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Studio ガイド
2023.10.0
公開日: 2023 年 10 月 25 日
コーディングによるオートメーションの構築を希望する場合に、コード化されたオートメーションを使用できるようになりました。コード化されたオートメーションは、より複雑なオートメーションの柔軟性、保守性、およびコラボレーションを強化できる機能です。コード化されたオートメーションの主な利点は以下のとおりです。
- 生産性の向上 – コーディングやスクリプティングに精通している場合は、そのスキルを活かして生産性を向上させることができます。慣れ親しんだコーディング環境で作業することで、より効率的なオートメーションを開発できます。
- 複雑さの管理 – コード化されたオートメーションは、複雑なオートメーション シナリオを管理するための柔軟なソリューションを提供します。コードを使用すると、カスタム ロジックの実装、例外の管理、および再利用可能な関数の作成を行うことができます。カスタム ロジックの開発の一環として、カスタムのコード化されたアクティビティ パッケージ (サービスとも呼ばれます) を簡単に作成できます。 コード化されたオートメーションではじめてのサービスを作成して使用を開始する方法について詳しくは、「カスタム サービスを登録する」をご覧ください。
- ハイブリッド オートメーション – コード化されたオートメーションをローコード オートメーションと一緒に使用できます。2 つのアプローチをシームレスに統合して、柔軟な自動化ソリューションを作成できます。
- パフォーマンスの向上 – コード化されたオートメーションを使用すると、オートメーション ワークフローを最適化してパフォーマンスを向上させることができます。コードを使用することで、特定のアルゴリズムを実装してオートメーションの実行を高速化できます。
- 読みやすさ – コード化されたオートメーションを使用すると、構造化されたコードを作成できるため、コードが読みやすくなります。コードを整理して文書化すると、管理や他の共同作業者への共有がしやすくなります。
コード化されたオートメーションの種類
次の 3 種類のコード化されたオートメーションから選択できます。
- コード化されたワークフロー - コード化されたワークフローはローコード ワークフローと同じですが、唯一の違いは、別々のインターフェイスを使用して構築する点です。ワークフローは視覚的なデザイン インターフェイスを使用し、コード化されたワークフローはコード ベースのインターフェイスを使用します。
- コード化されたテスト ケース - コード化されたテスト ケースは、構造化された方法でアプリケーションの動作を自動化および検証します。ローコード テスト ケースに似ており、コードを使用した柔軟な自動化が可能です。
- コード ソース ファイル - コード化されたソース ファイルは、コード化されたワークフローまたはテスト ケース内で使用できるカスタム クラスまたはカスタム メソッドのコンテナーとして機能します。これらはエントリ ポイントではないため、個別に実行することはできませんが、プロジェクトのコンテキスト内で機能します。
UiPath Studio で直接コードを記述
Studio に組み込まれた IDE を使用して、コード化されたオートメーションを構築できます。IDE のインターフェイスは、簡単に操作できる専用のコード エディター、ファイル タブ、階層リンクで構成されています。このレイアウトでは、ファイルの管理、プロジェクト構造の探索、コードの編集、プロジェクトのバージョン管理、オートメーションの実行とパブリッシュを行えます。さらに、コード エディターのフォント サイズや表示設定をカスタマイズして、お気に入りのコード編集テクニックを活用できるように設定できます。組み込みの IDE を活用する方法について詳しくは、「Studio の IDE」をご覧ください。
使用できるサービス
各サービスに対応する API の使用方法について詳しくは、それぞれの API セクションをご覧ください。
クロスプラットフォーム プロジェクト向けに Studio 2023.4 で導入された、パッケージを事前にインストールすることなく利用可能なすべてのアクティビティ パッケージ内を検索できる機能を拡充し、Windows プロジェクトにも対応するようにしました。インストール済みのアクティビティだけでなくインストール可能なアクティビティも検索できるため、プロジェクトに適したアクティビティをより柔軟に選択できるようになりました。
v2023.4.0 の Studio で導入された、アクティビティの出力データから変数を自動的に生成する機能が、Windows プロジェクトの、クロスプラットフォーム プロジェクトで利用可能なデザイン エクスペリエンスを使用するアクティビティでも利用できるようになりました。
Studio のユーザー インターフェイスのデザインを、ライト テーマとダーク テーマの両方で更新しました。新しいデザインは、Backstage ビューから各種ウィンドウ、アイコン、ダイアログ ボックスに至るまで、より使いやすく優れたユーザー エクスペリエンスを提供します。
新しく追加されたフォルダー ナビゲーション ボタン を使用すると、Windows プロジェクトの、IResource 型の入力が必要なアクティビティのプロパティでローカル ファイルを使用できます。ボタンを選択すると、ローカル ファイルを参照するウィンドウが開きます。ローカル ファイルへのパスをアクティビティのプロパティに格納するため、IResource データ型は ILocalResource データ型に変換されます。
ワークブック アクティビティを使用する Studio プロジェクトの [データ マネージャー] から、Excel ファイルをワークブック リソースとして追加できるようになりました。これにより、ファイルがメモリに一度読み込まれた後は、アクティビティごとにファイルを再読み込みする必要がなくなります。このため、複数のアクティビティで同じファイルを使用する場合、特に大きなファイルを処理する場合に、実行時のパフォーマンスが向上します。
また、リソースのスコープを設定して必要な期間だけメモリに保持されるようにすることで、パフォーマンスをさらに最適化できます。
Excel ファイルをリソースとして追加した後は、ワークブックのファイル パスを指定する代わりにプラス記号のメニューからリソースを選択すると、ワークブック アクティビティからファイルを参照できます。
Windows プロジェクトでのみ利用可能なアクティビティを活用できるように、クロスプラットフォーム プロジェクトを Windows プロジェクトに変換できるようになりました。これにより、Studio Web のクロスプラットフォーム プロジェクトを Studio のデスクトップ オートメーションで簡単に強化できます。たとえば、デスクトップの UI Automation アクティビティや Excel アクティビティを既存のクラウド ワークフローにシームレスに統合できます。 詳しくは、「クロスプラットフォーム プロジェクトを設計する」をご覧ください。
プロジェクトで使用する Integration Service のアクティビティのパッケージを個別にインストールする必要がなくなり、複数のコネクタのアクティビティをワークフローに簡単かつ迅速に追加できるようになりました。これにより、ほとんどの Integration Service のアクティビティは [アクティビティ] パネルか、アクティビティを追加する検索バーの [利用可能] カテゴリからのみ追加できます。
Integration Service のアクティビティを初めてプロジェクトに追加すると、UiPath Integration Service アクティビティ パッケージが 1 つプロジェクトにインストールされます。その後は、追加のパッケージをインストールしなくても、[利用可能] カテゴリにある Integration Service の他のアクティビティを追加できます。
ワークフローにすでに追加されたアクティビティは、新しいバージョンが利用可能になると自動的に更新されるため、常に最新のバージョンを使用できます。
この機能は Integration Service のほとんどのアクティビティでサポートされており、近日中にはすべてのアクティビティでサポートされる予定です。
データ マネージャーでは、プロジェクトで使用されているコネクションに関連する詳細情報が表示されるようになりました。[コネクション] ノード下の各アクティビティを展開して、コネクションに関連付けられたユーザー固有のデータを表示できます (たとえば、メールやファイルが格納されたフォルダー)。
コード化されたテスト ケースの手動テストの変換
[テスト エクスプローラー] パネルから、Test Manager の手動テストをコード化されたテスト ケースに簡単に変換できるようになりました。これにより、テスト プロセスが効率化され、自動化のニーズにより包括的にアプローチできるようになりました。この機能の使用方法について詳しくは、「手動テストをコード化されたテスト ケースに変換する」をご覧ください。
組み込みの SAP Testing Project テンプレート
SAP Testing Project テンプレートが Studio 組み込みのテンプレートになりました。Backstage ビューの [スタート] タブから確認できます。このテンプレートを使用すると、SAP の操作をより簡単に自動化できます。
アクティビティが受け取る、またはアクティビティによって生成されるデータを定義しやすくなりました。[引数] オプションを [変数を使用] オプションの下に移動し、引数が作成された場合にのみ表示されるようにしました。また、[実行時に確認]、[クリップボードから貼り付け]、[クリップボードにコピー] オプションを [ランタイム オプション] にまとめました。
ソース管理されているプロセスをパブリッシュする際に、ソース管理情報にアクセスできるようになりました。この情報は Automation Ops の [ソース管理] に表示され、リポジトリ URL、リポジトリのコミット、リポジトリのブランチ、Automation Hub のアイデアの URL、リポジトリの種類 (Git、TFS、または SVN) などの詳細が含まれます。
- Attended ロボットをユーザー モードでインストールする場合に、Azure Active Directory で SSO を使用するよう設定されている環境では、インストール時にアカウントへの自動サインインを有効化できるようになりました。
- インストールを実行するのに十分なディスク領域がないマシンで UiPathStudio.msi インストーラーを実行すると、必要なディスク領域と利用可能なディスク領域が記載されたエラー メッセージが表示されるようになりました。
- インストールおよびアップグレード中に発生する可能性のある問題を防ぐため、UiPathStudio.msi インストーラーで、新規インストール時にインストール フォルダー内のファイルを削除するよう求めるメッセージが表示されるようになりました。また、既存のインストールを更新する場合は、開いている UiPath アプリケーションが自動的に閉じられます。
- アクティビティの検証速度が向上し、使用する RAM と CPU リソースが軽減されました。
- プロジェクトを作成したり開いたりするときの読み込み時間を最適化しました。
- Windows プロジェクトとクロスプラットフォーム プロジェクトの [ワークフロー ファイルを呼び出し] アクティビティで、ワークフロー ファイル名に変数と引数を使用できるようになりました。
- [アクティビティ] パネルでアクティビティ パッケージを展開すると、他のノードの上に個々のアクティビティが表示されるようになりました。また、アクティビティ パッケージを展開しても、折りたたまれている他のカテゴリは展開されなくなりました。
- デバッグ中に、[ローカル] パネル内の項目が読み込まれている場合は回転するアイコンが表示されるようになりました。
- [Microsoft Office 365 スコープ] アクティビティ内に [メールを送信] アクティビティがあるライブラリをパブリッシュすると、エラーが発生していました。
- 一部のアクティビティ パッケージを Windows ライブラリにインストールすると、[プロジェクト] パネルで「空」とマークされていました。この問題が発生していたパッケージは以下のとおりです。
Microsoft.VisualBasic
System.IO.FileSystem.AccessControl
System.Security.AccessControl
System.Security.Cryptography.Xml
Systen.Security.Principal.Windows
System.Text.Encoding.CodePages
System.Text.RegularExpressions
- 共有フォルダーのコネクションが Windows プロジェクトおよびクロスプラットフォーム プロジェクトに表示されませんでした。
- フローチャート内の [繰り返し (コレクションの各要素)] アクティビティにフォーカスがある状態で [項目のリスト] プロパティを変更すると、フローチャートの階層に予期しない変更が発生していました。
- Windows - レガシ プロジェクトを Windows プロジェクトに変換すると、一部の参照と名前空間が正しく解決されませんでした。
- Git の構成ファイルに保存されている Windows 資格情報マネージャーのプロキシ サーバーの資格情報を読み取ろうとすると、「failed to convert string to wide form: Wrong parameter (文字列をワイド文字列に変換できませんでした: 間違ったパラメーター)」というエラーが発生していました。
- Windows - レガシから移行された多数のワークフローとライブラリを含む Windows プロジェクトを検証する際に、Studio が応答しなくなっていました。
- Studio CLI でテスト オートメーション テンプレートをパブリッシュできませんでした。
- プロジェクト依存関係一括更新ツールを使用し、プロジェクト依存関係として追加されたライブラリのバージョンを更新しようとすると、期待どおりに動作しませんでした。
- Integration Service のコネクションを含むプロジェクトをコマンド ラインからパブリッシュすると、Orchestrator でパッケージ要件を設定するために必要なコネクション情報やユーザー レベルの情報が含まれていませんでした。
- [プロジェクト] パネルまたは [アクティビティ] パネルからフォーカスを移動しても、パネルの [自動的に隠す] オプションが期待どおりに動作しませんでした。
- Studio で Studio Web プロジェクトを開くのに予想以上に時間がかかっていました。
- Git に接続されているプロジェクトでマージ コマンドの競合を解決する際に「No path has been provided. (Parameter 'paths') (パスが指定されていません。(パラメータ 'paths'))」というエラーが発生していました。
- フローチャート ワークフローで [デザイン] リボン タブの [未使用の変数を削除] を選択しても、未使用の変数が削除されませんでした。
- ライブラリのパブリッシュ時に「You must add a reference to assembly 'UiPath.Platform' (アセンブリ 'UiPath.Platform' に参照を追加する必要があります。)」というコンパイル エラーが発生していました。
- Studio の起動後に、Tab キーを使用して [Studio へようこそ] ウィンドウ内を移動できませんでした。
- 一部のプロジェクトで [未使用の変数を削除] を選択すると、ワークフローで使用されている変数も削除されていました。
- キーボード ショートカット Ctrl + Alt + F を使用しても、[アクティビティ] パネル内の検索ボックスにフォーカスが設定されませんでした。
- Windows プロジェクトとクロスプラットフォーム プロジェクトのアクティビティ フィールドで非対応の引数または変数を使用しても、検証エラーのアイコンが表示されませんでした。
- 再帰的に呼び出されるワークフローを含む Windows プロジェクトまたはクロスプラットフォーム プロジェクトをパブリッシュできませんでした。
- v2020.10 の Studio で作成された Windows - レガシ ライブラリ内のオブジェクト リポジトリに追加された UI オブジェクトが、Windows 対応のプロジェクトに変換すると削除されていました。
- 一部のプロジェクトで依存関係として追加された UI ライブラリが、プロジェクトでそのライブラリの要素が使用されていても、パブリッシュ時にプロジェクトの依存関係から削除されていました。
- プロジェクトまたはライブラリのパブリッシュ時に、.settings フォルダーが非表示とマークされていると、.nupkg ファイルにパッケージ化されませんでした。
- オンライン フィードが無効化されている一部のプロジェクトをファイアウォールを使用しているマシンで開くと、予想以上に時間がかかっていました。
- [スニペット] フォルダーから [ワークフロー ファイルを呼び出し] アクティビティをワークフローに追加すると、[引数をインポート] ボタンが表示されませんでした。
- 一部のライブラリをパブリッシュする際に、「Assembly with same name is already loaded (同じ名前のアセンブリが既に読み込まれています。)」というエラーが発生していました。
- Git に接続されている一部のプロジェクトを開くと、「System.ArgumentNullException: Value cannot be null (値を null にすることはできません。)」というエラーが発生していました。
- Windows - レガシ プロセスの作成時に、[新しい空のプロセス] ウィンドウの [詳細を表示] リンクが機能していませんでした。
- ユニバーサル検索バーが、前回の検索をキャンセルした後に期待どおりに動作しませんでした。
- デバッグ操作の使用時に、一部のプロジェクトで「System.InvalidOperationException: Executor is busy (Executor がビジー状態です。)」というエラーが発生していました。
- 以前に Studio のインストールが失敗したマシンに Studio をインストールしようとすると、「カスタム エラー 4006: 製品の別のバージョンが既にこのマシンでアドバタイズされています。」というエラーが発生していました。
- [先頭行をヘッダーとする] オプションを True に設定した [範囲を読み込み] アクティビティを使用して Google スプレッドシートの範囲を読み取ると、「System.Exception: ジョブの実行結果を取得できませんでした。」というエラーが発生していました。
- 追記 (2024 年 10 月 22 日): コレクションが変更されました。列挙操作は実行できない場合があります。共有ドライブから一部のプロジェクトを開くとエラーが発生していました。
- 有人オートメーションのコンテキストでデバッグ中に「トリガー」系アクティビティのプロパティを編集すると、実行エラーが発生する可能性があります。
- StudioX プロファイルの [アクティビティ] パネルで [開発者] フィルターが選択されていないと、Studio プロファイルの [データ マネージャー] で [新しいワークブック ファイルに接続] オプションを使用できません。
v2024.4 以降の Studio では、モダン デザイン エクスペリエンスが新しいプロジェクトで利用できる唯一のデザイン エクスペリエンスです。v2021.4 以前の Studio で既定で利用可能だったクラシック デザイン エクスペリエンス (アクティビティ、ウィザード、レコーダーを含む) は、プロジェクト レベルでも、グローバル設定でも利用できなくなります。ただし、UI Automation と Excel のクラシック アクティビティは引き続き [クラシック] カテゴリ下にあり、[アクティビティ] パネルかアクティビティを追加する検索バーからプロジェクトに追加できます。今後の非推奨化に関する最新情報については、「非推奨化のタイムライン」をご覧ください。
UiPathStudio.msi
インストーラーに含まれており、ローカル フィードから確認できます。
アクティビティ パッケージ |
バージョン |
---|---|
UiPath.UIAutomation.Activities | |
UiPath.System.Activities | |
UiPath.Excel.Activities | |
UiPath.Mail.Activities | |
UiPath.Word.Activities | |
UiPath.ComplexScenarios.Activities | |
UiPath.Presentations.Activities | |
UiPath.Testing.Activities | |
UiPath.WebAPI.Activities | |
UiPath.Form.Activities | v23.10.3 |
UiPath.Callout.Activities | v23.10.3 |
- 新着情報
- コード化されたオートメーション
- Windows プロジェクトですべてのオフィシャル パッケージ内のアクティビティの検索
- Windows プロジェクトでアクティビティの出力から自動生成される変数
- 更新されたユーザーインターフェイス
- IResource 型の入力が必要なアクティビティのプロパティでのローカル ファイルの使用
- ワークブック アクティビティでのサイズの大きいファイル処理の改良
- クロスプラットフォーム プロジェクトの Windows プロジェクトへの変換
- Integration Service のアクティビティのプロジェクトへの新しい追加方法
- データ マネージャーでのコネクションの詳細の表示
- テスト オートメーションの新しい機能
- 改良点
- アクティビティ フィールドの改良
- [変数を使用] ウィンドウからの変数、引数、定数のプロパティへのアクセス
- プロセスのソース管理情報
- インストールとアップグレード
- その他の改良点
- バグ修正
- 既知の問題
- 今後の非推奨化予定
- アクティビティ パッケージのバージョン