API ワークフロー

API ワークフローは、エージェントが API を介してエンタープライズ システムと対話するためのツールとして使用できるサーバーレス連携です。API ワークフローをツールとして追加することで、エージェントは、基になるシステムや資格情報に直接アクセスすることなく、データの取得、更新、同期などの安全な決定論的動作を実行できます。

API ワークフローをツールとして含めると、エージェントは以下の動作を実行できます。

• 実行時にワークフローを呼び出して、ビジネス データのクエリ、更新のトリガー、情報の集約などのバックエンド アクションを実行します。
• ワークフローから返された構造化された結果に対する推論を行い、計画の次のステップを決定します。
• API ワークフローをオートメーションや Integration Service コネクタなどの他のツールとチェーンすることにより、複数のシステムのロジックを結合します。

API ワークフローは、完全にクラウドで管理されたサーバーレス インフラストラクチャ上で実行され、スケーラビリティ、セキュリティ、組織のガバナンスを確保します。各ワークフローでは、要求と応答のコントラクトを JSON 形式で定義しているため、エージェントはそのコントラクトをプログラムによって呼び出し、その出力を解釈して推論を行うことができます。

主なメリット

• 決定論的で統制されたワークフロー – API ワークフローは、安全でバージョン管理された API の背後にエンタープライズ ロジックをカプセル化し、Orchestrator で完全に監査できるようにします。
• 複数のエージェントで再利用可能 – 同じワークフローを複数のエージェントまたは Maestro プロセスで共有ツールとして使用できます。
• サーバーレスでスケーラブル – 実行は UiPath Automation Cloud™ で自動的に管理され、インフラストラクチャのセットアップは必要ありません。
• 構成および制御可能 – すべてのツールに一貫したガバナンスとシミュレーション ポリシーを適用しつつ、API ワークフローを RPA ワークフロー、オートメーション、コネクタと組み合わせて使用できます。

エージェントによる API ワークフローの使用方法

Orchestrator にパブリッシュされた API ワークフローは、Studio Web のエージェント定義の [ツール] セクションに再利用可能なコンポーネントとして表示されます。各ツールには、エージェントがその目的と使用すべき状況を理解するのに役立つ説明を含めることができます。呼び出されると、エージェントは入力パラメーターをワークフローに渡し、そのロジックを実行して (外部 API 呼び出しの実行や構造化データの変換など)、結果を JSON 出力として取得します。

RPA ワークフローやオートメーションといった他のツールの種類と同様に、以下の操作が可能です。

• ガードレールを設定して、エージェントが API ワークフローをいつ、どのように呼び出せるかを制御します。ガードレールでは、入力パターンに基づいてツールの可用性を制限したり、使用ポリシーを適用したり、承認されたワークフローに対して実行を制限したりできます。
• ツールのシミュレーションを有効化して、実際の API 呼び出しを実行せずにエージェントの推論フローをテストします。シミュレーション中、エージェントは実際のワークフローをトリガーするのではなく、代表的なモック データを受け取るため、ツールの選択および意思決定ロジックを安全に検証できます。

これらの制御により、エージェントが予測どおりに動作し、定義された境界内にとどまっていることを確認し、開発または評価時に安全にテストすることができます。

API ワークフローをツールとして追加する

1. [定義] パネルの [ツール] セクションで、[ツールを追加] を選択します。
2. [API ワークフロー] タブを選択し、検索バーを使用してワークフローを検索するか、利用可能なリストからワークフローを選択します。API ワークフローにツールとしてアクセスするには、まずワークフローをパブリッシュし、Orchestrator の Shared フォルダーにプロセスとしてデプロイする必要があります。
3. システム プロンプトを使用して、その機能と、いつ使用すべきかを説明します。