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Test Manager ガイド
変更影響分析
変更影響分析は、提案された変更が SAP システムに与える影響を特定して評価するプロセスを表します。これは、SAP システムの信頼性、安定性、効率性に寄与する予防的なアプローチです。変更影響分析は、提案された変更が SAP システムに与える可能性のある影響を把握するための体系的なプロセスです。その主な目標は、ソフトウェアの変更に関連するリスクを未然に管理および軽減することです。
ヒートマップで [移送を分析] の横にある情報アイコンにカーソルを合わせると、SAP システムに対する変更の影響の概要を確認できます。
[移送を分析] を選択し、変更影響分析を使用して、変更が SAP システムに与える影響を調べます。変更への影響は、[Fit] および [Gap] として表示されます。以下で、この 2 つのステートについて説明します。
- Fit: 選択した移送の影響を受けるトランザクションのうち、テスト ケースでカバーされているトランザクションを指します。
- Gap: 選択した移送の影響を受けるトランザクションのうち、テスト ケースでカバーされているトランザクションを指します。
変更影響分析は、ヒートマップと同様に、以下の 2 つのレベルのビューを提供します。
- アプリケーション コンポーネント — 特定のアプリケーション コンポーネント内で使用されるトランザクションがすべて含まれる、ヒートマップ内のコンテナーです。
- トランザクション — 特定のトランザクションまたはプログラムに関するデータ (名前、SAP コード、ヒートマップ内のテストの関連度のパーセンテージなど) を含む、アプリケーション コンテナー内のボックスです。
選択した対象領域を拡大して、特定の SAP コンポーネントまたはモジュールにのみ集中できます。
- Gap - 選択した移送の影響を受けるトランザクションのうち、テスト ケースでカバーされているトランザクションを指します。
- Fit - 選択した移送の影響を受けるトランザクションのうち、テスト ケースでカバーされているトランザクションを指します。
- 影響なし - 移送内のトランザクションは変更の影響を受けませんでした。
Test Manager が SAP インスタンスに直接接続している場合にのみ、SAP の移送を分析して変更影響分析を生成できます。
- UiPath SAP AddOn をインストールします。
アドオンのインストールのステップバイステップの手順については、ヒートマップの「前提条件」をご覧ください。
- 変更影響分析専用の、SAP インスタンスへの直接接続を作成します。
- プロジェクトを Test Manager で開き、[プロジェクト設定] > [連携] に移動します。
- 既存の SAP 接続を開くか、[新しい接続] ドロップダウンから [SAP] を選択します。
- [Change Impact Analysis connection]を選択します。
- 使用する SAP 接続の種類を選択します。
- [Same as Heatmap]: ヒートマップに使用しているものと同じ SAP 接続を保持します。
- [New connection]: 変更影響分析専用の新しい SAP 接続を作成します。 上記の SAP への直接接続を新規作成する手順に従います。
変更影響分析の機能を利用するには、以下の手順に従います。
- [ヒートマップ] を開きます。
- 右上の [移送を分析] を選択します。
- 移送ユニット ライセンスをお持ちでない場合、またはライセンスをすべて消費した場合は、分析された移送と影響を受けるトランザクションの概要のみが表示されます。
- 未消費の移送ユニット ライセンスがある場合は、[移送] ビューが開きます。
- 移送ユニット ライセンスをお持ちでない場合、またはライセンスをすべて消費した場合は、分析された移送と影響を受けるトランザクションの概要のみが表示されます。
SAP システム内の移送を分析し、過去 30 日間のデータにのみ焦点を当てて取得することができます。
- [移送] ビューの [移送を取得] の横で、移送を取得する過去 30 日以内の日付範囲を選択します。
- 日付の範囲を選択したら、[検索] を選択して移送をフィルター処理します。
- 分析する移送を選択します。
- [移送を分析] を選択して、変更影響分析を生成します。
変更影響分析がヒートマップ ビューで生成されます。
変更による影響分析ビューでは、ヒートマップに設定した比率に基づいて、移送内の、変更による影響を受けるトランザクションと、SAP システムでのそれらの関連度を確認できます。ヒートマップの比率がトランザクションの関連度に与える影響については、「ヒートマップの属性の割合」をご覧ください。
移送内の変更がトランザクションに与える影響を確認するには、以下を実行します。
- ヒートマップで [Gap] を選択して、影響を受ける、テスト ケースに割り当てられていないトランザクションを確認します。
- ヒートマップで [Fit] を選択して、影響を受ける、テスト ケースに割り当てられているトランザクションを確認します。
- 変更の影響を受けないトランザクションを確認するには、ヒートマップで [影響なし] を選択します。
- 上記のトランザクションをすべて表示するには、[すべて表示] を選択します (既定で選択されています)。
- 変更影響分析ビューの [すべてのトランザクションの種類] ドロップダウンから、表示する、影響を受けるトランザクションの種類を選択します。
- すべてのトランザクションの種類 (既定)
- Fit
- Gap
- [すべてのインターフェイスの種類] ドロップダウンから、トランザクションを表示するインターフェイスの種類を選択します。
- すべてのインターフェイスの種類 (既定)
- [T] - SAP WinGui のトランザクション
- [R] - SAP WinGui のレポート/プログラム
- [W] - SAP WebGUI のトランザクション
- [F] - SAP Fiori のアプリケーション
前提条件
- SAP トランザクションで AI を活用したテスト生成を使用するには、Test Manager のロールにテスト ケース - 作成権限が必要です。
- テストの生成時に RAG を利用する場合は、まずコンテキスト グラウンディングの使用を開始する必要があります。RAG はコンテキスト グラウンディングのコンポーネントです。コンテキスト グラウンディングの使用を開始するには、専用のベスト プラクティスが記載されたこちらのページをご覧ください。
AutopilotTM を使用して、GAP としてマークされたトランザクションのテスト ケースを生成できます。
- [影響分析] の [移送を分析する] ステップで、リスト ビューを選択して、影響を受けるトランザクションの表に切り替えます。
- GAP としてマークされたトランザクションに対して、[生成] を選択します。
[サポート ドキュメントを追加する] ウィンドウが開いて [ドキュメントを追加] セクションがフォーカスされ、テスト ケースの生成に必要な添付ファイルなどのドキュメントを追加するよう求められます。
図 1. 影響分析のギャップに [生成] を選択する
- [追加のコンテキストを提供する] ウィンドウの [ドキュメントを追加] セクションで、追加の添付ファイルを選択します。添付ファイルはテストを生成する際に使用されます。他のファイルを自身でアップロードすることもできます。
図 2. テストを生成するための [ドキュメントを追加] セクション
- [追加のコンテキストを提供する] ウィンドウの [RAG (検索拡張生成) を活用] セクションで、コンテキスト グラウンディングにアップロードしたデータを格納するインデックスを選択します。
選択したインデックスによって、自動化しようとしているアプリケーションのコンテキストが Autopilot に提供され、Autopilot はより正確なテストを生成できます。たとえば、要件ドキュメントに不完全な情報がある場合や、要件ドキュメントが他のセクションにある追加の詳細を参照している場合に RAG を利用できます。この場合、RAG を利用して、インデックス付きの参照からこれらの詳細を取得できます。
注: コンテキスト グラウンディングの使用に関するベスト プラクティスについては、「ベスト プラクティス」をご覧ください。
- [フォルダーを選択] ドロップダウン リストから、Autopilot と共有する、必要な情報を格納したインデックスを保存するフォルダーを選択します。
- [インデックスを選択] ドロップダウン リストから、Autopilot で参照する特定のインデックスを選択します。
- [結果の数] に、参照した情報に基づいて Autopilot で生成するテストの数を入力します。
図 3. テスト生成時の [RAG (検索拡張生成) を活用] セクション
- [追加のコンテキストを提供する] ウィンドウの [ドキュメントを追加] セクションで、追加の添付ファイルを選択します。添付ファイルはテストを生成する際に使用されます。他のファイルを自身でアップロードすることもできます。
- [次へ] を選択し、AutopilotTM がテスト ケースの生成時に使用する追加の指示を入力します。[追加指示を出す] ウィンドウで、プロンプト ライブラリからプロンプトを選択するか、追加の指示を入力します。
Autopilot が従うことができる指示を以下にいくつか示します。
- 生成するテスト ケースの数を AutopilotTM に指示できます。生成できるテスト ケースの最大数は 50 件です。
- AutopilotTM に対し、ローン申込書の要件に記述したユーザーの手順と承認基準をすべてカバーするよう指定できます。
- 事前条件を生成するよう AutopilotTM に指示できます。
- 各テスト ステップで期待される結果を生成するよう AutopilotTM に指定できます。
- 既定で Autopilot は、要件にリンクされている既存のテストを考慮してテストが重複するのを防ぎます。ただし、新しいテストの生成時に既存のテストを無視するよう Autopilot に指示できます。そのためには、「テストを生成するときに、この要件にリンクされているテストを考慮しないでください」のような指示を入力します。
図 4. [追加指示を出す] ウィンドウへの指示の入力
- [テストを生成] を選択してプロセスを開始します。
生成が完了すると、「テスト ケースの生成の完了」という通知が表示されます。通知の設定に応じて、アプリ内とメールの両方で通知を受信できます。
- 「テスト ケースの生成の完了」の通知を選択して、生成されたテスト ケースを確認します。
- [テストを生成] パネルで各テスト ケースを展開し、生成されたテスト ケースを確認します。
- 内容に問題がなければ、[テストを作成] を選択します。
図 5. 生成されたテスト ケースの拡張
- 生成されたテスト ケースに問題がある場合は、[再生成] を選択して、ユース ケースに関する追加の詳細を入力します。
- AutopilotTM で使用する他の関連ドキュメントを添付します。
- [次へ] をクリックして、[指示を入力] テキスト ボックスに詳細を入力します。
- 手順を調整した後、[再生成] を選択します。
- 「テスト ケースの生成の完了」の通知をクリックして、再生成されたテスト ケースにアクセスします。
- 各テスト ケースを展開して確認します。
- 満足できるテスト ケースを選択し、[テストを作成] を選択します。
サポートされているファイルの種類
Autopilot では、さまざまな種類のファイルを処理できます。ファイルの種類に応じて、その特定のコンテンツを処理できます。次のリストに、Autopilot に提供できるファイルの種類と、各種類で Autopilot が処理できるコンテンツの種類を示します。
- テキスト コンテンツのみを処理 – Autopilot は、次の種類のファイルのテキスト コンテンツのみを処理します。
- TXT
- BPMN
- CSV
- テキストと画像の両方のコンテンツを処理 – Autopilot は、次の種類のファイルのテキストと画像の両方を処理します。
- DOCX
- XLSX
- PNG
- JPG
- 変更による影響分析ビューで、表ビューを選択して、影響を受けるトランザクションの表に切り替えます。
- 以下の情報に基づいて、影響を受けるトランザクションを検証します。
- コード: トランザクションの一意のコード。
- 名前: トランザクションの名前。
- 移送: トランザクションが含まれる移送。
- 関連度: ヒートマップ レベルで設定された比率に基づく、トランザクションの関連度。
- プロセス: 影響を受けるトランザクションをカバーするテスト ケースのパブリッシュに使用されるプロセス。
- 影響: トランザクションのテスト ステータスに対する、変更による影響の種類です。Fit、Gap、または N/A のいずれかです。
- テスト セット: 影響を受けるトランザクションが属するテスト セットです。
- テスト セットに追加するトランザクションを選択します。
- [新しいテスト セットに追加] を選択します。
- 新しいテスト セットを作成します。
- SAP テスト ポートフォリオの Gap のテスト セットの作成が完了したら、[完了] を選択します。