- 基本情報
- Studio Web での UiPath Agents
- Agent Builder での UiPath Agents
- UiPath のコード化されたエージェント

Agents ガイド
効果的なエージェントとは、スタンドアロンのボットではなく、十分に理解しているワークフローに組み込まれているものです。業務プロセスにすでに存在するワークフローから始めて、繰り返し可能なルールベースのタスクを特定します。このようなタスクが、エージェントによる自動化の理想的な候補です。
構築の前に、ワークフローのマッピングの演習を実施します。
- 判断ポイントと入力/出力形式を特定する。
- 構造化された予測可能なフローを探す (チケットのトリアージ、コンプライアンスの確認など)。
- エージェントをワークフローの代用として設計することを避ける。エージェントは、ワークフロー内での意思決定を可能にするコンポーネントです。
エージェントが最高のパフォーマンスを発揮するのは、エージェントがタスク専用で責任が限定されている場合です。複数の役割を設定してエージェントに過剰な負荷をかけないようにします。各エージェントは常に 1 つの責任 (請求書データの抽出、顧客の意図の分類など) に集中させることをお勧めします。
狭いスコープを設定することの利点:
- デバッグと反復処理が容易になる
- パフォーマンスと評価の安定性が向上する
- 不整合やハルシネーションのリスクが減少する
エージェントの動作の中心にあるのは、プロンプトの設計です。エージェンティック プロンプトを使用します。これはプロンプトの進化したスタイルであり、以下を含みます。
- 定義済みの役割とペルソナ
- 明示的なタスクの内訳と推論の指示
- 出力形式とエラー処理のガイダンス
たとえば、「このドキュメントを要約してください」と指示するのではなく、エージェンティック プロンプトでは「あなたはコンプライアンス アナリストです。このポリシー ドキュメントを複数のセクションに分割してください。セクションごとに 2 つの文で要約し、潜在的なポリシー ギャップにフラグを設定してください。また、ドキュメントをどのように分けたのかを説明してください。」と指示します。
静的な例をプロンプトに埋め込まないようにします。入力/出力のサンプルをプロンプトにハードコードするのではなく、構造化された評価セットを使用してエッジ ケースとシナリオをテストします。これにより、エージェントの堅牢性が増し、反復が容易になります。
プロンプトを体系的に反復処理する
- 構造、役割、推論パスを調整します。
- 精度、カバレッジ、およびタスクの成功の変化を追跡します。
- プロンプト リンティングや Agent Builder のプレイグラウンドなどのツールを使用して実験を行います。
データがエージェントに到達する前にデータを前処理します。Document Understanding や IXP などのテクノロジを使用して、構造化された入力を抽出します。生のデータやノイズの多いデータをエージェントに提供すると、出力品質が低下し、プロンプトの複雑さが増します。
信頼できるエージェントにするには、明確で測定可能な目標が必要です。次のような KPI と評価メカニズムを設計します。
- 精度のしきい値
- 信頼度スコア
- 回答の一貫性
- 推論の透明性
「正常に動作した」時点で終わらずに、どのように動作したかを確認します。トレース ログとジョブ ログを使用して、ツールの呼び出し、判断チェーン、コンテキストの使用状況を評価します。
エッジ ケース、コンテキストの変動、ドメイン固有の条件をテストする評価データセットを作成します。以下を含める必要があります。
- 敵対的入力
- コンテキストの少ないクエリ
- 予期しない形式
- システム境界テスト
エージェントは、いつサポートを求めるべきかを理解している必要があります。以下を処理するために、HITL のエスカレーション パスを組み込みます。
- データなし
- ツールの障害
- あいまいな判断
- 規制またはビジネス ルールの例外
内部ループは迅速なエスカレーションに使用し、外部ループは構造化された承認に使用します。各エスカレーションでは、以下を行う必要があります。
- メモリの更新をトリガーする
- 今後のエージェントの動作に情報を提供する
- ツールの使用法の改良をサポートする
ツールを定義する際は以下に従います。
- 小文字の英数字の名前を使用する
- 特殊文字やスペースを使用しない
- 機能に基づいたわかりやすいラベルにする (例:
web_search
、document_analysis
)
これにより、LLM の解析および呼び出しロジックとの相互運用性が確保されます。
次のようなガードレールを使用して、安全性とガバナンスを適用します。
- ツールの安全でない入力をフィルター処理またはブロックする
- 必要に応じて、ツールの使用法を人間にエスカレーションする
- コンプライアンスのために、ツールのやり取りを記録および監視する