- はじめに
- 基本情報
- プロセス モデリング
- プロセスの実装
- プロセスの操作
- プロセスの監視
- プロセスの最適化
- 参考情報

Maestro ユーザー ガイド
Maestro は、ユース ケースに応じて簡単に開始することも、高度な設定で開始することもできます。簡単なプロセスは、入力を受け取る、オートメーションを実行する、結果を返すなど、いくつかのステップが接続されている場合があり、簡単な概念実証や単純な業務フローに最適です。このセクションでは簡単なフローを紹介し、基本に慣れることができるようにします。
このガイドでは、エージェンティック オーケストレーションのコア機能 (モデリング、実装、デバッグ、パブリッシュ、デプロイ、管理) に焦点を当てた簡単なプロセスの実装方法を示します。このプロセスは、他の UiPath 製品との連携には対応していません。Data Fabric、Integration Service、Studio Web、Agents、Action Center のアクション アプリなどの依存関係を設定および実装する手順については、「使い方 – 複雑なプロセス」をご覧ください。
その目的は、次の図のような簡潔なルーティング プロセスを構築することにあります。
- Agentic process project configuration is currently tenant-bound. Make sure that you remain in the same tenant between editing sessions.
- Agentic process project configuration currently supports only one business process (.bpmn) file. Although you can add multiple files to the project, this leads to unexpected issues for both debugging and publishing.
まず、エンドツーエンドのプロセスをモデリングしてから、コンポーネントを設定します。
新しい種類の Studio プロジェクトとして、エージェンティック プロセスを作成します。
- Automation Cloud™ のテナントに移動します。
- 左側のレールで、製品のリストから [Maestro] を選択します。
- Maestro のランディング ページで [モデル化を開始] を選択します。新しいエージェンティック プロセスが開きます。
- 右クリックして、プロジェクトの名前を「Simple Process」、プロセスの名前を「Simple Process」に変更します。
エージェンティック プロセスは、既定でソリューションの一部です。ソリューションについて詳しくは、『Studio Web ユーザー ガイド』をご覧ください。
- 開始要素を選択し、ツールボックスから [追加: テキストの注釈] をクリックして、「Input variable path」と入力します。
- 開始要素を選択し、ツールボックスから [追加: 中間イベント] をクリックします。
- ツールバーから [要素を変更] を選択し、[タイマー中間キャッチ イベント] を選択して、中間イベント名に「Delay」と入力します。
- タイマー要素を選択し、ツールボックスから [追加: 排他的ゲートウェイ] をクリックして、ゲートウェイ名に「Which path?」と入力します。
- ゲートウェイを選択して [追加: タスク] をクリックし、名前に「A task」と入力します。Validation errors are shown in the lower-left corner of the canvas.
- ゲートウェイを再度選択して [追加: タスク] をクリックし、名前に「B task」と入力します。
- ゲートウェイを選択して最初の条件を展開すると、生成された
edge_Gateway_{randomcharacters}で始まる名前が表示されます。[ラベル] には「A」と入力します。2 番目の条件を展開し、[ラベル] に「B」と入力します。 - ベスト プラクティスは、プロセスに明示的な終了を作成することです。プロセスがたどったパスを素早く特定するには、それぞれに明示的な終了点を作成します。
A task を選択し、ツールボックスから [追加: 終了イベント] をクリックして、名前に「End A」と入力します。
- B task を選択し、ツールボックスから [追加: 終了イベント] をクリックして、名前に「End B」と入力します。
おめでとうございます。これで初めての BPMN によるエンドツーエンドのプロセスを作成できました。
今度は、このプロセスにいくつかの機能を追加します。
- 開始要素を選択し、プロパティ パネルで [名前] に「Manual start」と入力します。[引数] セクションで [新規追加] を選択して、プロセスの開始時に使用できる変数を追加します。
- これらの値で変数を設定し、[保存] をクリックします。出力変数は自動的に作成されます。
- 名前: path
- 型: String
- 値: A
- 遅延イベントを選択してプロパティ パネルを開き、[タイマー] セクションで [種類] に [時間] を選択し、値の設定で 5 秒に設定します。
- ゲートウェイを選択し、[条件] を展開して [いいえ] と [はい] のパスの条件を入力します。テキスト入力ピッカーで [式エディターを開く] を選択して条件を入力します。
- [変数を挿入] を使用し、Manual start 出力変数
pathを見つけて挿入します。
値を「A」に設定し、[保存] を選択します。 - 条件 B の式エディターを開き、Manual start の出力変数 path を挿入して、値を「B」に設定し、[保存] をクリックします。または、以下の式をコピーして式エディターに貼り付けることもできます。
- A
vars.path == "A"vars.path == "A" - B
vars.path == "B"vars.path == "B"
- A
おめでとうございます。これで、最初のプロセスの設定がすべて完了しました。
.bpmn ファイルの名前を右クリックすることで、BPMN をダウンロードして他のプロジェクトで使用できます。
全体を通してデバッグする
path 変数の既定値を「A」に設定すると、A task を経て End A に至ります。
- [デバッグ] を選択してプロセスをテストします。
- 各ステップがどのように実行されるかを確認します。[実行証跡] セクション、[グローバル変数]/[インシデント] セクションに移動して、詳細を表示します。
- [デザイン モードに戻る] を選択してデバッグを終了します。
ステップごとにデバッグ
path 変数を操作してルート B をテストできるようにします。- [ステップごとにデバッグ] を選択します。
- [次のステップ] を選択して、実行をタイマーに移します。
- Manual start イベントのソースの
pathグローバル変数を「B」に更新します。Enter キーまたは Tab キーを押して、変更をコミットします。 - [1 個の変数を更新] を選択し、ダイアログで [変数を更新] を選択して変更をコミットします。
- [続行] を選択して実行を終了します。
- 各ステップがどのように実行されるかを確認します。[実行証跡] セクション、[グローバル変数]/[インシデント] セクションに移動して、詳細を表示します。今回のプロセスは B ルートをたどります。
- [デザイン モードに戻る] を選択してデバッグを終了します。
- [パブリッシュ] を選択します。
- [場所] を選択し、[パブリッシュ] を選択します。
- Read Publishing and upgrading agentic processes for the steps to publish to Orchestrator.
おめでとうございます。これで、最初のプロセスのパブリッシュ、デプロイ、開始が完了しました。
今度は、ランタイム インスタンスの管理です。
- Automation Cloud ポータルから Maestro サービスに移動します。
- プロセスのリストで [Simple Process] を選択し、そのプロセスの [すべてのインスタンス] ビューを開きます。必要に応じて、検索機能を使用してリストをフィルター処理することもできます。
- 最新のインスタンスを選択してインスタンス ビューアーを開きます。各ステップを通じてプロセスがライブで実行されます (5 秒の遅延タイマーがまだ実行中であるとします)。
モデルのバックグラウンドをクリックして、実行証跡のほか、グローバル変数とアクション履歴を確認します。モデルのノードまたは実行証跡をクリックして、その実行ステップの詳細と変数を検査できます。
おめでとうございます。これで、最初のプロセスを完全に管理できました。
では、プロセスを壊して、修正できるようにしましょう。
この手順では、インスタンス管理を使用して回復する目的で、実行を失敗状態にします。
- Orchestrator に移動し、[マイ ワークスペース] フォルダーの [オートメーション] タブにある [プロセス] リストで [Simple.Process] を見つけます。
- [Simple.Process] エントリで [ジョブを開始] を選択しますが、今回は壊し始める前に [引数] を編集します。
- [引数] タブを選択し、
path変数を編集します。値を「C」に設定し、[保存] を選択します。 - [開始] を選択します。
- Maestro に移動し、プロセスのリストで [Simple Process] を選択して、そのプロセスの [すべてのインスタンス] ビューを開きます。
- Which path? ゲートウェイのステップを選択すると、「ゲートウェイの出力フローがありません。」というエラーが表示されます。これは、
path==”C”の設定がない場合に表示されるエラーです。 - 最初のステップのコンテナーまたはモデルのバックグラウンドをクリックして、[グローバル変数] を表示します。
- Manual start の出力 (2 番目の出力) の
path変数を「A」に更新して、フローが設定された条件に従うようにします。 - [1 個の変数を更新] を選択して変数を更新し、監査のためにコメントを追加します。
- [リトライ] を選択してコメントを追加し、[インスタンスをリトライ] を選択して新しい変数でステップをリトライし、インスタンスが完了するのを確認します。
注: インスタンスが完了したことを確認するには、ページの更新が必要な場合があります。
- [アクションの履歴] を調べて、監査証跡の変化を確認します。
おめでとうございます。 これで、破損したインスタンスを正常に修正できました。
path が A と等しくないすべてのシナリオを効果的に処理できるようにするには、B ルートを Not A ルートに変更します。
- Orchestrator に移動します。
- [マイ ワークスペース] に移動します。
- [オートメーション] タブへ移動し、[プロセス] リストで[Simple.Process] を探します。
- [Simple.Process] エントリで [ジョブを開始] を選択し、[開始] を選択します。
- [引数] タブを選択し、
path変数を編集します。 - 値を「C」に設定し、[保存] を選択します。
- [開始] を選択します。
では、この破損したインスタンスを移行できるようにプロセスを修正します。
- UiPath Studio で Simple Process を開きます。
- Which path? ゲートウェイを選択し、プロパティ パネルを開きます。
- ラベル B を Not A に変更し、条件を
vars.path != Aに変更します。 - タスク B task の名前を Not A Task に変更します。
- 終了イベント End B の名前を End Not A に変更します。
- [パブリッシュ] をクリックし、[Orchestrator 個人用ワークスペース フィード] を選択して [パブリッシュ] をクリックします。
次に、破損したインスタンスを新しいバージョンに移行します。
- Maestro に移動して [プロセスのインスタンス] を選択し、プロセスのリストで [Simple Process] を選択して、そのプロセスの [すべてのインスタンス] ビューを開きます。
- 最新のインスタンスをクリックして、インスタンス ビューアーを開きます。プロセスが Which path? ゲートウェイで失敗のステートであることがわかります。
注: 最新のインスタンスを確認するには、リストの [更新] ボタンをクリックする必要がある場合があります。
- [移行] を選択し、パブリッシュしたプロセスの [対象バージョン] を選択し (1.0.1 のはずですが、異なる場合があります)、コメントを入力して [インスタンスを移行] を選択します。
- [リトライ] を選択してコメントを追加し、[インスタンスをリトライ] をクリックして新しい変数でステップをリトライし、インスタンスが完了するのを確認します。
注: インスタンスが完了したことを確認するには、ページの更新が必要な場合があります。
- [アクションの履歴] を調べて、監査証跡の変化を確認します。
おめでとうございます。破損したインスタンスをプロセスの新しいバージョンに正常に移行できました。