FlexiCapture を使用したデータ抽出

以下の例では、異なる国によって発行された ID ドキュメントからデータを抽出し検証する方法を説明します。これは、[FlexiCapture スコープ]、[ドキュメントを処理]、[検証ステーションのデータを準備]、および [検証ステーションを提示] などのアクティビティを使用します。これらのアクティビティは、UiPath.IntelligentOCR.Activities および UiPath.Abbyy.Activities パッケージに含まれています。

サンプルと同等のオートメーション プロセスは以下のように構築できます。

1. Studio を開いて、新しいプロセスを作成します。プロセスの既定の名前は Main です。

   注: ロボットが使用するすべてのファイルをプロジェクト フォルダーに追加します。独自のファイルを使用するか、以下の例で提供されているファイルをダウンロードできます。

2. ワークフロー デザイナーで [シーケンス] コンテナーをドラッグして、次の変数を作成します。

   変数名	変数の型
   fcDoc	UiPath.Abbyy.Core.FlexiCapture.FCDocument
   result	文字列

3. [シーケンス] コンテナー内に [代入] アクティビティをドラッグします。

   • [左辺値 (To)/宛先] フィールドに変数 result を追加します。
   • [Value] フィールドに式 "FirstName|LastName|DateofBirth"+Environment.NewLine を追加します。この式は、[First Name]、[Last Name] および [Date of Birth] の3 つの新しい空のフィールドを作成します。

4. [代入] アクティビティの下に [繰り返し (コレクションの各要素)] アクティビティをドラッグします。

   • [繰り返し] フィールドに値 item を追加します。
   • [プロパティ] パネルで、[TypeArgument] ドロップダウン リストから String オプションを選択します。
   • 式 directory.GetFiles("files") を Value (値) フィールドに追加します。
5. [繰り返し (コレクションの各要素)] アクティビティの [本体] コンテナー内に [FlexiCapture スコープ] アクティビティをドラッグします。

6. [FlexiCapture スコープ] アクティビティ内に [シーケンス] アクティビティを配置します。このアクティビティは、指定された ID ドキュメントから目的のデータを抽出します。

   • 次の変数を作成します。

     変数名	変数の型	既定値
     firstName	UiPath.Abbyy.Core.FlexiCapture.FCField
     lastName	UiPath.Abbyy.Core.FlexiCapture.FCField
     dateOfBirth	UiPath.Abbyy.Core.FlexiCapture.FCField
     vdData	UiPath.Abbyy.Core.FlexiCapture.ValidationStationAdapters.ValidationStationData
     validatedResults	UiPath.DocumentProcessing.Contracts.Results.ExtractionResult

7. [FlexiCapture スコープ] アクティビティの [シーケンス] コンテナー内に [ドキュメントを処理] アクティビティを配置します。

   • [プロパティ] パネルの [定義ファイル] フィールドに式 {"IDs.fcdot"} を追加します。
   • [Document] フィールドに値 item を追加します。
   • Result (値) フィールドに変数 fcDoc を追加します。

8. [ドキュメントを処理] アクティビティの下に [検証ステーションのデータを準備] アクティビティをドラッグします。

   • [プロパティ] パネルの [ドキュメント] フィールドに変数 fcDoc を追加します。
   • [ValidationStationData] フィールドに変数 vdData を追加します。

9. [検証ステーションのデータを準備] アクティビティの下に [検証ステーションを提示] アクティビティをドラッグします。

   • [プロパティ] パネルで [自動抽出結果] フィールドに式 vdData.ExtractionResults を追加します。
     • [ドキュメント オブジェクト モデル] フィールドに式 vdData.Dom を追加します。
     • [ドキュメント パス] フィールドに式 item.ToString を追加します。
     • [ドキュメント テキスト] フィールドに式 vdData.RawText を追加します。
     • [Taxonomy] フィールドに式 vdData.Taxonomy を追加します。
     • [承認された抽出結果] フィールドに変数 validatedResults を追加します。
   • [検証ステーションを提示] アクティビティの下に [代入] アクティビティを配置します。
   • [左辺値 (To)/宛先] フィールドに変数 result を追加します。
   • [Value] フィールドに式 result+validatedResults.ResultsDocument.Fields(0).Values(0).Value+"|"+validatedResults.ResultsDocument.Fields(1).Values(0).Value+"|"+validatedResults.ResultsDocument.Fields(2).Values(0).Value+Environment.NewLine を追加します。このアクティビティは、例の最初に定義された各フィールドに値を割り当てます ([First Name]、[Last Name] および [Date of Birth])。

10. [繰り返し (コレクションの各要素)] アクティビティの下に Write Text File アクティビティを配置します。

    • [FileName] フィールドに式 result.txt を追加します。
    • [テキスト] フィールドに変数 result を追加します。
11. プロセスを実行します。プロセスを実行します。ロボットは、指定された ID ドキュメントからデータを抽出し、ユーザーがそれらを検証し、検証結果が .txt ファイルに保存されます。

こちらからサンプルをダウンロードできます。