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最終更新日 2024年4月22日

2023 年 11 月

v2023.10 エンタープライズ リリース

公開日: 2023 年 11 月 3 日

今年 2 回目の LTS である、v2023.10 が公開されました。今回もさまざまな新機能や改良が加えられています。

製品の全般的な改良に加え、バグを修正し、ユーザー インターフェイスや機能の更新を行い、新機能をいくつか追加しました。

ハイライト

Orchestrator では、失敗したキューのトランザクションを記録し、グループ レベルでアラートのサブスクリプションを設定できるようになりました。また、無人オートメーションを正常に実行するために必要なすべての設定を、簡単かつシームレスに行えるようになりました。また、ロールと権限にいくつかの変更が加えられました。フォルダー ロール「Automation User」とテナント ロール「Allow to be Automation User」ではプロセスをパブリッシュできなくなりました。代わりに、2 つのロール セットが追加されました。

Linux の Automation Suite では、既存のインプレース アップグレード プロセスを大幅に改良したほか、サイド バイ サイド アップグレードを導入しました。さらに、Linux の Automation Suite のインストール フローも大幅に簡略化しました。また今回のリリースからは、Linux の Automation Suite を EKS/AKS のデプロイに切り替えられるようになりました。EKS/AKS の Automation Suite は、オフライン環境にインストールしてセットアップを完全に分離できるようになりました。

Studio の Windows プロジェクトでは、アクティビティの出力データから変数を自動的に生成したり、パッケージを事前にインストールすることなくすべてのオフィシャル パッケージからアクティビティを検索したりできるようになりました。また、クロスプラットフォーム プロジェクトを Windows 対応のプロジェクトに変換できるようになりました。コーディングによるオートメーションの構築を希望する場合に、「コード化されたオートメーション」を使用できるようになりました。コーディングの力を活用することで、より効率的で順応性のある、高パフォーマンスのオートメーション ソリューションを構築できます。

新しい UiPathRobot.msi インストーラーを使用して、Robot と Assistant のみをインストールできるようになりました。Linux ロボットのイメージでは、/root 以外のユーザーがオートメーションを実行できるようになりました。また、ロボットを切断する前にジョブの完了を待機するかジョブを停止するかを、コマンド ライン インターフェイスを使用して選択できるようになりました。さらに、UiPath Assistant に表示される接続エラーを簡単に修正できるようになりました。各エラーには一意のコード、ならびにその原因と潜在的な解決策を説明する「トラブルシューティング」ページへのリンクが表示されます。

Apps では、アプリを Orchestrator のフォルダーに追加できるようになりました。さらに、アプリはプロセスと同様に、常に Orchestrator テナントにパブリッシュされます。アプリがテナントにパブリッシュされた後は、フォルダーにデプロイできます。Data Service では、フィールド内のすべてのテキスト レコードと数値レコードの一意性を確保できるようになりました。

更新内容

Automation Suite のサイド バイ サイドおよびインプレース アップグレード オプション

並列クラスターを使用して Automation Suite のサイドバイサイド アップグレードを実行できるようになりました。この方法では、Automation Suite の古いクラスターから新しいクラスターに、トラフィックを切り替えることができます。この方法のメリットの 1 つは、現在の環境がアップグレード操作の影響を全く受けないことです。これに加え、インプレース アップグレードのメカニズムの複雑さが大幅に軽減されました。

Linux の Automation Suite におけるインストール エクスペリエンスの効率化

インストール エクスペリエンスを刷新し、すべてのインストール モードで同様の手順が共有され、共通のコマンドを活用できるようにしました。この改良は、より一貫性のあるシームレスなインストール エクスペリエンスをすべてのユーザーに提供することを目的としています。

Linux の Automation Suite から EKS/AKS の Automation Suite への移行

Linux の Automation Suite を既に使用しているものの、EKS/AKS の Automation Suite のほうが自社のニーズに適していると考えるユーザーに朗報があります。EKS/AKS の Automation Suite の新しいインストールに移行できるようになりました。ただし、現在のところ、埋め込みの Automation Suite から EKS/AKS 上の Automation Suite の既存インストールに移行することはできません。

要件、必要なデータ移行操作、ステップバイステップの手順について詳しくは、「Linux の Automation Suite から EKS/AKS の Automation Suite に移行する」をご覧ください。

EKS/AKS の Automation Suite: オフライン インストール

EKS/AKS の Automation Suite をオフライン環境でインストールできるようになりました。つまり、セットアップを完全に分離でき、インストールを実行するためにインターネットにアクセスする必要がありません。インストール フローの大部分はオンライン デプロイと同じですが、オフライン インストールを実行するには、もう 1 つ追加で満たすべき要件があります。UiPath 製品のすべてのコンテナー イメージとバイナリを格納するには、OCI 準拠のレジストリが必要です。

インストールの手順について詳しくは、「EKS/AKS の Automation Suite をインストールする」をご覧ください。

デプロイの種類とアーキテクチャについて詳しくは、「デプロイのシナリオ」をご覧ください。

Linux の Automation Suite の uipathctl unification

CLI ツールを統一する取り組みの一環として、uipathctl をご紹介します。現在このツールでは、Automation Suite のインストールに影響する問題の診断とトラブルシューティング、サイドバイサイド アップグレードの実行、Linux の Automation Suite から EKS/AKS の Automation Suite への移行、および外部の OCI 準拠のレジストリへの移行の支援です。

Orchestrator のロールと権限の強化

ロールと権限にいくつかの変更を加えました。フォルダー ロール「Automation User」とテナント ロール「Allow to be Automation User」ではプロセスをパブリッシュできなくなりました。代わりに、ロールのセットが新しく 2 つ追加されました。
  • Automation PublisherAllow to be Automation Publisher では、プロセスをパブリッシュできます。
  • Automation DeveloperAllow to be Automation Developer では、オートメーションを作成できます。

Orchestrator のクラシック フォルダーの削除

クラシック フォルダーとそれに関連するすべてのオブジェクトが削除されました。このバージョンへのアップグレードを計画している場合は、既存のクラシック フォルダーをモダン フォルダーに移行するようにしてください。この変更に至るまでの経緯について詳しくは、「クラシック フォルダーの削除」ページをご覧ください。

失敗したキュー トランザクションを記録する

失敗したキューのトランザクションが原因で正常に実行されないプロセスを、デバッグのために記録できるようになりました。このオプションは [失敗したキューのトランザクションを記録して保存] という名前で、[ジョブの記録] 設定の [ビデオ] セクションからプロセス レベルで有効化します。

Orchestrator における Unattended ロボットの新しい設定

また、無人オートメーションを正常に実行するために必要なすべての設定を、簡単かつシームレスに行えるようになりました。これは Orchestrator のツールバーの [新規作成] メニューで [Unattended ロボット] の設定オプションを選択すると利用できます。

グループごとにアラートの設定を行う

グループにアラートのサブスクリプションを設定できるようになりました。グループ メンバーの共通の基準を基に、グループが受信するアラートの種類を制御できます。

Assistant の新しい接続メッセージ

今回のリリースでは、各エラーに特定のコードを追加して、接続エラーのトラブルシューティング エクスペリエンスを向上させました。 最も一般的な接続エラー、その原因、および解決策も一覧にまとめました。

詳しくは、こちらをご覧ください。

Robot および Assistant 用のインストーラー

新しい UiPathRobot.msi インストーラーを使用して、Robot と Assistant のみをインストールできるようになりました。このインストーラーは Studio 関連のオプションを含まず、UiPathStudio.msi よりも大幅に小さいため、Robot と Assistant をより簡単にインストールできます。
この更新点に関する注意事項は以下のとおりです。
  • 以前に UiPathStudio.msi でインストールした Robot と Assistant を、UiPathRobot.msi を使用してアップグレードすることはできません。
  • 以前のリリースと同様に、UiPathStudio.msi を使用して Robot と Assistant をインストールすることもできます。

詳しくは、「Robot をインストールする」をご覧ください。

Studio Web と Assistant の連携

Assistant の検索バーの検索結果に Studio Web テンプレートも含まれるようになりました。このテンプレートは、プロセスの自動化の出発点として使用できます。一から自動化する場合は、[UiPath 製品] セクションから Studio Web を起動してオートメーションを自分で作成できます。

クロスプラットフォーム プロジェクトの Windows プロジェクトへの変換

Windows プロジェクトでのみ利用可能なアクティビティを活用できるように、クロスプラットフォーム プロジェクトを Windows プロジェクトに変換できるようになりました。これにより、Studio Web のクロスプラットフォーム プロジェクトを、Studio のデスクトップ オートメーションで簡単に強化できます。
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Test Manager のテスト結果の上書き

既存のテスト結果を上書きして、テストの精度を向上できるようになりました。自動実行でアプリケーションの実際の動作が反映されない場合に、テスト ケースの結果を修正できます。

データ マネージャーでのコネクションの詳細の表示

データ マネージャーでは、プロジェクトで使用されているコネクションに関連する詳細情報が表示されるようになりました。[コネクション] ノード下の各アクティビティを展開して、コネクションに関連付けられたユーザー固有のデータを表示できます。

統合ターゲットのランタイムの最適化

新しい階層のコンセプトでは、実行時に使用するターゲット メソッドを決定するうえで、ターゲットの識別能力、および UI の変更に対する回復性の観点から、各ターゲット メソッドの関連性に基づいた判断を行います。これに伴い、セレクターは第一のターゲット メソッド、Computer Vision は第二のターゲット メソッド、画像は第三のターゲット メソッドと見なされるようになりました。v2023.10 より前のバージョンでは、すべてのターゲット メソッドがターゲット要素の識別を同時に試行し、最初にその要素を見つることができたメソッドが使用されていました。

統合ターゲットの Computer Vision

v2023.10 では、Computer Vision を統合ターゲットにシームレスに統合する取り組みを続けており、v2023.4 で発生していた主な制限事項に対処しました。まず、UI Automation の表抽出機能で Computer Vision を使用して表全体を指定できるようになり、Computer Vision のみのシナリオでも表抽出が可能になりました。また、埋め込みの UiPath 画面 OCR 以外のカスタム OCR エンジンを選択できるようになりました。さらに、スコープ不要のアクティビティで Computer Vision が既定で有効化され、セレクターと Computer Vision 記述子の両方を含む、完全な識別情報を備えたターゲットが使用されるようになりました。また、境界ボックスに関するドライバーと Computer Vision の間の調整ロジックを改良しました。

トリガーベースの有人オートメーションの拡張

Enterprise 版の v2023.4 では、トリガーベースのフレームワークを公開しました。これは有人オートメーションを構築する新たな方法で、イベントドリブンなアーキテクチャを備え、ネイティブ イベントの監視がサポートされています。v2023.10 ではネイティブ イベントのサポートを拡張するために [アプリケーション イベント トリガー] アクティビティを追加しました。これは、UI Automation のフレームワークで構築されたアプリケーション (Microsoft Office アプリケーションの Excel、Word、Access など) に利用できます。また、特定の UI 要素を操作することでトリガーされるイベントを識別しやすくするため、イベント検査ツールを導入しました。UI Explorer に統合されたこのツールを使用して、開発者は、ユーザーがさまざまな UI 要素を操作したときにトリガーまたは公開されるネイティブ イベントの種類を把握できます。

IResource 向けに Windows プロジェクトでのローカル ファイルをサポート

新しく追加されたフォルダー ナビゲーション ボタンを使用すると、Windows プロジェクトの、IResource 型の入力が必要なアクティビティのプロパティでローカル ファイルを使用できます。

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Apps と有人オートメーション間の双方向の通信

Apps がユーザーの入力に即座に応答するようになりました。これを実現するには、2 つの新しい UiPath Studio アクティビティ ([Apps の要求トリガー][Apps の要求を処理]) と、新しい UiPath Apps ルール [トリガー ワークフロー] を使用して、ワークフローを構築します。

Data Service におけるレコードの一意の値と、レコードの一括追加

Data Service[一意の値のみ] 機能を追加したことで、フィールド内のすべてのテキスト レコードと数レコードが一意であることが保証されました。これにより、重複を確認するための複雑な識別方法が不要になりました。エンティティ内で一意に制約されたフィールドを特定するには、[一意である] 列を参照してください。[データをインポート] 機能を使用してレコードを瞬時に追加できるようになりました。対象のエンティティ構造を反映した CSV ファイルを作成するだけでレコードを追加できます。ただし、列のフィールド名とデータの種類が一致する必要があります。ファイルをインポートして、エンティティをより充実させましょう。

Process Mining の新しいインライン エディター

新しいインライン エディターでは、アプリのデータ変換をブラウザーで直接編集できます。つまり、変換をエクスポートおよびインポートする必要がありません。編集が完了したら、カスタマイズした変換をインラインの変換エディターから実行できます。

フォーム AI の変換と Document Manager の新しい言語

フォーム AI セッションを半構造化セッションに変換できるようになりました。このオプションは複雑なシナリオに適しており、より強力なディープ ラーニング ML モデルをトレーニングできます。また、ヘブライ語とアラビア語における右から左の方向に文を書くルールが、Document Manager の [フィールド] パネルに値を表示する際にサポートされるようになりました。

ワン クリックの分類と抽出

ワン クリック分類機能を使用すると、Document Understanding のインターフェイスから直接、ドキュメントの分類器を簡単にトレーニングできます。同様に、ワン クリック抽出機能ではドキュメントの抽出器を簡単にトレーニングできます。

今後の非推奨化と削除の予定

非推奨化および削除される機能に関する最新情報については、非推奨化のタイムラインを定期的に確認することをお勧めします。

アクティビティ パッケージのバージョン

以下のバージョンのアクティビティ パッケージが .msi インストーラーに含まれており、ローカル フィードから確認できます。

アクティビティ パッケージバージョン
UiPath.UIAutomation.Activities1v23.10.3
UiPath.System.Activities 1v23.10.2
UiPath.Excel.Activities1v2.22.2
UiPath.Mail.Activities1v1.21.1
UiPath.Word.Activities1v1.18.1
UiPath.ComplexScenarios.Activities1v1.5.0
UiPath.Presentations.Activities1v1.12.2
UiPath.Testing.Activities1v23.10.0
UiPath.WebAPI.Activities1v1.18.0
UiPath.MobileAutomation.Activities2v23.10.2
UiPath.Persistence.Activities2v1.4.6
UiPath.PDF.Activities2v3.14.0
UiPath.Terminal.Activities2v2.6.0
UiPath.Form.Activities1v23.10.3
UiPath.Callouts.Activities1v23.10.3

1 Studio と Orchestrator の両方のインストーラーでパッケージ化されています。

2 Orchestrator のインストーラーでのみパッケージ化されています。

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