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ScaleCoordinates 移行ツールの使用例
Windows 内でのスケーリングは、影響を受けるアプリケーションによって挙動が異なります。このため、特に UI 操作を自動化するワークフローに[カーソル位置] および[クリッピング領域] プロパティを持っているアクティビティ ([クリック]、ホバー、[文字を入力]、[テキストをクリック] など) が含まれている場合には、そうしたワークフローに不一致が生じることがあります。ただし、これは、2018.2 よりも前のバージョンの Studio で作成されたワークフローにのみ該当します。これより前のバージョンで作成したワークフローを DPI 対応ロボット (v2018.2) で実行する場合には、ScaleCoordinates ツールを使用して移行する必要があります。
ScaleCoordinates ツールは、古いワークフローを 2018.2 で効率的に使用できるようにするために、所定のパスの内部にある個別のワークフロー ファイルまたはすべてのワークフロー ファイルを移行できます。このツールを使用すると、Studio 2018.2 より前のバージョンで作成したワークフローを DPI 対応ロボットで実行する場合、ワークフローに変更を加える必要がなくなります。また、新しいワークフローを DPI 非対応ロボットで実行する場合も同様です。
実行する移行の種類にかかわらず、まず次のステップを行う必要があります。
- コマンド プロンプト インスタンスを開きます。
- UiPath Platform インストール ディレクトリまで移動します。ScaleCoordinates 移行ツールはこのディレクトリに置かれています。
-
次のいずれかのコマンドを使用します。
UiPath.ScaleCoordinates <input_xaml_file_path> <output_xaml_file_path> (--normalize_from | --denormalize_to)=<scaling_percentage>
: 単一の.xaml
ファイルを移行します。UiPath.ScaleCoordinates <folder_path> (--normalize_from | --denormalize_to)=<scaling_percentage>
: 特定のフォルダー内のすべてのプロジェクトを移行します。
ワークフローを標準化して Studio 2018.2 で実行できるだけでなく、非標準 DPI 上の古いロボットに標準化したプロジェクトを適応できる点に、ご留意ください。以下に、単一プロジェクトと複数プロジェクトの例を示します。
ProcessingInvoicesInSAP.xaml
などの既存ワークフローを DPI 対応ロボット上で 150% のスケールで使用する必要があるとします。このワークフローは、Studio 2018.2 よりも前のバージョンでデザインしたため、指定のスケールで実行するには、次のコマンドを使用して標準化する必要があります。
UiPath.ScaleCoordinates C:\Accounting\Automations\ProcessingInvoicesInSAP.xaml C:\Accounting\Automations\NormProcessingInvoicesInSAP.xaml
-normalize_from=150
C:\Accounting\Automations
フォルダーに NormProcessingInvoicesInSAP
という名前でエクスポートされます。移行を行っても、元のワークフロー ファイルは削除されません。これで NormProcessingInvoicesInSAP
ワークフローを DPI 対応ロボット (v2018.2) により 150% のスケールで実行できるようになります。
C:\Accounting\Automations
ディレクトリにあり、これらのファイルを 150% スケールで実行する場合、次のようなコマンドを使用します。
UiPath.ScaleCoordinates C:\Accounting\Automations -normalize_from=150
C:\Accounting\Automations
ディレクトリにあるファイルを DPI 対応ロボット(v2018.2) により 150% のスケールで実行できるようになります。
バージョン 2018.2 の Robot は DPI 対応であるため、Studio 2018.2 で作成したワークフローの DPI はワークフローの実行に影響しません。ただし、古いロボットが非標準 DPI でこれらのファイルを実行すると、要素検出が正常に行われない可能性があります。これを防ぐには、ScaleCoordinates ツールを使用してこれらのワークフローを移行し、指定したスケールで古いロボットを実行できるようにします。
ワークフローの標準化と同様に、非標準化は単一のワークフロー ファイル、指定されたパスにある複数のワークフロー ファイルのいずれについても実行できます。
ProcessingInvoicesInSAP.xaml
ワークフローを DPI 非対応のロボットにより 150% のスケールで実行する場合、次のコマンドを使用してワークフローを移行します。
UiPath.ScaleCoordinates C:\Accounting\Automations\ProcessingInvoicesInSAP.xaml C:\Accounting\Automations\DenormProcessingInvoicesInSAP.xaml
-denormalize_to=150
DenormProcessingInvoicesInSAP.xaml
ワークフローを150% のスケールで実行できるようになります。
これと同様に、DPI 非対応ロボット により 150% のスケールで実行できるよう同じ条件の複数のワークフローを移行することができます。元のファイルは上書きされるのでご注意ください。移行を実行する前に、必ずバックアップをとっておいてください。この場合には、次のコマンドを使用します。
UiPath.ScaleCoordinates C:\Accounting\Automations -denormalize_to=150
C:\Accounting\Automations
ディレクトリにあるワークフロー ファイルを DPI 非対応のロボットにより 150% のスケールで実行できるようになります。