上げ順序] ドロップダウンから、[タグ付けされた読み上げ順序] オプションを選択します。これにより、Adobe Reader は文書を読み上げる際に、Active Accessibility を無視するようになります。
- [読み上げモードオプション] セクションで [文書全体を読み上げる] オプションを選択します。
- [開始] ボタンをクリックします。これで、UI Explorer でページ上の UI 要素が個別に識別されるようになりました。
この問題を修正するには、ドキュメントのアクセシビリティの読み取り順序を変更する必要があります。これには次の手順を行います。
- Adobe Reader で、[編集] メニューを開き、[アクセシビリティ] サブメニューから [読み上げオプションを変更] オプションを選択します。[現在の文書の読み上げオプションを変更] ウィンドウが表示されます。
- [読み上げ順序] ドロップダウン リストから、[文書の読み上げ順序を推測] オプションを選択します。これにより、Adobe Reader は文書を読み上げる際に、Active Accessibility を無視するようになります。
- [読み上げモードオプション] セクションで [文書全体を読み上げる] オプションを選択します。
- [開始] ボタンをクリックします。これで、UI Explorer でページ上の UI 要素が個別に識別されるようになりました。
この文書では、1 つのページに、テキストや画像など複数の要素からなる Active Accessibility の可視オブジェクトが 1 つだけ存在します。しかし、アクセシビリティの各種オプションに従って印刷または読み上げられると、このオブジェクトが個別の要素に分解されてしまいます。こちらにも同様の問題が見られます。
ここでも、文書のアクセシビリティの読み上げ順序を変更することが解決策となります。
- Adobe Reader で、[編集] メニューを開き、[アクセシビリティ] サブメニューから [読み上げオプションを変更] オプションを選択します。[現在の文書の読み上げオプションを変更] ウィンドウが表示されます。
- [読み上げ順序オプション] ドロップダウン リストから、[印刷ストリーミングの読み上げ順序を使用] オプションを選択します。これにより、Adobe Reader は文書を読み上げる際に、Active Accessibility を無視するようになります。
- [読み上げモードオプション] で [文書全体を読み上げる] オプションを選択します。
-
[開始] ボタンをクリックします。これで、UI Explorer でページ上の UI 要素が個別に識別されるようになりました。
この問題は v22.12 の UiPath.UIAutomation.Activities で修正されました。
PDF 操作の自動化は、セキュリティ オプション [起動時に保護モードを有効にする] が有効化されていても機能します。
v22.10 以前の UiPath.UIAutomation.Activities と v22.003.20258 の Adobe Reader DC (Acrobat Reader のリリース ノートを参照) において、PDF 操作の自動化が影響を受ける場合があります。その場合、PDF ドキュメント内の個々の要素は識別されず、代わりにドキュメント全体が選択されます。
この問題は、Adobe Reader DC のセキュリティ オプション [起動時に保護モードを有効にする] が既定で有効化されていることが原因で発生します。
この問題を修正するには、以下の手順を使用して、このセキュリティ オプションを無効化します。
- Adobe Reader を開きます。
- [編集] > [環境設定] に移動します。
- [分類] リストから [セキュリティ (拡張)] を選択します。
- [サンドボックスによる保護] セクションの [起動時に保護モードを有効にする] チェックボックスをオフにします。
- 確認を求められます。[はい] をクリックして続行し、[OK] をクリックします。
- Adobe Reader を再起動します。これで、UI Explorer でページ上の UI 要素が個別に識別されるようになりました。