Automation Suite
2023.10
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EKS/AKS の Automation Suite のインストール ガイド
最終更新日 2024年4月19日

ストレージ

Automation Suite クラスターには、Microsoft SQL Server 以外に、ファイルを保存するストレージ コンポーネントも必要です。Automation Suite では、選択するサービスの種類に応じて ObjectStore とブロック/ファイル ストレージが必要です。Automation Suite クラスターをバックアップするためのストレージも必要です。

各 Automation Suite コンポーネントのストレージの推定値

UiPath® Platform サービス

以下のサービスにはストレージ コンポーネントが必要です。これらは、各サービスを Automation Suite のインストール時または後から有効化した場合にのみ必要です。

サービス

ストレージの種類

目的

estimate

Orchestrator

Object Store

  • デプロイされるオートメーションの NuGet オートメーション パッケージ

  • キューとそのデータ

通常、パッケージは 5 MB であり、バケット (ある場合) は 1 MB 未満です。成熟した大企業では、約 10 GB のパッケージと 12 GB のキューをデプロイしています。

Action Center

Object Store

  • ユーザーがドキュメント タスクに保存するドキュメント

通常、ドキュメントには 0.15 MB、入力フォームには追加で 0.15 KB が必要です。成熟した大企業では、これは合計 4 GB に増える可能性があります。

Test Manager

Object Store

  • ユーザーが保存する添付ファイルとスクリーンショット

通常、すべてのファイルと添付ファイルの合計は最大で約 5 GB です。

Insights

Blockstore

  • パブリッシュされたダッシュボードとそのメタデータ

有効化に 2 GB が必要で、ストレージ フットプリントはこの数字に応じて増加します。大手企業規模のデプロイでは、すべてのダッシュボード用にさらに数 GB が必要です。約 10 GB のストレージで十分です。

Apps (アプリ)

Object Store

  • Apps にアップロードされる添付ファイル

通常、データベースには約 5 GB が必要で、一般的な複雑なアプリは約 15 MB を消費します。

AI Center

オブジェクト ストア/ファイル ストア

  • ML パッケージ

  • 分析対象のデータセット

  • トレーニング パイプライン

代表的な実証済みのインストールでは、5 つのパッケージに 8 GB、データセットに追加で 1 GB を消費します。

パイプラインが追加で 50 GB のブロック ストレージを消費することがありますが、アクティブに実行されている場合だけです。

Document Understanding

Object Store

  • ML モデル

  • OCR モデル

  • 保存されるドキュメント

成熟したデプロイでは、12 GB が ML モデルに、17 GB が OCR に、50 GB がすべての保存済みドキュメントに使用されます。

Task Mining

Object Store

  • 分析および自動化パターンの提案にはユーザー アクティビティ データが必要です。

意味のある自動化を提案するには、約 200 GB のアクティビティ ログ データを分析する必要があります。ただし、反復的な作業では、必要なデータは大幅に少なくなる場合があります。

Automation Suite ロボット

ファイル ストア

  • オートメーションの実行に必要なパッケージのキャッシュ

通常、成熟した企業では約 10 GB のパッケージをデプロイします。

Process Mining

Object Store

  • SQL ウェアハウスでクエリを実行するために必要な SQL ファイル

最小フットプリントは SQL ファイルの保存にのみ使用します。当初は約 1 GB のストレージで十分です。

共有されるスイート サービス

以下の共有スイート サービスにはストレージ コンポーネントが必要です。これらは、Automation Suite の一部として各サービスのインストールを有効化した場合にのみ必要です。

サービス

ストレージの種類

目的

estimate

監視

ブロック ストレージ

Kubernetes およびインフラストラクチャ関連のメトリック データ

過去 10 日間の監視データを保存する場合、約 100 GB

ログ

ブロック ストレージ

アプリケーション実行ログ

過去数日間のログを保持する場合、約 20 GB

Object Store

EKS および AKS の Automation Suite では、次の ObjectStore がサポートされています。

Kubernetes

Object Store

サポートされている認証

EKS

Amazon S3

  • AWS インスタンス プロファイル

  • アクセス キーとシークレット キー

AKS

Azure ストレージ (BLOB)

  • アカウント キー

また、Automation Suite クラスターの使用中に S3 接続で CORS 関連のエラーが発生する場合は、ストレージ アカウント/バケット レベルで次の CORS ポリシーを有効化しなければならない場合があります。

次の CORS ポリシーの {{fqdn}} は、Automation Suite クラスターの FQDN に置き換えてください。

これは、JSON 形式の CORS ポリシーです。

JSON
[
    {
        "AllowedHeaders": [
            "*"
        ],
        "AllowedMethods": [
            "POST",
            "GET",
            "HEAD",
            "DELETE",
            "PUT"
        ],
        "AllowedOrigins": [
            "https://{{fqdn}}"
        ],
        "ExposeHeaders": [
            "etag",
            "x-amz-server-side-encryption",
            "x-amz-request-id",
            "x-amz-id-2"
        ],
        "MaxAgeSeconds": 3000
    }
][
    {
        "AllowedHeaders": [
            "*"
        ],
        "AllowedMethods": [
            "POST",
            "GET",
            "HEAD",
            "DELETE",
            "PUT"
        ],
        "AllowedOrigins": [
            "https://{{fqdn}}"
        ],
        "ExposeHeaders": [
            "etag",
            "x-amz-server-side-encryption",
            "x-amz-request-id",
            "x-amz-id-2"
        ],
        "MaxAgeSeconds": 3000
    }
]

これは XML 形式の CORS ポリシーです。

XML
<CORSConfiguration>
 <CORSRule>
   <AllowedOrigin>{{fqdn}}</AllowedOrigin>
   <AllowedMethod>HEAD</AllowedMethod>
   <AllowedMethod>GET</AllowedMethod>
   <AllowedMethod>PUT</AllowedMethod>
   <AllowedMethod>POST</AllowedMethod>
   <AllowedMethod>DELETE</AllowedMethod>
   <AllowedHeader>*</AllowedHeader>
  <MaxAgeSeconds>3000</MaxAgeSeconds>
  <ExposeHeader>x-amz-server-side-encryption</ExposeHeader>
  <ExposeHeader>x-amz-request-id</ExposeHeader>
  <ExposeHeader>x-amz-id-2</ExposeHeader>
  <ExposeHeader>etag</ExposeHeader>
 </CORSRule>
</CORSConfiguration><CORSConfiguration>
 <CORSRule>
   <AllowedOrigin>{{fqdn}}</AllowedOrigin>
   <AllowedMethod>HEAD</AllowedMethod>
   <AllowedMethod>GET</AllowedMethod>
   <AllowedMethod>PUT</AllowedMethod>
   <AllowedMethod>POST</AllowedMethod>
   <AllowedMethod>DELETE</AllowedMethod>
   <AllowedHeader>*</AllowedHeader>
  <MaxAgeSeconds>3000</MaxAgeSeconds>
  <ExposeHeader>x-amz-server-side-encryption</ExposeHeader>
  <ExposeHeader>x-amz-request-id</ExposeHeader>
  <ExposeHeader>x-amz-id-2</ExposeHeader>
  <ExposeHeader>etag</ExposeHeader>
 </CORSRule>
</CORSConfiguration>

構成

ObjectStore を構成するには、「外部 ObjectStore の構成」をご覧ください。

注:

コンテナーは Azure Storage アカウントのスコープ内に作成されるため、サービスごとに別々のコンテナーを使用することをお勧めします。

同様に AWS では、Automation Suite にインストールしたサービスごとに専用のバケットを使用することを強くお勧めします。ただし、バケットをグローバルに作成すると、サービスごとに専用のバケットを提供する際に制限が生じる可能性があります。この場合は、単一のバケットを構成し、それをすべての目的に使用できます。

make 権限を付与すれば、Automation Suite インストーラーでコンテナー/バケットを作成できます。または、インストール前に必要なコンテナー/バケットをプロビジョニングし、その情報をインストーラーに指定できます。

ストレージ要件

Object Store

500 GB

ObjectStore のサイズは、デプロイ済みおよび実行中のオートメーションのサイズによって異なります。したがって、インストール開始時点で ObjectStore の正確な推定値を提供するのは困難です。ただし、ObjectStore のサイズとして 350 GB から 500 GB の範囲を予想しておけば良いでしょう。ObjectStore の使用量を理解するには、Automation Suite の各コンポーネントのストレージの推定値をご覧ください。

注: オートメーションがスケールするのに応じて、ObjectStore のサイズの増加の検討が必要になる可能性があります。

ブロック ストレージ

ブロック ストレージには、Kubernetes ストレージ クラスを設定した CSI ドライバーが必要です。

次の表に、ブロック ストレージ、ストレージ クラス、プロビジョナーの詳細を示します。

Kubernetes

ストレージ

ストレージ クラス

プロビジョナー

EKS

EBS ボリューム

ebs-sc

ebs.csi.aws.com

AKS

Azure Manage Disk

managed-premium

Premium LRS ディスク

disk.csi.azure.com

構成

AWS および Azure の公式ガイドに従って、EKS および AKS のクラスターにストレージ クラスを作成できます。

クラスター用に作成したストレージ クラスの名前を input.json ファイルの storage_class パラメーターに渡す必要があります。
注:
  • 場合によっては、EKS または AKS クラスターに既に CSI ドライバーがインストールされていて、ストレージ クラスが用意されていることがあります。そのストレージ クラスが構成されていない場合は、インストール前に構成する必要があります。

  • 次の例に示すように、ブロック ストレージのストレージ クラスを既定のクラスにする必要があります。

次の例は、StorageClass を設定する方法と、インストール時にその StorageClass を input.json に指定する方法を示しています。
 

AKS

EKS

input.json
{
  "storage_class": "managed_premium"
}{
  "storage_class": "managed_premium"
}
{
  "storage_class": "ebs-sc"
}{
  "storage_class": "ebs-sc"
}
StorageClass
allowVolumeExpansion: true
apiVersion: storage.k8s.io/v1
kind: StorageClass
metadata:
  creationTimestamp: "2023-06-15T09:34:17Z"
  labels:
    addonmanager.kubernetes.io/mode: EnsureExists
    kubernetes.io/cluster-service: "true"
    storageclass.kubernetes.io/is-default-class: "true"
  name: managed-premium
parameters:
  cachingmode: ReadOnly
  kind: Managed
  storageaccounttype: Premium_LRS
provisioner: disk.csi.azure.com
reclaimPolicy: Delete
volumeBindingMode: WaitForFirstConsumerallowVolumeExpansion: true
apiVersion: storage.k8s.io/v1
kind: StorageClass
metadata:
  creationTimestamp: "2023-06-15T09:34:17Z"
  labels:
    addonmanager.kubernetes.io/mode: EnsureExists
    kubernetes.io/cluster-service: "true"
    storageclass.kubernetes.io/is-default-class: "true"
  name: managed-premium
parameters:
  cachingmode: ReadOnly
  kind: Managed
  storageaccounttype: Premium_LRS
provisioner: disk.csi.azure.com
reclaimPolicy: Delete
volumeBindingMode: WaitForFirstConsumer
allowVolumeExpansion: true
apiVersion: storage.k8s.io/v1
kind: StorageClass
metadata:
  name: ebs-sc
  annotations:
   storageclass.kubernetes.io/is-default-class: "true"
provisioner: ebs.csi.aws.com
reclaimPolicy: Delete
volumeBindingMode: WaitForFirstConsumerallowVolumeExpansion: true
apiVersion: storage.k8s.io/v1
kind: StorageClass
metadata:
  name: ebs-sc
  annotations:
   storageclass.kubernetes.io/is-default-class: "true"
provisioner: ebs.csi.aws.com
reclaimPolicy: Delete
volumeBindingMode: WaitForFirstConsumer

ストレージ要件

ブロック ストレージ

50 GB

ブロック ストアのサイズは、デプロイ済みおよび実行中のオートメーションのサイズによって異なります。したがって、インストール開始時点で正確な推定値を提供するのは困難です。ただし、約 50 GB のストレージを予想しておけば良いでしょう。ブロック ストアの使用量を理解するには、Automation Suite の各コンポーネントのストレージの推定値をご覧ください。

注: オートメーションがスケールするのに応じて、ブロック ストレージのサイズの増加の検討が必要になる可能性があります。

ファイル ストレージ

ファイル ストレージには、Kubernetes ストレージ クラスを設定した CSI ドライバーが必要です。

Kubernetes

ストレージ

ストレージ クラス

プロビジョナー

EKS

EFS

efs-sc

efs.csi.aws.com

AKS

Azure Files

azurefile-csi-premium

file.csi.azure.com

構成

AWS および Azure の公式ガイドに従って、EKS および AKS のクラスターにストレージ クラスを作成できます。

クラスター用に作成したストレージ クラスの名前を input.json ファイルの storage_class_single_replica パラメーターに渡す必要があります。
注:

場合によっては、EKS または AKS クラスターに既に CSI ドライバーがインストールされていて、ストレージ クラスが用意されていることがあります。このストレージ クラスが構成されていない場合は、インストール前に構成する必要があります。

次の例は、ストレージ クラスを設定する方法と、インストール時にそれを input.json に指定する方法を示しています。
 

AKS

EKS

input.json

{
  "storage_class_single_replica": "azurefile-csi-premium"
}{
  "storage_class_single_replica": "azurefile-csi-premium"
}
{
  "storage_class_single_replica": "efs-sc"
}{
  "storage_class_single_replica": "efs-sc"
}

StorageClass

allowVolumeExpansion: true
apiVersion: storage.k8s.io/v1
kind: StorageClass
metadata:
  labels:
    addonmanager.kubernetes.io/mode: EnsureExists
    kubernetes.io/cluster-service: "true"
  name: azurefile-csi
mountOptions:
- mfsymlinks
- actimeo=30
- nosharesock
- dir_mode=0700
- file_mode=0700
- uid=1000
- gid=1000
- nobrl
- cache=none
parameters:
  skuName: Standard_LRS
provisioner: file.csi.azure.com
reclaimPolicy: Delete
volumeBindingMode: ImmediateallowVolumeExpansion: true
apiVersion: storage.k8s.io/v1
kind: StorageClass
metadata:
  labels:
    addonmanager.kubernetes.io/mode: EnsureExists
    kubernetes.io/cluster-service: "true"
  name: azurefile-csi
mountOptions:
- mfsymlinks
- actimeo=30
- nosharesock
- dir_mode=0700
- file_mode=0700
- uid=1000
- gid=1000
- nobrl
- cache=none
parameters:
  skuName: Standard_LRS
provisioner: file.csi.azure.com
reclaimPolicy: Delete
volumeBindingMode: Immediate
apiVersion: storage.k8s.io/v1
kind: StorageClass
metadata:
  name: efs-sc
parameters:
  basePath: /dynamic_provisioning
  directoryPerms: "700"
  fileSystemId: $(EFS_ID)
  gidRangeEnd: "2000"
  gidRangeStart: "1000"
  provisioningMode: efs-ap
provisioner: efs.csi.aws.com
reclaimPolicy: Delete
volumeBindingMode: ImmediateapiVersion: storage.k8s.io/v1
kind: StorageClass
metadata:
  name: efs-sc
parameters:
  basePath: /dynamic_provisioning
  directoryPerms: "700"
  fileSystemId: $(EFS_ID)
  gidRangeEnd: "2000"
  gidRangeStart: "1000"
  provisioningMode: efs-ap
provisioner: efs.csi.aws.com
reclaimPolicy: Delete
volumeBindingMode: Immediate
注:
$(EFS_ID) は、インフラストラクチャのプロビジョニング時に作成した実際のファイル共有 ID に置き換えます。
注:

ファイル共有のストレージ クラスでは、ディレクトリとファイルに対して必要な権限を 700 に設定する必要があります。

さらに、Azure の場合は UIDGID を 1000 に設定し、AWS の場合は gidRangeStartgidRangeEnd をそれぞれ 1000 と 2000 に設定する必要があります。

ストレージ要件

ファイル ストレージ

510 GB

ファイル ストアのサイズは、デプロイ済みおよび実行中のオートメーションのサイズによって異なります。したがって、インストール開始時点で実際の推定値を提供するのは困難です。ただし、トレーニング パイプラインを同時に 10 個実行し、Automation Suite ロボットを使用するには、約 510 GB のストレージ サイズを予想しておけば良いでしょう。ファイル ストアの使用量を理解するには、Automation Suite の各コンポーネントのストレージの推定値をご覧ください。

注:

オートメーションがスケールするのに応じて、ファイル ストレージのサイズの増加の検討が必要になる可能性があります。

バックアップと復元

Automation Suite クラスターをバックアップするには、クラスター構成とユーザー データをバックアップするための ObjectStore が追加で必要です。

次の表で、バックアップでサポートされるストレージについて説明します。

Kubernetes

Object Store

EKS

AWS S3

AKS

Azure Storage アカウント

注:

バックアップを保存するには、独立した ObjectStore を使用することをお勧めします。

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