Orchestrator
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Orchestrator ユーザー ガイド
Last updated 2024年7月1日

Orchestrator での設定

ここまでの手順でクラウド サービス プロバイダーの設定が完了しました。続いて、Orchestrator をこのプロバイダーに接続し、エラスティック ロボットを設定する手順に進みます。

クラウド プロバイダー接続を設定する

Orchestrator で以下の手順を実行します。

  1. [テナント] > [設定] に移動します。
  2. テナントの [設定] ページで [クラウド接続] タブを選択します。
  3. [クラウド プロバイダー サブスクリプションを追加] のアイコンをクリックして、使用するプロバイダーを選択します。


  4. 画面左側で接続の名前を入力します。
  5. 上記の「要件」セクションの指定に従って、選択したクラウド プロバイダーに対応したクラウド接続の詳細情報を追加します。


  6. [保存] をクリックします。

プロバイダーによって、この情報が検証され、Orchestrator が接続されます。

エラスティック ロボット プールを作成する

クラウドでエラスティック ロボットを Orchestrator に接続するには、エラスティック ロボット プールのマシン テンプレートをプロビジョニングする必要があります。このマシン テンプレートは、UiPath がロボットを管理し、お客様のクラウドで動作させる場合に使用します。

エラスティック ロボット プールを作成する場合、以下の 2 つのオプションを使用できます。

  • マシンが必要になった場合、お客様の汎用クラウド VM に基づいて、UiPath 側で自動的にマシンが作成されるようにすることができます。この設定により、マシンとロボット両方のプロビジョニング プロセスが自動化されます。プロセスの実行が必要になるたびに、必要な数のマシンが作成されます。さらに、エラスティック ロボット プールを最初に使用するときには、新しいマシンでロボットを実行するために必要となる UiPath ソフトウェアが UiPath によってインストールされます。
  • (AWS または Azure のみ) UiPath がエラスティック ロボット オーケストレーションに使用する、固有の VM を追加できます。これは、制限付きバージョンのエラスティック ロボット オーケストレーションです。UiPath は、プロセスの実行に必要かどうかによって VM を起動および停止し、ロボットの実行に必要な UiPath ソフトウェアをインストールすることができますが、使用するマシンは指定のもののみです。UiPath は、新しいマシンを作成できず、お客様が作成したマシンを削除することもできません。

エラスティック ロボット プールを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. 画面左上の [テナント] を選択し、[マシン] に移動します。
  2. ページの右上の [マシンを追加] をクリックして、[エラスティック ロボット プール] を選択します。


    [エラスティック ロボット プールを追加] ページが開き、[全般設定] タブが表示されます。

  3. エラスティック ロボット プールの名前を入力し、必要に応じて説明を追加します。
  4. [ランタイムの詳細] セクションに、このテンプレートに基づいて作成される各マシンに必要な [Production (Unattended)][NonProduction]、または [Testing] ランタイム (ロボット ライセンス) の数を入力します。

    [Unattended] には 1 個、[NonProduction][Testing] には 0 個のランタイムを選択することをお勧めします。

    テスト セットを実行する場合は、テスト実行のスロットに 1 ランタイムを設定してください。

  5. [次へ] をクリックして、[仮想マシンとランタイムの詳細] を設定します。
  6. 右側の [プロファイルのスケジュール設定] で既定のプロファイルを選択します。このプロファイルは、マシン割り当ての優先順位を制御します。
    • コストを優先: スケジュール設定が必要な保留中ジョブの待機時間が延びることを許容してでも、VM 実行の CSP コストを最小化します。
    • バランス: VM 実行の CSP コストとジョブの実行時間が互いに許容できる条件に設定します。
    • 速度を優先: VM 実行のコスト増を許容してでも、保留中ジョブのスケジュール待ち時間を最小化します。

      注: 上記のどのオプションを選択した場合も、UiPath はいくつかの詳細情報を考慮して、マシンの割り当てと割り当て解除の適切な時期を判断します。たとえば、動作中の VM 数、マシンが利用可能になるまでの待機時間、各マシンのキューに格納されたジョブ アイテム数、クールダウン時間などの情報です。
    • 詳細: 新しいマシンが必要になった場合に、どのくらい迅速に割り当てるかを制御するパラメーターを手動で設定します。



      重要: [詳細] プロファイルを使用する場合、設定によってはマシンがより長時間にわたって動作する可能性があるため、CSP コストが増加する恐れがあります。
  7. 詳細プロファイルを設定するには、以下の手順を実行します。
    1. [詳細] オプションを既定のプロファイルとして選択します。詳細設定が展開されます。
    2. [割り当て速度] を設定します。これにより、マシンがプールに割り当てられる速度が決まります。
    3. [スタンバイ マシン] フィールドに、ワークロードを受け入れるマシンの最小数を入力します。
    4. [アイドル マシン のタイムアウト] に、マシンがアイドル ステートに留まることができる分数を入力します。つまり、マシンがワークロードを処理しておらず、スタンバイ マシンとしても使用されていないステートである秒数です。この時間を超えると、マシンはシャットダウンされ、プールから削除されます。
  8. [マシンの詳細] セクションの [クラウド接続] リストから、Orchestrator で先ほど作成したクラウド サービス プロバイダーの接続を選択します。
    重要: エラスティック ロボット オーケストレーションは、Windows 10 または Windows 11 を実行するスタンドアロンの Azure Virtual Machines で機能しますが、Azure Virtual Desktop (AVD) やサーバーベースの OS では機能しません。
  9. Azure の場合は、接続に使用する [リソース グループ] を選択します。

    AWS の場合は、[リージョン] を選択します。

    GCP の場合は、[ゾーン] を選択します。

  10. UiPath がマシンの自動プロビジョニングおよびロボットのオンデマンド プロビジョニングを実行する際に、お客様の VM テンプレートを使用してほしい場合は、[マシンを自動的に作成] のトグルをオンのままにしておいてください。

    カスタム仮想マシンを使用するには、トグルをオフにします。

    注:

    GCP の場合、このオプションは使用できません。

  11. [マシンを自動的に作成] をオフにした場合は、[マシン] フィールドで、仮想マシンテンプレート、またはエラスティック ロボット オーケストレーション用に作成したカスタム仮想マシンを選択します。
  12. [マシン イメージ] でマシン イメージの種類を選択します。
    • 標準 - 標準の仮想マシンを使用する場合です。

    • カスタム - 既存のカスタマイズされたマシンのいずれかを使用する場合です。

  13. 手順 12 で [標準] を選択した場合はマシンのオペレーティング システムを選択します。
    • Windows Server マシン - オペレーティング システムとして Windows Server 2019 を使用します。

    • Windows Desktop マシン - Windows 10 または Windows 11 ライセンスのいずれかを使用します。
      注:

      仮想マシンを作成して Windows OS をインストールする前に、マルチテナント ホスティングを使用できる適切な Windows 10/11 ライセンスを所有していることを確認するよう求められます。作成する仮想マシンと同じ数の Windows Desktop ライセンスを所持していることを確認してください。

    1. ドロップダウン リストからマシン イメージを選択します。
    2. マシン サイズを選択します。

      Size

      vCPU

      メモリ (GiB)

      最大データ ディスク数

      非キャッシュ ディスクの最大スループット (IOPS/MBps)

      非キャッシュ ディスクの最大バースト スループット (IOPS/MBps)

      NIC の最大数

      必要なネットワーク帯域幅 (Mbps)

      2

      16

      4

      3200/48

      4000/200

      2

      5,000

      8

      64

      16

      12800/192

      16000/400

      4

      12,500

      16

      128

      32

      25600/384

      32000/800

      8

      12,500

  14. 手順 12 で [カスタム] を選択した場合は、仮想マシン テンプレートまたはエラスティック ロボット オーケストレーション用に作成したカスタム仮想マシンをそれぞれ選択します。
    • [マシンを自動的に作成] をオフにした場合、UiPath は、エラスティック ロボット オーケストレーションに選択されたマシンのみを使用します。その場合、選択したマシンが他のいずれのエラスティック ロボット プールにも使用されていないことを確認してください。さらに、仮想マシンを AWS でホストする場合、AWS の EC2 インスタンスには、インスタンス プロファイル AmazonSSMManagedInstanceCore がアタッチされている必要があります。手順については、AWS のドキュメントをご覧ください。
    • [マシンを自動的に作成] をオンにした場合、UiPath は選択されたテンプレートを使用し、必要に応じて、必要な数のマシンを作成します。
    注: Azure イメージのマシン テンプレートを追加するには、最大で 15 分かかる場合があります。
    1. (Azure マシンの場合) [マシン シリーズ] ドロップダウンから、Azure マシンに必要なシリーズを選択します。
    2. [マシン サイズ] ドロップダウンからマシンのサイズを選択します。
  15. マシンの IP アドレスをパブリックにする場合は、[パブリック IP アドレス][有効] を選択します。
    重要:

    Azure の接続でのみ、IP をパブリックにできます。

  16. [マシンの最大数] で、以下のオプションのいずれかを選択します。
    • 利用可能な最大数を使用: テナントで利用可能な最大ライセンス数までプールを拡張できるようにする場合に選択します。クラウド プロバイダーのサブスクリプション プランによって最大値が制限される場合があります。
    • 制限値を指定: マシンの最大数を制限する場合は、このオプションを選択して、UiPath で作成できるマシンの最大数を入力します。
  17. [詳細設定] をクリックして、詳細なオプションを表示します。
    1. [仮想ネットワーク] のリストでは、[自動] を選択して、マシン テンプレートに従って自動的に仮想ネットワークをプロビジョニングさせるか、クラウド プロバイダーで使用する仮想ネットワークを選択して、その仮想ネットワークおよびサブネット (定義している場合) を使用させることができます。


  18. [プール設定] のため [次へ] をクリックします。
  19. (オプション) マシン上の UiPath ソフトウェアの遅延更新を設定するには、[ソフトウェア更新の設定] トグルをオンにします。次のオプションが表示されます。
    オプション説明

    インスタント自動更新 (推奨)

    これは既定の推奨オプションです。お使いのマシン上の UiPath ソフトウェア (UiPath Robot、Studio、Assistant など) は、2 週間以内に最新の Enterprise バージョンに更新されます。

    この更新プログラムは、プール内のすべてのマシンに適用されます。

    遅延自動更新

    マシン上の UiPath ソフトウェアを最新バージョンより前のバージョンに更新するには、このオプションを選択します。

    遅延自動更新は、プールのマシンを追加した時点で存在するソフトウェアのバージョンによって異なります。たとえば、バージョン 2023.4 が最新のときにマシンを追加した場合、遅延自動更新では 2022.10 のソフトウェア バージョンがインストールされます。v2023.10 のリリース後は、遅延自動更新によって v2023.4 ソフトウェア版がインストールされます。

    この更新プログラムは、プール内のすべてのマシンに適用されます。

    注:

    このオプションは、最新の Enterprise バージョンに移行する前にオートメーションを調整するためのバッファー期間を設定するためのものです。 UiPath ソフトウェアは最新バージョンに更新されるのではなく、以前のバージョンに更新されます。

    重要:

    [遅延自動更新] オプションでは、提案されたバージョンよりも新しいバージョンの Robot はダウングレードされません。

    警告:

    セキュリティ修正が適用されたバージョンは、選択したソフトウェアの更新オプションに関係なく自動的にインストールされます。

  20. [Finish (完了)] をクリックします。

これで、エラスティック ロボット プールの設定が完了し、モダン フォルダー内でジョブの実行に使用できるようになりました。

重要:

クラウド リソース (仮想マシン、イメージ) をエラスティック ロボット プールに追加した後に、クラウド リソースに干渉しないでください。

例:

  • 仮想マシンの電源サイクルを手動で行わない

  • 仮想マシンがプール内にある間に仮想マシンを CSP から削除しない

  • ロボットを Orchestrator に接続したり、Orchestrator から切断したりしない

フォルダーとアカウントのロールを設定する

エラスティック ロボット プールをフォルダーに追加し、そのフォルダーのオートメーションに関わる権限を仮想マシンを使用するアカウントに付与する必要があります。

  1. 左側のフォルダーを選択し、[設定] > [マシン] に移動します。
  2. ページの右上の [フォルダーでマシンを管理] をクリックします。
  3. エラスティック ロボット プールを選択し、[更新] をクリックします。
  4. [アクセス権を管理] ページに切り換え、使用可能なアカウントを確認します。
  5. オートメーションを実行するアカウント (仮想マシンのローカル ユーザーである必要があります) がリストに表示されない場合は、アカウントを追加し、Robot ロールを割り当てます。
    注: ロボット アカウントの使用をお勧めします。ロボット アカウントは、無人オートメーションの実行専用のアカウントです。
  6. アカウントの行の右に表示される [その他のアクション] アイコンをクリックし、[編集] を選択します。以下の変更を加えます。
    1. [ロボットの設定] > [Attended ロボット] をオフにします。(ロボット アカウントには適用されません。)
    2. [ロボットの設定] > [Unattended ロボット] をオンにします。(ロボット アカウントに対しては既に有効化されています。)
    3. [フォアグラウンド オートメーションを実行 (資格情報が必要)] チェックボックスを選択します。[ドメイン\ユーザー名] フィールドに .\username を入力します (例: .\uirobot)。[パスワード] フィールドにアカウントのパスワードを入力します。
    4. [ロボットの設定][コンソールにログイン] にし、[いいえ] を選択して、ロボットがタイムアウトしないようにします。

これで、フォルダーとアカウントの設定が完了しました。

注: 通常のマシン テンプレートとは対照的に、エラスティック ロボット プールをフォルダーに追加しても、そのサブフォルダーにはプールが追加されません。マシンをサブフォルダーでも使用する場合は、上記の手順をサブフォルダーに対して実行する必要があります。

Orchestrator の設定も完了したので、クラウドでオートメーションの実行を開始できます。

クラウドでオートメーションのテストを実行する

クラウドで最初のオートメーションを実行して、エラスティック ロボット オーケストレーションの設定をテストします。

最初の仮想マシンの作成には、10 分から数時間 (Azure でのみ発生) 時間がかかることがあります。オートメーションをテスト実行するには、仮想マシンがジョブを実行できる状態になっている必要があります。

注:

オートメーションを作成すると、エラスティック ロボット プールのマシンが [マシン] ドロップダウンに表示されます。ランタイムは、エラスティック ロボット プールの作成時に設定したランタイムです。

Orchestrator で以下の手順を実行します。

  1. Orchestrator にプロジェクトをパブリッシュ済みであること、またはパッケージをアップロード済みであることを確認します。
  2. フォルダーの [オートメーション] > [プロセス] に移動します。
  3. 新しいプロセスを作成します。
  4. ジョブを開始します。

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