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Orchestrator ユーザー ガイド
最終更新日 2024年4月24日

Automation Cloud™ ロボット - サーバーレス

このページでは、サーバーレスな Automation Cloud ロボットの概要と、その設定方法について説明します。

サーバーレスな Automation Cloud ロボットを使用することで、必要なインフラストラクチャのことを気に掛ける必要なくバックグラウンド オートメーションを簡単に実行できます。基となるインフラストラクチャのプロビジョニング、管理、保守、スケーリングは、すべて UiPath 側で完全に管理されます。UiPath ではすべての作業を背後で行っているので、ユーザーがコンテナー、仮想マシン、物理サーバーを扱う必要がありません。

サーバーレス ロボットで無人オートメーションを実行する

注:

前提条件

  • Orchestrator にパブリッシュされ、お使いのフォルダーに追加されている、バックグラウンドかつクロスプラットフォーム対応のオートメーション プロジェクト。バックグラウンド プロセスとフォアグラウンド プロセスについてはこちらを、プロセスの対応 OS について詳しくはこちらをご覧ください。
  • テナントで利用可能なロボット ユニット

手順 1. アカウントに対して無人オートメーションを有効化する

特定のアカウントで無人オートメーションを実行するには、まずそのアカウントで無人オートメーションを有効化する必要があります。

ロボット アカウントを使用している場合は既定で無人オートメーションの機能が付属しているため、この手順をスキップできます。

  1. [テナント] > [アクセス権を管理] に移動します。そのテナントのすべてのアカウントのリストが表示されたウィンドウが表示されます。
  2. [その他のアクション] > [編集] をクリックし、既存のアカウントに対して無人オートメーションを有効化するか、[ロールを割り当て] > [ユーザー] をクリックし、Automation Cloud のユーザー アカウントを参照します。
  3. [ロボットの設定] タブ (ステップ 2) で、[Unattended ロボット] トグルをオンにします。


  4. [更新] をクリックして既存のアカウントを更新するか、[作成] をクリックして新しいアカウントを追加します。
    注:
    • [マシンのログイン資格情報][一度に 1 つのジョブのみを実行] の設定は、サーバーレス ロボットには適用されません。
    • 実行に使用するアカウントと、そのアカウントとロールとの関連付けにより、リソースに対して一定レベルのアクセスを許可できます。プロセスが正常に実行されるように、アカウントが実行するプロセスで求められる操作を行うために必要な権限がアカウントに付与されていることを確認してください。

手順 2. テナントにサーバーレス ロボットを追加する

実行を有効化するには、サーバーレス ロボットのマシン (Orchestrator テナントにサーバーレス ロボットの機能を追加するために使用されるマシン テンプレート) を作成する必要があります。

  1. [テナント] > [マシン] に移動します。
  2. 画面右上の [マシンを追加] をクリックして、[Cloud ロボット - サーバーレス] を選択します。

    [マシン テンプレート] ページが開き、[マシン] の手順が表示されます。



  3. [名前] フィールドを入力し、必要に応じてマシン テンプレートの [説明] フィールドを入力します。
  4. (任意) このマシン オブジェクトを他のリソースと共に追跡する場合は、[タグ] セクションでタグを定義します。

    詳しい手順については、「マシン オブジェクトにタグを追加する」をご覧ください。

    注:

    画面右側には、ロボット ユニットの要件と、ジョブの実行時に使用するランタイムの種類に関する詳細情報が表示されます。

    既定では、プロセスごとに最適なマシン サイズが自動的に選択されます。サイズは、プロセスの [詳細設定] タブから選択できます。

  5. (任意) 右上の [アカウントとマシンのマッピング] をクリックして設定を編集します。

    詳しくは、「アカウントとマシンのマッピングを設定する」をご覧ください。

  6. (任意) VPN ゲートウェイを設定しており、ゲートウェイをこのテンプレートで使用する場合は、画面上部の [VPN の設定] をクリックして設定を編集します。
    1. [VPN 連携を有効化] トグルをオンにします。 VPN 設定が表示されます。
    2. [アドレス空間] フィールドで、ネットワーク管理者から受け取った予約済みの IP アドレスを、CIDR 表記法で /16 以上のマスクを使用して追加します。
      注: [アドレス空間] フィールドが表示されない場合は、テナントの VPN ゲートウェイが正常にデプロイされていることを確認します。
  7. [プロビジョニング] をクリックします。

[マシン] ページの上部に成功を示すメッセージが表示され、新しいテンプレートがリストに表示されます。

手順 3. フォルダーのリソースへのアクセス権を付与する

無人オートメーションを実行するには、アカウントとサーバーレス ロボットのマシン テンプレートの両方が、実行対象のプロセスに対するアクセス権を持つ必要があります。そのためには、手順 1 と 2 で設定したアカウントとマシン オブジェクトをプロセスを含むフォルダーに追加する必要があります。

手順 4. 無人オートメーションを実行する: 手動

Orchestrator では、[ジョブ] ページから無人ジョブを手動で開始したり、トリガーを使用して計画された方法で自動的にトリガーしたりできます。

重要: 各ジョブの実行時間は 15 分に制限されています。これ以上の時間がかかるジョブは、実行時間が 15 分に達した時点で終了されます。15 分の制限に達しないように、お使いのオートメーション プロジェクトを最適化するか複数のワークフローに分割してください。
  1. サイドバー メニューでプロセスを含むフォルダーを選択して、そのフォルダーに移動します。
  2. 選択したフォルダーのコンテキストで、[オートメーション] > [ジョブ] に移動します。[ジョブ] ページが表示されます。
  3. [開始] をクリックして新しいジョブを開始します。
  4. [ランタイム ライセンス] ドロップダウンで、[Cloud - Serverless] または [Cloud - Serverless Testing] を選択します。
  5. [開始] をクリックします。コマンドが送信された旨を示すメッセージが表示され、ジョブがリストに表示されます。

手順 4. 無人オートメーションを実行する: 自動トリガー

  1. サイドバー メニューからプロセスを含むフォルダーを選択して、そのフォルダーに移動します。
  2. 選択したフォルダーのコンテキストで、[オートメーション] > [トリガー] に移動します。[トリガー] ページが表示されます。
  3. [新しいトリガーを追加] をクリックして、トリガーを介してジョブを開始する方法を設定します。
  4. 必要なフィールドを入力します。
  5. [ランタイム ライセンス] ドロップダウンで、[Cloud - Serverless] または [Cloud - Serverless Testing] を選択します。
    注:

    Community ライセンス プランを使用しており Serverless ランタイムを選択した場合は、[実行ベースのトリガーの無効化を設定] オプションが自動的に有効化され、次の既定値が設定されます (フィールドは読み取り専用です)。

    • [ジョブが指定した回数連続して失敗した場合に無効化] は10 に設定されます。

    • [トリガーの無効化の猶予期間 (日)] は 0 に設定されます。

  6. [追加] をクリックします。保存に成功した旨を示すメッセージが表示され、トリガーがリストに表示されます。設定に従ってジョブが開始されます。すべてのジョブとそのステータスは [ジョブ] ページに一覧表示されます。

マシン サイズとコスト

サーバーレス ロボットを使用してプロセスを実行するには、プロセスを実行する必要があるテナントで、必要な数の RU (ロボット ユニット) が利用可能である必要があります。

消費される RU の数は、以下によって異なります。

  • 環境の種類 - テスト環境の RU 消費量は運用環境よりも少ないです。
  • サーバーレス ロボット端末のサイズ
  • ジョブの実行に要する分数

次のマシン サイズが利用可能です。

マシン サイズ

テスト用 RU/分 1

運用環境の RU/分

小 (1GB)

0.5

1

標準 (2GB)

1

2

中 (4GB)

2

4

大 (10GB)

5

10

1 この機能を使用するには、EnterprisePro、または Pro Trial のライセンス プランを使用している必要があります。

マシン サイズの選択

各プロセスには特定のニーズがあるため、プロセスの設定ページでマシン サイズを設定することができます。

クロスプラットフォーム プロセスの場合は、プロセスを作成または編集する際に [その他の設定] タブで Cloud ロボット - サーバーレスのドロップダウン リストからサイズを選択できます。



クロスプラットフォーム プロセスはサーバーレス ロボットを使用して実行できるプロセスであるため、すべてのクロスプラットフォーム プロセスで上記のオプションを利用できます。ただし、プロセスがサーバーレス ロボットで実行されない限りこのオプションは効力を持ちません。

マシン サイズの自動選択

すべてのクロスプラットフォーム プロセスでは、[Cloud ロボット - サーバーレス] のオプションが既定で [自動] に設定されています。この設定では、サーバーレス ロボットを使用してプロセスを実行するのに適したマシン サイズが選択されます。

プロセスの実行時に消費されるロボット ユニットの数は、マシン サイズと実行の所要時間によって異なります。

サイズの自動選択にあたっては、以下の表に記載された基準が順番に評価されます。ある基準が満たされた時点で、その基準に対応するマシン サイズが選択され、残りの基準は評価されません。

順序

基準

マシン サイズ

1

リモート デバッグのジョブである

2

プロセスが UI Automation に依存している

OR

プロセスが UiPath Document Understanding アクティビティに依存している

標準

3

その他の無人プロセス

クライアント シークレットを再生成する

クライアント資格情報を使用してサーバーレス ロボットを Orchestrator に接続すると、サーバーレス マシン テンプレートによってクライアント ID とクライアント シークレットのペアが生成され、それによってホスト マシンと Orchestrator との接続が認証されます。もしシークレット キーが漏洩した可能性がある場合は、クライアント シークレットを再生成できます。

  1. [テナント] > [マシン] に移動します。
  2. サーバーレス マシン テンプレートの行の右にある [その他のアクション] docs image をクリックし、[マシンを編集] を選択します。
  3. [マシンを編集] - [サーバーレス] ページの [クライアント資格情報] セクションで、[再生成] をクリックします。


VPN 設定を管理する

Cloud ロボット - サーバーレス テンプレートの VPN 設定はいつでも編集できます。また、テンプレートを VPN から切断することもできます。

テンプレートを VPN から切断する

  1. [テナント] > [マシン] に移動します。
  2. サーバーレス マシン テンプレートの行の右にある [その他のアクション] docs image をクリックし、[マシンを編集] を選択します。

    [マシンを編集] ページが開き、[マシン] の手順が表示されます。

  3. 右上の [VPN の設定] の手順をクリックします。
  4. [VPN 連携を有効化] をクリックしてトグルをオフにします。
    重要: マシンがジョブを実行するために企業ネットワーク内のリソースにアクセスする必要がある場合、そのジョブは失敗します。
  5. 右下の [更新] をクリックして変更を適用します。

アドレス空間を変更する

テンプレートに使用するアドレス空間を変更するには、最初にテンプレートを VPN から切断してから、テンプレートを編集してアドレス空間を変更する必要があります。

  1. [テナント] > [マシン] に移動します。
  2. サーバーレス マシン テンプレートの行の右にある [その他のアクション] docs image をクリックし、[マシンを編集] を選択します。

    [マシンを編集] ページが開き、[マシン] の手順が表示されます。

  3. 右上の [VPN の設定] の手順をクリックします。
  4. [VPN 連携を有効化] トグルをオフにします。
  5. 右下の [更新] をクリックします。

    VPN から切断するには数分かかります。

  6. サーバーレス マシン テンプレートの行の右にある [その他のアクション] docs image をクリックし、[マシンを編集] を選択します。
  7. 右上の [VPN の設定] の手順をクリックします。

    [アドレス空間] フィールドの下に [切断中] と表示されている場合、このページを表示したままにして、VPN からの切断が完了するまであと数分待ってください。

  8. [VPN 連携を有効化] トグルをオンにします。
  9. 必要に応じて [アドレス空間] フィールドを編集します。
  10. 右下の [更新] をクリックして変更を適用します。

変更を適用すると、このテンプレートのサーバーレス ロボットは、新しい設定に従って VPN への再接続を試みます。

無料トライアルをリクエストする

サーバーレスの Automation Cloud ロボットの無料トライアルのリクエスト方法について詳しくは、「サービスの無料トライアルをリクエストする」をご覧ください。

ライブ ストリーミングとリモート制御

ジョブの進行中に、オートメーションを実行しているロボットのライブ ストリーミングにアクセスできます。トラブルシューティングやデバッグが必要になったら、オートメーションを一時停止することなく、自分のマウスとキーボードを使用して実行を制御できます。

ライブ ストリーミングとリモート制御機能は、Automation Cloud ロボット (サーバーレスおよび仮想マシン)、エラスティック ロボット、Windows ロボットのバージョン 2023.4 以降で利用できます。

ライブ ストリーミングとリモート制御を有効化するには、「機能を有効化する」セクションをご覧ください。

よく寄せられる質問

ジョブを開始する際に、サーバーレス ロボットのマシン テンプレートが表示されないのはなぜですか?

サーバーレス ロボットはバックグラウンドかつクロスプラットフォーム対応のオートメーションのみを実行できるため、実行しようとしているプロセスがバックグラウンドかつクロスプラットフォーム対応のプロセスとして Studio で設計されていることを確認してください。

Studio からサーバーレス ロボットを使用してプロセスをリモートでデバッグできますか?

はい。プロセスが存在するフォルダーまたは個人用ワークスペースに、サーバーレス マシン テンプレートが追加されていることを確認してください。

サーバーレス ロボットで並行して実行できるジョブの数はいくつですか?

Community アカウントでは、テナントごとに最大 3 個のジョブを同時に実行できます。Enterprise アカウントでは、テナントごとに最大 50 個のジョブを同時に実行できます。

サーバーレス ロボットを使用して実行できるジョブの数はいくつですか?

テナントで利用可能なロボット ユニット (RU) の数によってのみ制限されます。

実行できるジョブの数は、サーバーレス ロボットの実行環境 (テスト環境または運用環境)、ジョブの実行に要する時間、ジョブを実行するマシンのサイズによって異なります。たとえば、運用環境で中サイズのロボット (4 GB) が 1 分のジョブを実行すると、4 RU が消費されます。

詳しくは、「ロボット ユニット: 消費」をご覧ください。

サーバーレス マシンはどのリージョンでホストされますか?

すべてのマシンがテナントのリージョンで作成およびホストされます。

組織管理者は、[テナント設定] ([管理] > [テナント]) でテナントのリージョンを確認できます。

サーバーレス ロボットではどのようなアクティビティとプロジェクトを実行できますか?

クロスプラットフォーム プロジェクトで利用可能なすべてのアクティビティは、サーバーレス ロボットで実行できます。これには以下が含まれますが、これらに限定されません。

  • Chromium ブラウザーを使用したブラウザーベースのオートメーション
  • Integration Service アクティビティ
  • API ベースのオートメーション (証明書を /tmp/certs ファイル パスにダウンロードして、独自の SSL 証明書を認証に使用する必要がある HTTPS API 呼び出しを含む)
  • Oracle、MySQL、MSSQL、PostgreSQL ODBC ドライバーを必要とするデータベース アクティビティ

クライアント証明書を使用して Chromium ベースのオートメーションを認証するにはどうすればよいですか?

Chromium ブラウザーを使用するブラウザーベースのオートメーションでは、クライアント証明書の認証が必要になる場合があります。

Chromium 認証用のクライアント証明書を登録するには、次のコマンドを使用します。
register-client-cert -d domain -c path/to/certificate.p12 [-p password]register-client-cert -d domain -c path/to/certificate.p12 [-p password]
場所:
  • -d - アクセスするドメインです。

  • -c - クライアント証明書へのパスです。

  • -p - 証明書のパスワードです。

このスクリプトは、以下の例のように [コードを呼び出し] アクティビティを使用して実行できます。
var process = System.Diagnostics.Process.Start("register-client-cert", "-d client.badssl.com -c /tmp/home/badssl.com-client.p12 -p badssl.com"); process.WaitForExit(10000);var process = System.Diagnostics.Process.Start("register-client-cert", "-d client.badssl.com -c /tmp/home/badssl.com-client.p12 -p badssl.com"); process.WaitForExit(10000);
docs image

サーバーレス ロボットに使用される IP アドレスのリストは?

サーバーレスで使用される IP アドレスのリストや範囲は動的であるため、提供できません。

アクティビティ経由でダウンロードしたデータはどこで確認できますか?

アクティビティによって作成または取得されるすべてのデータは、/tmp/home/Downloads に保存されます。

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