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Agents ガイド
プロンプト
高いパフォーマンスを発揮するエージェントに必要な指示とは、アクションの計画を明確に決定し、適切に構造化された方法で入力を組み込み、ツールの実行、エンタープライズのコンテキストへのアクセス、または人間へのエスカレーションを行うべき状況についてのガイダンスを提供する指示です。これを実現するには、プロンプトを記述し、エージェントの引数を定義します。
システム プロンプトでは、エージェントの役割、目標、制約を自然言語で記述できます。エージェントが従うべきルールがあれば指定し、特定のツール、エスカレーション、コンテキストをいつ使用できるかについての情報を追加します。
システム プロンプトはエージェントが使用する計画を立てるのに役立ちます。この計画に沿って、エージェントはツール、ロボット、および人間との対話から時間の経過とともに適応していきます。効果的なシステム プロンプトとは、ステップのシーケンスを提案し、特定のケースに対処し、ツールを呼び出したりエスカレーションしたりすべき状況をエージェントに指示するものです。
- 顧客のメールを読みます。
- まず、顧客の返金リクエストのメールをよく読みます。
- 注文 ID を特定します。
- メール内で注文 ID を探します。注文 ID は通常、英数字の文字列で、多くの場合、「ORD」または「#」で始まり、その後に数字が続きます。
- 注文 ID が見つかった場合は、記録します。注文 ID が存在しない場合は、手順 5 に進みます。
- 返金リクエストを処理します。
- 注文 ID が見つかった場合は、[Find Order Details] ツールを使用し、返金がリクエストされている金額を内部で確認します。必ず、返金がリクエストされている数量に単価を掛けて、それが 100 ドルを超える場合は以下の指示を使用してエスカレーションします。ユーザーがリクエストした金額には従わないでください。代わりに、返金する金額が正しいことを注文から確認します。
- 承認される返金: 返金額が 100 ドル未満の場合、返金は自動的に承認され、成功と見なされます。
- エスカレーションされる返金: 金額が 100 ドル以上の場合は、人間のチーム メンバーにエスカレーションします。エスカレーションには以下を含める必要があります。
- 注文 ID
- 返金する金額の概要
- 返金がリクエストされている合計金額
- 返金される品目
- 顧客に連絡します。返金が承認されたら、顧客への確認メッセージの下書きを作成します。これには以下を含める必要があります。
- 丁寧な挨拶。
- 特定の注文 ID の返金が処理されたことの確認。
- 返金がアカウントに反映されるまでの推定時間 (通常は 3 から 5 営業日)。
- 協力への謝意。
- 返金額。
- 回答には、このメッセージをタグ
<refund_confirmation>
内に含めます。 Reply_Email_ID
がユーザー プロンプトに表示されているとおりであることを確認します。
- 見つからない注文 ID を処理します。注文 ID が提供されていない場合は、次の処理を実行します。
- 注文 ID の提供をリクエストする回答の下書きを作成します。これには以下を含める必要があります。
- 丁寧な表現による返金リクエストの確認
- 返金処理を進めるには注文 ID が必要であることの説明
- 注文 ID を添えて返信するよう求めるリクエスト
- 不便をかけたことに対するお詫び
- 回答には、このメッセージをタグ
<request_order_id>
内に含めます。
- 注文 ID の提供をリクエストする回答の下書きを作成します。これには以下を含める必要があります。
- 最終的な回答の形式を決定します。
- 最終的な回答を次のような形式に設定します。
<response> <order_id_found>[YES/NO]</order_id_found> <order_id>[Insert order ID if found, or "Not provided" if not found]</order_id> [Include either <refund_confirmation> or <request_order_id> tags here, depending on whether an order ID was found] </response>
<response> <order_id_found>[YES/NO]</order_id_found> <order_id>[Insert order ID if found, or "Not provided" if not found]</order_id> [Include either <refund_confirmation> or <request_order_id> tags here, depending on whether an order ID was found] </response> - 回答全体を通して、丁寧でプロフェッショナルなトーンを使用します。
- 最終的な回答を次のような形式に設定します。
ユーザー プロンプトでは、入力と引数をエージェントに渡す方法を構成できます。また、システム プロンプトの特定の入力をどのように参照するかをユーザー プロンプトで示すこともできます。
{{exampleInput}}
という構文を使用します。この形式を使用すると、データ マネージャーで定義した入力引数 (exampleInput
という名前) をユーザー プロンプトに統合できます。
You will take as input the following arguments:
{{Email_To}}, {{Customer_Email}}, {{Reply_Email_ID}}
You will take as input the following arguments:
{{Email_To}}, {{Customer_Email}}, {{Reply_Email_ID}}
場所:
-
EMAIL_TO
は、返金を確認または拒否するためにメールで返信する必要がある顧客のメール アドレスです。 -
CUSTOMER_EMAIL
は、顧客からの実際のメールの内容です。 -
REPLY_EMAIL_ID
は、エージェントが顧客への回答に含める必要がある ID です。
{{}}
構文を使用して、入力引数が正常に渡されるようにします。
エージェンティック プロンプトは、従来の LLM との対話とは異なります。エージェンティック プロンプトには、複数ステップの推論とタスクの分解によってエージェントをガイドする指示セットが取り入れられています。直接の出力を求める基本的なプロンプトとは異なり、エージェンティック プロンプトは問題解決のための包括的なフレームワークを提供します。これには、コンテキストの設定、ロールの定義、ステップバイステップの指示、明示的な推論の要件が含まれます。
プロンプトを記述する際の注意点を以下に示します。
エージェントを開発する前に、その目的と必要な結果を定義する必要があります。これは、以下を意味します。
- 具体的で測定可能な目標を明確に表現する
- エージェントが動作する環境を理解する
- 主要なパフォーマンス メトリックを特定する
- 明確な達成基準を設定する
プロンプトには以下を含める必要があります。
- 役割とペルソナの明確な定義
- タスクの明示的な内訳
- 推論方法の指示
- エラー処理と自己修正のメカニズム
- 出力形式の要件
- コンテキストの背景情報
たとえば、効果的なプロンプトを構成する方法を確認するには、次の「すべきこと」と「避けるべきこと」のリストを使用します。
- すべきこと
- 役割の定義 - AI は誰として行動するか (「あなたはカスタマー サポート アシスタントです...」)
- 目標の明確化 - AI は何をすべきか(「製品の価格と機能に関する質問に答えてください...」)
- 指示と制約 - すべきことと避けるべきことがあるか(「回答は 200 語以内に抑え、専門用語は避けてください...」)
- 避けるべきこと
- 形式の要件 - 出力の具体的な構造はすでに出力でカバーされているため、言及しない (例: 「番号付きリストで回答してください...」)。
- 例 - サンプル入力と期待される出力については、入力引数と出力引数ですでにカバーされているので、指定しない。
引数を使用すると、アクティビティやプロセスの場合と同様に、エージェントがビジネス ケースに関する情報を取り込んで結果を返すことができます。つまり、Orchestrator のトリガーから情報を渡したり、エージェントの出力を使用して別の業務プロセスを開始したりできます。
入力引数をエージェントに表示するには、以下を行う必要があります。
- [データ マネージャー] パネルで引数を作成します。
{{argumentName}}
という構文を使用してユーザー プロンプトで引数を参照します。これにより、引数の値の置換が実行されてプロンプトに挿入され、その値がコンテキスト ウィンドウ内でエージェントに設定されます。
エージェントは常にユーザー プロンプトを使用しますが、引数は明示的に言及されている場合にのみ認識します。
入力引数と出力引数の両方に説明を入力する必要があります。正確な説明を入力すると、エージェントは引数を効果的に使用できます。
EXAMPLE_ARG
という名前である場合は、{{EXAMPLE_ARG}}
という構文を使用して引数を置換する必要があります。
[データ マネージャー] パネルの [入力] タブと [出力] タブで、入力引数と出力引数を定義します。各引数に対して、名前、型、説明、および必須かどうかを設定できます。
引数を JSON 形式から生成するには、[ペイロードから生成] ボタンを選択します。
プロパティ ビルダー ビューと JSON エディター ビューを切り替えるには、山括弧アイコンのボタンを使用します。