アクティビティのスコープを使用する

Google Workspace および Microsoft 365 の各アクティビティを正常に実行するには、特定の権限またはスコープが必要です。これらの権限は、オートメーションを実行するユーザー アカウントまたはサービス アカウントに対して設定されている場合も設定されていない場合もあり、これが原因でプロセスが失敗する可能性があります。

Google Workspace および Microsoft 365 のアクティビティ パッケージのバージョン 2.7.21 以降では、アクティビティを正常に実行するために必要なスコープを知らせる警告が各アクティビティに含まれています。これらのスコープについては、各アクティビティのヘルプ ページ ([ヘルプ] ボタンまたは F1 キーでアクセス可能) で、最も制限の厳しい権限から最も制限の少ない権限の順に説明されています。

注: あるスコープが最小限必要なスコープになくても、アクティビティがまったく機能しないわけではありません。アクティビティの一部の機能が動作しない場合があります。たとえば、[ファイルまたはフォルダーのリストを取得] を使用する際に Drive.Labels.ReadOnly スコープを設定していない場合、このアクティビティでファイルを取得することはできますが、それぞれのファイルに関連付けられているドライブ ラベルを取得することはできません。

たとえば、Google Workspace の [ファイルのリストを取得] を見てみましょう。このアクティビティには、スコープの次の組み合わせの 1 つが必要です。

https://www.googleapis.com/auth/drive.readonly AND https://www.googleapis.com/auth/drive.labels.readonly
OR
https://www.googleapis.com/auth/drive AND https://www.googleapis.com/auth/drive.labels
OR
https://www.googleapis.com/auth/drive.appdata AND https://www.googleapis.com/auth/drive.labels.readonly
OR
https://www.googleapis.com/auth/drive.metadata AND https://www.googleapis.com/auth/drive.labels.readonly
OR
https://www.googleapis.com/auth/drive.metadata.readonly AND https://www.googleapis.com/auth/drive.labels.readonly
OR
https://www.googleapis.com/auth/drive.photos.readonly AND https://www.googleapis.com/auth/drive.labels.readonly
OR
https://www.googleapis.com/auth/drive AND https://www.googleapis.com/auth/drive.labels.readonly

各項目の説明:

• https://www.googleapis.com/auth/drive.readonly AND https://www.googleapis.com/auth/drive.labels.readonly は、ファイルを取得するために最低限必要な、最も制限の厳しい権限セットです。この権限セットでは readonly アクセスが付与されます。つまり、Google ドライブのファイルを表示およびダウンロードすることはできますが、そのファイルに対して他のアクションを実行することはできません。
• https://www.googleapis.com/auth/drive AND https://www.googleapis.com/auth/drive.labels.readonly は、設定可能な中で最も制限が少ない権限セットです。https://www.googleapis.com/auth/drive スコープでは、Google ドライブのすべてのファイルを表示、編集、作成、削除できます。

[メールを ID で取得] を使用した、Microsoft 365 の別の例を使用してみましょう。このアクティビティには、スコープの次の組み合わせの 1 つが必要です。

Mail.Read
OR
Mail.ReadWrite
OR
Mail.Read.Shared
OR
Mail.ReadWrite.Shared

各項目の説明:

• Mail.Read は、メールを取得するために最低限必要な、最も制限の厳しい権限セットです。この権限セットでは Mail.Read アクセスが付与されます。つまり、自分の受信トレイにあるメールを読むことができます。
• Mail.ReadWrite.Shared は、設定可能な中で最も制限が少ない権限です。Mail.ReadWrite.Shared スコープでは、自分がアクセス権限を持つメールを作成、読み取り、更新、削除できます。これには、自身のメールと、共有または委任された受信トレイ内のメールが含まれます。