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Maestro ユーザー ガイド

最終更新日時 2026年3月3日

インスタンスの管理を使用する

プロセスの概要のホームページでは、すべてのプロセス インスタンスの運用が概説され、アクティブなインスタンスのダッシュボード、すべてのインシデントの表、すべてのプロセスの表が示されます。

アクティブ インスタンス ダッシュボード

アクティブなインスタンスのダッシュボードには、実行中のインスタンスとエラーになったインスタンス別にすべてのインスタンスの数が表示されます。

すべてのアクティブなインスタンス

incident テーブル

incident テーブルには、未解決のすべてのインシデントが表示され、各インシデントは障害が発生したインスタンスに対応しています。この表は、プロセスごとのエラー メッセージ別に編成されており、そのプロセスで各エラー メッセージが最初に発生してから経過した時間が示されます。

インシデント

プロセス テーブル

プロセス テーブルには、ユーザーがアクセスできるテナントのプロセスがすべて記録されています。この表には、実行中のインスタンスの数、エラーが発生したインスタンスの数、合計インスタンス数のほか、Orchestrator でのバージョン数とフォルダーの場所が示されます。

注:

このビューでは、Orchestrator でユーザーとして保有している権限、具体的にはプロセス ビューでのフォルダー権限に基づいてプロセスが表示されます。また、定義済みの Automation User フォルダー ロールを使用することもできます。

プロセス

プロセスの詳細

プロセス テーブルから特定のプロセスを選択すると、そのプロセスのインスタンスをすべて収めたテーブルが表示されます。このテーブルでいずれか 1 つのインスタンス バージョンを選択すると、プロセス モデルを表すダイアグラムを表示できます。

すべてのインスタンスのビュー

すべてのプロセス インスタンスのダッシュボード

すべてのプロセス インスタンスのダッシュボードには、ワークスペース全体のすべてのプロセス実行のリアルタイムおよび履歴ビューが表示されます。この画面では、オートメーション アクティビティの監視、エラーのトラブルシューティング、パフォーマンスの傾向の把握を行います。

docs image

  1. 上位のプロセス (インスタンス別)

    最も頻繁に実行されるプロセスを確認します。このビューは、最適化や追加の監視が必要な可能性のある大量のワークフローを特定するのに役立ちます。

    • プロセスごとの合計実行回数を表示します。
    • リンクを使用して、そのプロセスの詳細な履歴に直接移動できます。例: 151 個のインスタンスを持つ Loan.Origination.and.Review が、このワークスペースで最もアクティブなプロセスです。
  2. 上位のプロセス (時間別)

    合計実行時間が最も長いプロセスを特定します。これにより、レビューが必要なボトルネックや実行に時間がかかっているフローが明らかになる可能性があります。

    • すべてのインスタンスの合計実行時間を集計します。
    • パフォーマンスの監視と最適化に役立ちます。

    同じ Loan.Origination.and.Review プロセスの実行時間は、合計で 201 日 を超えています。

  3. プロセス インスタンスのステータス (棒グラフ)

    完了した、エラーが発生した、またはキャンセルされたインスタンスの数を時系列で視覚的に示したグラフです。

    • 完了 (緑)
    • エラー (赤)
    • キャンセル済み (灰色): これを使用して、数日間の傾向を把握したり、異常を特定したりできます。4 月 22 日のエラーと完了の急増は、最近のデプロイまたは上流システムの障害を示している可能性があります。
  4. プロセス テーブル (フィルター付き)

    次の表に、プロセス名別の詳細な内訳を示します。

    説明
    Running (実行中)現在アクティブなプロセス インスタンス
    完了正常に完了した合計
    エラーエラーにより失敗した合計
    合計すべての実行の合計数
    バージョンパブリッシュされたプロセス バージョンの数
    場所プロセスがデプロイされている Orchestrator フォルダー
    ヒント:

    この表は、リアルタイムで検索、場所での絞り込み、または更新を行うことができます。

  5. インスタンスの詳細へのドリルダウン

    個々のプロセスの実行に関する詳細情報を表示するには、以下の手順を実行します。

    1. リストまたはグラフでプロセス名のリンク (例: Loan.Origination.and.Review) を選択します。これにより、インスタンスの詳細ビューが開きます。
    2. フィルターを使用して、次の基準でインスタンスを表示します。
      • ステータス: 実行中、完了、エラー、キャンセル済み
      • 日付/時刻の範囲
      • バージョン番号
      • カスタム値フィルター
      • 特定の要素: この詳細ビューにより、透明性を確保しつつデバッグ、監査、最適化を行うことができます。

単一インスタンスのビュー

[すべてのインスタンス] ビューで 1 つのインスタンスを選択すると、各ステップの実行ステータスを示すダイアグラムが表示されます。このダイアグラムには、インスタンスの実行証跡、関連する変数、アクションの履歴データも表示されます。単一インスタンスのビューでは、実行証跡全体、アクション履歴、ステップの詳細、グローバル変数を 1 か所で一元的に確認できます。

インスタンスの実行証跡には、エージェントやサブプロセスのステップ階層など、インスタンス プロセス実行の各ステップが詳しく示されます。詳しく調べるために、ダイアグラム上で特定のノードを選択でき、また実行証跡のステップを選択できます。選択したコンポーネントが青色で強調表示され、ステップ ID、ラベル、入出力変数、実行時間などの詳細情報や、ジョブやアプリ タスクを開く操作といった追加タスクへのリンクが示されます。

実行したインスタンス管理アクションの詳細が [アクション履歴] タブに表示されます。この詳細情報として、実行したアクションの詳細、責任者、提供されたコメントなどがあります。この網羅的な情報により、インスタンス実行の各ステップに高度な透明性と追跡性が得られます。

単一インスタンスのビュー

[実行証跡] タブでは、最初の行をクリックした場合は [グローバル変数] が表示されますが、それ以外の行をクリックした場合は [変数] の表示がトリガーされます。

  • グローバル変数は、同じプロセスの複数インスタンス間で共有されます。グローバル変数は永続的であり、1 つのインスタンスを越えて値を維持します。
  • 変数はプロセス インスタンスに対してローカルです。特定のプロセス インスタンス内で定義され、その特定のインスタンスの現在のステートまたはデータ コンテキストを表します。

ロールと権限

このビューに表示されるプロセスは、ユーザーが Orchestrator でユーザーとして持っている権限に基づきます。具体的には以下の権限です。

  • ジョブ ビューフォルダー権限。事前定義済みの Automation User フォルダー ロールも使用できます。
  • パッケージ ビューテナント権限。事前定義済みの Allow to be Automation User テナント ロールも使用できます。

インスタンスの管理

インスタンスの管理アクションとして、一時停止、再開、リトライ、キャンセル、移動、移行なども実行できます。これらのアクションのいずれかを実行すると、詳細情報を記録できるコメント セクションが表示されます。入力したコメントはアクション履歴のセクションに表示されます。

一時停止

インスタンスに対して一時停止アクションを実行すると、現在実行中のすべてのステップが完了した後でインスタンスの実行が一時停止します。

再開

インスタンスに対して再開アクションを実行すると、実行が再開します。

リトライ

インスタンスに対してリトライ アクションを実行すると、ワークフローにある現在のすべてのアクティビティが、最後に完了したステップから再実行されます。多くの場合、変数を編集した後や、エラーが発生したインスタンスの外部システムで何らかを更新した後で、このアクションを実行します。

インスタンスをリトライ

移行

インスタンスで移行アクションを実行すると、そのインスタンスがプロセスの別のバージョンにアップグレードされます。これにより、ターゲット バージョンの最新のロジックと設定でインスタンスを更新できます。

インスタンスを移行

[インスタンスを新しいバージョンに移行] の吹き出し

キャンセル

インスタンスでキャンセル アクションを実行すると、現在のすべてのアクティビティが停止し、エージェンティック プロセスでのそれらのアクティビティの進行が終了します。この操作は元に戻せません。

注:

人間参加型のタスクがあるインスタンスをキャンセルすると、そのタスクは Maestro によって自動的に削除されるので、Action Center に移動して手動で削除する必要はありません。

移動

インスタンスに対する移動アクションによって、そのインスタンスの実行場所を別のプロセス要素に移動し、実行シーケンスを変更できます。多くの場合、エラーが発生したインスタンスや一時停止したインスタンスにこの手順を適用して、前のステップの再実行が必要な状況や、現在のステップを実行せずに以降のステップへ進む状況に対処します。

この移動操作後は、[リトライ] オプションまたは [移行] オプションを選択して実行を再開する必要があります。

注:

この操作により、進行している実行パスの中断や、プロセスの一貫性喪失が発生することがあります。新しい場所で必要な変数値が自動的には生成されないために、そのような変数値を手動で正しい値に更新しなければならないことがあります。

インスタンスを移動

ログ、監査証跡、実行の追跡性

このページでは、マルチアクターの長期実行プロセスの監査可能性、運用の追跡性、コンプライアンスが Maestro でどのようにサポートされるかについて説明します。Maestro で記録される実行データ、そのデータが記録される理由、データにアクセスできる場所、データを保持またはエクスポートして規制および運用上の要件を満たす方法について説明します。

この情報は、UiPath Automation Cloud で Maestro によってオーケストレーションされるプロセスに適用されます。Maestro は、ログ、保持、アクセス制御を適用するために、UiPath Platform のコア サービス (Orchestrator、Automation Cloud の監査ログ、Insights、AI Trust Layer など) に依存します。

実行の意図と監査の目標

Maestro のログは、以下の結果をサポートするように設計されています。

  • ロボット、エージェント、人間、外部システムにわたってビジネス トランザクションをエンド ツー エンドで追跡する
  • プロセスが特定の実行パスをたどった方法と理由を再構築する
  • 不要な顧客データを保持することなく、内部および外部の監査をサポートする
  • 運用チームが失敗、リトライ、パフォーマンスの問題を調査できるようにする

Maestro は、完全なビジネス ペイロードではなくオーケストレーション レベルの実行メタデータを記録します。この設計により、監査可能性、パフォーマンス、およびデータ最小化の各要件のバランスを保ちます。

プロセスの実行中に Maestro が記録する内容

Maestro は、各プロセス インスタンスについて、そのインスタンスが実行した処理、実行日時、誰または何がそのインスタンスを実行したかを説明する実行メタデータを記録します。

Maestro は以下を記録します。

  • 実行されたプロセスのステップとサブプロセスのステップ
  • 実行のタイムスタンプ (開始時刻、完了時刻、期間など)
  • 実行のステータス (実行中、完了、失敗、一時停止など)
  • 各ステップの実行 ID 情報
  • ステップの完了時にキャプチャされた変数値

Maestro は、これらのデータを記録して、運用の監視、トラブルシューティング、プロセスの動作の監査用の再構築をサポートします。

アクターの ID と実行コンテキスト

Maestro は実行 ID 情報を記録します。この情報によって、誰または何が各ステップを実行したかを判別できます。

実行された各ステップについて、Maestro は以下を記録します。

  • ロボットが実行したオートメーションの RobotUserName
  • UiPath Platform 内の実行エンティティへの直接リンク

Maestro は、アクターの種類を示す専用のフィールド (人間ロボットエージェントなど) は保存しません。アクターの種類は、記録された ID と実行コンテキストから推測できます。

このアプローチにより、プラットフォーム サービス間で ID モデルが重複することなく、追跡可能性が維持されます。

意思決定と実行パス

Maestro は、抽象的な意思決定ラベルではなく実行パスを記録します。

Maestro は、明示的な意思決定フィールドまたはルールと結果のフィールドは記録しません。代わりに、ゲートウェイ、サブプロセス、条件付きフローを通じて実行されたパスを記録します。

意思決定を再構築するには、以下を確認します。

  • BPMN モデル
  • インスタンスの実行証跡に表示される実行パス
  • 完了したステップのシーケンスとタイミング

この設計により、監査担当者とオペレーターは、余分な意思決定成果物を取り入れることなく、プロセスが特定のルートをたどった理由を理解できます。

入力、出力、および顧客データの処理

Maestro は、機密情報の露出を減らすためにデータの永続性を制限します。

既定では、Maestro は以下の情報は記録しません。

  • 完全なビジネス ペイロード
  • ドキュメントのコンテンツ
  • 外部システムと交換される顧客データ

Maestro は、追跡性とデバッグをサポートするために、ステップの完了時に変数のステートのスナップショットを記録します。

プロセスがファイルを使用する場合、Maestro はそれらのファイルを、単一のプロセス インスタンスにスコープが設定されたジョブの添付ファイルとして処理します。これらのファイルへのアクセスは、プラットフォームの権限と保持ポリシーによって制御されます。

実行データと監査データを参照できる場所

UiPath では、Maestro の実行データは、複数の運用ビューと監査ビューを介して表示されます。

以下を使用できます。

  • [すべてのインスタンス] ビュー: 個々のプロセスの実行を、ステップの進行状況、タイミング、期間を含めてエンド ツー エンドで追跡する場合に使用します。
  • [すべてのインシデント] ビュー: 失敗、リトライ、回復アクションを調査する場合に使用します。
  • Orchestrator のログ: ロボット レベルの実行の詳細を分析する場合に使用します。
  • Insights: 事前構築済みのダッシュボードとカスタム ダッシュボードを使用して実行データを経時的に分析する場合に使用します。

インスタンスのビュー

Insights は、Maestro の実行イベント (プロセスの実行、要素の実行、インシデントなど) を取り込みます。UiPath では、このデータは、監査レビュー、運用レポート、傾向分析をサポートする Maestro テンプレート ダッシュボードを介して公開されます。

これらのビューを組み合わせることで、概要レベルの監視から個々の実行ステップまでのドリルダウン分析がサポートされます。

監査ログ、Insights への取り込み、保持

Maestro の実行の監査ログと保持は、UiPath Automation Cloud によって管理されます。

既定では、以下のように管理されます。

  • Automation Cloud の監査ログは最大で 2 年間保持されます。
  • ロボット実行ログとバックアップは 30 日間保持されます。
  • Insights に取り込まれた Maestro の実行トレースは以下の期間保持されます。
    • Standard Platform ティアの場合、2 年間
    • Advanced Platform ティアの場合、5 年間

保持期間は、Platform ティアとサービスの構成によって異なります。監査データと Insights のデータをエクスポートすると、より長期の保持要件や規制要件を満たすことができます。

ログをエクスポートしてコンプライアンスをサポートする

Maestro 関連の監査ログと実行メタデータをエクスポートして、コンプライアンス、調査、長期間のアーカイブをサポートできます。UiPath では、監査ログを Automation Cloud から CSV 形式でエクスポートできます。エクスポートしたデータは、顧客管理のシステムに保存したり、ガバナンス、リスク、コンプライアンスのワークフローに取り込んだりできます。

AI を活用したステップと AI Trust Layer

AI Trust Layer を介してルーティングされる、AI を活用したステップをプロセスで使用する場合、UiPath は AI の使用状況に関する監査メタデータを記録します。

このメタデータには以下が含まれます。

  • モデル識別子
  • 製品とテナント コンテキスト
  • 呼び出しのメタデータ

既定では、UiPath は顧客のプロンプトと AI により生成されたコンテンツを監査ログから除外します。必要に応じて、ログの動作を制御するように AI ガバナンス ポリシーを設定できます。

AI の監査の詳細を利用できるかどうかは、機能の構成とリリース ステータスによって異なります。

Maestro のデータを外部システムに関連付ける

Maestro の実行データを、Salesforce、ServiceNow、AWS などの外部システムのログに関連付けることができます。

エンドツーエンドの追跡性をサポートするには、以下を使用できます。

  • 共有ビジネス識別子
  • インスタンス識別子
  • 実行のタイムスタンプ

Maestro の監査データをエクスポートして顧客管理のログ プラットフォームや SIEM プラットフォームに取り込み、一元的な監視と監査ワークフローをサポートできます。

既定では Maestro で記録されない内容

Maestro はデータ最小化の原則に従っており、不要な情報を保持しないようにします。

既定では、Maestro は以下の情報は記録しません。

  • 完全なビジネス ペイロードまたはドキュメント
  • 顧客のコンテンツを含む AI のプロンプトまたは応答
  • 明示的な意思決定フィールドまたはルールと結果のフィールド

この設計により、安全な運用をサポートしながら、監査やコンプライアンスの目的でプロセス実行の動作を再構築する機能が維持されます。

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