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最終更新日 2024年4月17日

プロセス グラフを使用する

はじめに

プロセス グラフとは、データに基づいてイベントが発生する順序を視覚的に表したものです。

TRACY

TRACY は、プロセス グラフのレイアウトを定義する手法です。ユーザーが自分でプロセスを描くようにプロセス グラフを表示できます。プロセス グラフを描く場合、通常は、プロセスの開始アクティビティから始めて、終了アクティビティで終わります。それらの間に、実行される順番に従って他のすべてのアクティビティを配置します。TRACY はプロセスの全体の流れを考慮し、これをプロセス グラフのメイン フローとして表示します。TRACY では、プロセスのすべてのアクティビティが合理的な順序で配置されるため、プロセスをより簡単に把握できます。データを変更しても、TRACY はプロセス グラフの変化を最小限に抑えます。プロセス フィルターを使用して、ハッピー パス (すべてが期待どおりに進んだ場合のシナリオのこと) を表示したり、データをフィルター処理したりした場合も、TRACY はプロセス グラフのレイアウトをできるかぎり一定の状態に保ちます。プロセスを分析するときに、どんなダッシュボードやフィルターを使用しても常に同じようなプロセス グラフが表示されるため、プロセスが分析しやすくなります。

TRACY はフィルターのステートの遷移を、スムーズなアニメーションで表示します。これによって、フィルター適用の効果を把握しやすくなります。

プロセス グラフ

プロセス グラフは、ワークフローのアクティビティと、アクティビティ間の遷移を表すエッジから構成されます。以下の画像で例をご確認ください。



アクティビティの色は異なります。いくつかのエッジは、太さも異なっています。プロセス グラフでは、それらの色と、エッジの太さの両方で、アクティビティ/エッジを通過するケースの数を表します。

また、このプロセスを通過するケースの数もエッジに表示されています。

左上の凡例には、プロセス グラフで使用されるメトリックが表示されます。

凡例の下には、最小数と最大数が表示されます。以下の画像に例を示します。


凡例の色は、プロセス グラフのアクティビティエッジ (遷移) の色に対応しています。
注: 各プロセス グラフのメトリックは、それぞれ異なる場合があります。バーや、エッジの太さが、各グラフのメトリックの違いを表している場合があります。それらも、それぞれ異なる場合があります。

イベントの順番

プロセス グラフのイベントの順序は、次のフィールド (この順序) で定義されます。

  1. Event_end (終了のタイムスタンプ)

  2. Activity_order (定義されている場合)

  3. Event_ID

既定では、イベントは Event_end で並べ替えられます。

Activity_order を定義することもできます。Activity_order が設定されていて、同順位が Event_end で解決できなければ、指定された Activity_order フィールドに従ってイベントが並べ替えられます。「イベント ログをデザインする」もご覧ください。

プロセス グラフの情報を表示する

エッジまたはアクティビティの上にマウスをホバーさせると、あらゆる種類の情報を含むヒントが表示されます。たとえば、アクティビティとエッジのスループット時間などです。また、アクティビティまたはエッジ上にマウスをホバーすると、それらと繋がっている要素が色で強調表示されます。ヒントはプロセス グラフごとに異なる場合があります。以下の画像で例をご確認ください。



開始および終了アクティビティ

開始アクティビティと終了アクティビティは、プロセス内の実際のアクティビティではありません。プロセス グラフでは、これらのアクティビティはプロセス グラフの開始と終了を示します。開始アクティビティはアイコンで識別され、終了アクティビティはアイコンで識別されます。

[バリアント] スライダー

[バリアント] スライダーを使用すると、プロセス グラフの複雑さを減らすことができ、グラフが見やすくなります。既定では、プロセス グラフの詳細度は自動的に決定されます。[バリアント] スライダーを使用することで、表示されるアクティビティやエッジの数を変更できます。

[バリアント] スライダーの設定

動作

既定 (Default)

プロセス グラフを最も読みやすい詳細度が自動的に検出されます。

最大値

プロセス グラフにプロセス内で考えられるすべてのパスが表示されます。

最小

プロセス内の最も重要な経路の開始から終了までだけが表示され、他のパスはすべて非表示になります。

その他の任意の位置

プロセスの最も重要なパスが、選択された位置に従って表示されます。

[バリアント] スライダーの既定の設定を変更した場合は、[既定値にリセット] を選択すると、プロセス グラフの詳細度を最適な設定に戻すことができます。

[バリアント] スライダーの下には、[バリアント] スライダーを使用して選択したバリアントの総数、現在の数、ケースの割合が表示されます。

注: [既定値にリセット] オプションは、[バリアント] スライダーの既定の設定を変更した場合にのみ有効化されます。

拡大/縮小

下部の拡大/縮小ボタンを使用して、プロセス グラフの表示倍率を変更できます。以下の表はボタンについて説明したものです。

ボタン

クリックした場合の動作

Zoom in (拡大)

Zoom out (縮小)

既定の表示にリセット

注: マウス ホイールを使用して拡大または縮小することもできます。

別のメトリックに基づいてプロセスを表示する

プロセス グラフには、アクティビティとエッジのメトリック セレクターを含めることができます。以下の画像に例を示します。



プロセス グラフの別のメトリックを選択するには、以下の手順に従います。

手順

操作

1

プロセス グラフでメトリック セレクターをクリックします。

2

利用可能なメトリックのリストから別のメトリックを選択します。

以下の画像で例をご確認ください。



選択したメトリックの値は、プロセス グラフのアクティビティに表示されます。以下の画像に例を示します。アクティビティのケース数が表示されています。



コンテキスト メニューを使用する

アクティビティまたはエッジを右クリックして、コンテキスト メニューを開くことができます。

要素

説明

docs image

フィルターを作成するために利用可能なオプションを表示します。

docs imageプロセス グラフをエクスポートするために利用可能なオプションを表示します。詳しくは、「エクスポート」をご覧ください。
docs imageプロセス グラフを全画面表示モードで表示します。
docs image[Automation Hub に送信] フォームを表示し、オートメーションのアイデアの詳細を入力できます。「UiPath Automation Hub にオートメーションのアイデアを送信する」をご覧ください。
docs image

Process Mining から Task Mining プロジェクトを開始できます。 詳しくは、「Task Mining プロジェクトを Process Mining から開始する」をご覧ください。

docs image

Process Mining からオートメーションをトリガーできます。詳しくは、「オートメーションをプロセス アプリからトリガーする」をご覧ください。

プロセスのアニメーション

プロセス グラフの [アニメーションを開始] ボタンを使用して、ケースがプロセスをどのように通過するかを示す、ビジュアル アニメーションを開始できます。これにより、ケースがグラフをどのように流れているかを一目で把握し、ケースがハッピー パスからどのように逸脱しているかを特定できます。たとえば、潜在的なボトルネックが発生する可能性がある場所、ケースの大半の時間が費やされる場所、再作業が必要なケースを確認できます。

[アニメーションを開始] ボタンはトグル式です。アニメーションを開始すると、ボタンのラベルは [アニメーションを一時停止] に変わります。

アニメーションでは、円で表される各ケースが、どのようにグラフを辿っていくかが表示されます。


ケースの詳細の表示

アニメーションを一時停止したときに、アニメーション ボールを選択し、[ケースの詳細] ダッシュボードに移動して、関連するケースを最も詳細なレベルで分析できます。

アニメーションを再開する

[アニメーションを再開] ボタンを使用すると、アニメーションの再生中、およびアニメーションの再生が終了した後で、いつでもアニメーションを再開できます。

アニメーションの時間を設定する

[アニメーションの時間] ボタンを使用すると、アニメーションの再生時間を指定してアニメーションの速度を定義できます。選択した時間が長いほど、アニメーションの再生時にアニメーション ボールが低速で移動します。

プロセスの非効率な箇所を特定する

自動化率が低いといった非効率的な箇所をプロセス グラフから直接特定できます。これは、プロセス グラフからプロセス内で発生する可能性のある問題を検出するのに役立ちます。

[プロセスの非効率な箇所] アイコンを選択すると、[プロセスの非効率な箇所] パネルが開き、使用中のプロセスで特定されたプロセスの非効率な箇所が表示されます。

注:

プロセスの非効率な箇所を特定する際は、プロセス グラフに適用されたフィルターが考慮されます。

特定の種類のプロセスの非効率的な箇所を確認する場合は、[フィルター] リストから該当するプロセスの効率的な箇所を選択できます。



以下は、特定できる非効率的な箇所の種類の概要です。

非効率 性

説明

ボトルネック

平均スループット時間の 2 倍の時間がかかるアクティビティ、またはスループット時間が最も長いアクティビティ。
注:

ボトルネックの上位 5 つが表示されます。

手動処理

平均手動処理時間の 2 倍の時間がかかるアクティビティ、または手動処理時間が最も長いアクティビティ。
注:
手動処理の非効率性を計算するには、データセットに [event_start] フィールドが存在する必要があります。
手動処理の非効率な箇所の上位 5 つが表示されます。

自動化率が低い

自動化率が平均自動化率より低いアクティビティ。

再作業

単一のケース内で複数回発生するアクティビティです。

プロセスの非効率な箇所に関する詳細を表示する

プロセスの非効率な箇所カードで [詳細を表示] オプションを選択すると、特定されたプロセスの非効率な箇所のアクティビティに関連付けられたフィルターが自動的に適用されます。これにより、プロセス内の問題領域の分析をより深く掘り下げることができます。

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