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Agents ガイド
ガードレール
ガードレールは、ツールの呼び出し内での予期しない動作を決定論的に制御するメカニズムを提供します。ガードレールにより、開発者は人間が介入する条件を設定し、定義された条件を正確に満たしたときにエスカレーションを行うようにすることができます。
簡単に言うと、ガードレールの役割は次のとおりです。
- 実行時にツールの呼び出しの予測不能な入力と出力に対処する
- 修正および検証タスクでの人間参加型 (HITL) の介入の必要性を減らす
- 開発者が個々のツールレベルでカスタムルールを作成できるようにします。
各エージェント ツールのガードレールは、次のように定義します。
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ツールあたり 1 つ以上のガードレールを設定できます。
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各ガードレールは、1 つ以上のルールと 1 つの操作で構成されます。ルールは、ツールの入力と出力に対して評価されます。
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すべてのルールを満たすと、操作がトリガーされます。操作はツールの実行前や実行後に実行できます。
ガードレールは、すべての種類のツール (プロセス、アクティビティ、他のエージェント) の [プロパティ] パネルに表示されます。ガードレールをトリガーするルールのリストと、すべてのルールを満たしたときに適用する操作は、ガードレール ビルダーで定義します。
実行時に、ガードレールはリストの表示順で上から下に確認されます。必要に応じてガードレールを並べ替えるには、左側のメニュー アイコンを使用してドラッグ アンド ドロップ操作で並べ替えます。
選択したガードレールを評価の実行時にも適用するには、[評価用にガードレールを有効化] オプションを使用します。
ツールのガードレールを構成するには、次の手順を実行します。
- エージェントに任意のツールを追加します。
- ツールを選択して [プロパティ] パネルを開きます。
- [ガードレール ビルダーを開く] を選択します。
- ガードレールの名前と説明を設定し、ルールと操作の種類を設定します。
- [保存] を選択します。ガードレールが適用されているツールには盾のアイコンのマークが表示されます。
ルールの種類
次のルールの種類を使用できます。
- 常にガードレールを適用 (既定) – 入力や出力に関係なく、常に操作をトリガーします。エージェントの入力 (実行前)、出力 (実行後)、またはその両方 (実行前と実行後) に適用できます。
- 文字列 – 利用可能な入力フィールドと出力フィールドに適用されます。このルールは、文字列フィールド (入れ子になった JSON フィールドを含む) に適用することができ、さまざまな演算子 ([次を含む]、[次で始まる]、[次で終わる]、[次と等しい]、[空である] など) をサポートします。
- 数値 – 利用可能な入力フィールドと出力フィールドに適用されます。このルールは、数値フィールド (入れ子になった JSON フィールドを含む) に適用することができ、さまざまな演算子 ([次を含む]、[次で始まる]、[次で終わる]、[次と等しい]、[空である] など) をサポートします。
- ブール値 – 利用可能な入力フィールドと出力フィールドに適用されます。このルールは、ブール値フィールド (入れ子になった JSON フィールドを含む) に適用することができ、演算子 [次と等しい] と、True または False の値をサポートします。
アクションの種類
各ルールに対して、ルールを満たしたときに実行する操作を適用します。
以下の操作の種類を使用できます。
- ログ – ログの重大度レベルを設定します。この操作は、カスタム イベントを送信してダッシュボードで監視する場合に役立ちます。
- フィルター – 選択したフィールドをツールの入力または出力から削除します。次のように処理されます。
- 入力: 選択したフィールドはツールの API 要求に送信されません。
- 出力: 選択したフィールドはエージェントに返されません。
注: 重要な情報がフィルター処理によって削除されると、エージェントの品質に影響する可能性があります。
- ブロック – 条件を満たした場合にツールが実行されないようにします。このオプションを使用する場合、ブロックの理由を入力する必要があります。ツールをブロックすると、エージェントが失敗する可能性があります。
- エスカレーション – 対応するエスカレーション アプリを使用して、エスカレーションをユーザーに割り当てます。
エージェントの実行後、出力パネルに次の情報が表示されます。
- 実行が成功したことを示すステータス
- ガードレールが存在することを示すトレース
- スキップまたは適用されたガードレールの詳細
エスカレート アクションには、対応するアクション アプリが必要です。テンプレートは、UiPath Marketplace で「 エージェント ツール ガードレール エスカレーション アプリ」という名前で入手できます。
ガードレールでアプリを利用できるようにするには、次の手順を実行します。
- Marketplace からアプリ テンプレートをダウンロードし、
.uip
ファイルを新しい Studio プロジェクトにインポートします。詳しくは、『Studio Web ガイド』の「アプリ プロジェクトをインポートおよびエクスポートする」をご覧ください。 - 新しいコントロールやイベントをアプリに追加できますが、基になるアクション スキーマは変更しないでください。スキーマを変更すると、アプリとガードレールのエスカレーションの相互運用性がなくなります。
- 「アプリ プロジェクトをパブリッシュする」の説明に従って、アプリをパブリッシュします。
- 「アプリ プロジェクトをデプロイする」の説明に従って、Orchestrator に移動してアプリを共有フォルダーにデプロイします。
エスカレーションの実行時にエラーが発生するのを防ぐために、フォルダーでサーバーレス ロボットが利用可能であることを確認してください。
- エージェントに戻り、先ほどガードレールにデプロイしたアプリを選択します。