ツール

ツールを使用すると、エージェントはビジネス アプリケーションに保存されているデータから重要なコンテキストにアクセスし、プロンプトで指定された目的に基づいてアクションを実行できます。ツールとは、エージェントの推論と計画をアクションに変える方法です。

エージェントに対してツールへの明示的なアクセス権を付与しないと、エージェントは機能を実行できません (エージェントの別個のコンポーネントであるコンテキスト グラウンディングとエスカレーションを除く)。エージェントにツールを追加する場合は、ツールの目的および機能に的を絞った説明と、どのような場合にそのツールをシステム/ユーザー プロンプトで使用すべきかについての説明を入力します。これにより、エージェントはツールの機能を理解して、適切なシナリオで効果的にツールを使用できます。

アクティビティ

エージェントは、Box、Coupa、Microsoft Teams、Salesforce、Slack、Zoom などのコネクタの Integration Service ベースのアクティビティを使用します。エージェントは、セキュリティで保護されて管理された Integration Service のコネクションと、以降のセクションで説明するフィールド設定を使用して、対象のビジネス アプリケーションに対して直接 API 呼び出しを実行できます。すべての Integration Service アクティビティがエージェントで利用できるわけではありません。

ツールとして機能するようにアクティビティを設定する

1. [デザイン] タブの [ツール] セクションで、[ツールを追加] を選択します。
2. 検索バーを使用してアクティビティを検索するか、リストからコネクタを選択して、利用可能なアクティビティを表示します。
3. アクティビティをツールとして追加したら、以下を行うことができます。
   1. 説明を更新する
   2. Integration Service の既存のコネクションを選択するか、新しいコネクションを作成する
   3. フィールド入力オプションを設定して、エージェントがアクティビティの使用方法を学習できるようにする

      Integration Service のコネクションは、Studio の場合と同じ方法で追加および管理できます。セキュリティで保護された、管理可能なこれらのコネクションは Integration Service によって監視され、中断が発生したり無効になったりすると Integration Service からユーザーに通知されます。

各アクティビティでは既定の説明が提供されています。この説明をカスタマイズして、実行時にエージェントをより適切にガイドすることができます。この手順は任意ですが、出力品質を向上させ、エージェントが特定のユース ケースに対してツールをどのように使用すれば良いかを理解するのに役立ちます。

エージェントは本質的に、アクティビティを正常に実行するために必要な情報を把握しているため、入力や出力を明示的に指定する必要はありません。エージェントは既定で、フィールドに必要な値を推論します。ただし、入力メソッドを [静的な値] または [引数] に変更すると、特定のデータを使用したり、エージェントの入力引数からデータを取得したりできます。

アクティビティの入力メソッドを定義する

アクティビティのフィールドでは、次のいずれかの入力メソッドを選択できます。

• エージェント (既定) - このオプションを選択すると、エージェントは、[説明] フィールドと、ツールの使用の決定に関連するエージェントのその他の推論を使用して、実行時にフィールドの値を推測します。
• 引数 - このオプションを選択すると、このフィールドはエージェントの入力引数に設定されます。まず、引数を定義する必要があります。引数は、[ジョブを実行] アクティビティの前にあるワークフローから実行時の値を渡す場合に使用します。
• 静的な値 - このオプションを選択すると、フィールドは、エージェントが実行されるたびに特定の静的な値に設定されます。

アクティビティによっては、特定のフィールドに静的な値が必要な場合があります。たとえば、[送信元] フィールドに設定する特定の Slack ユーザーです。その他のフィールドは、既定でエージェントによって推論されます。

Web からコンテキストを取得する

[Web 検索] と [Web リーダー] は、Web またはパブリック ドメインから最新のコンテキストを提供するためにエージェントに追加できる 2 つのファーストパーティ ツールです。これらのアクティビティは、リアルタイムのデータ (株価、時刻、天気予報、特定の URL で常に利用可能なデータなど) に関する質問に対して使用できます。

[Web 検索] ツールは、自然言語を使用して Web 検索を実行します。他のツールと同様に、[検索] フィールドは、システム プロンプトおよびユーザープロンプトの指示から推論できます。たとえば、業界の動向や競合他社の活動に関する詳細を取得するようにエージェントに指示し、それを使用して予測レポートの作成に使用することができます。プロンプトで指示を出して [Web 検索] ツールを追加すると、エージェントは、この重要な最新のコンテキストにアクセスするためにこのツールを使用する必要があることを認識します。

[Web 検索] は、上位の検索結果に基づいて完全な要約を実行してエージェントに提供します。出力には情報の取得元の URL が含まれます。

[Web リーダー] ツールでは、特定の URL からテキストを抽出し、それをエージェントのコンテキストとして追加できます。たとえば、特定の部品サプライヤーを利用している場合に、その Web ページにアクセスして、その部品の現在の価格を抽出するとします。サプライヤーの URL を直接またはプロンプトで指定することにより、指定した個々の URL の情報のみを使用して、特定の部品のサプライヤーの価格 (またはその URL に含まれるその他の情報) が表示されます。

[Web 検索] と [Web リーダー] の両方を組み合わせると、エージェントはパブリック ドメインで調査を実行し、引用されたソースと URL を使用して特定の詳細を抽出できます。

プロセス

エージェントは、テナントにパブリッシュ済みの選択したプロセスを実行できます。これはプロセスごとに実行されます。

1. [デザイン] タブの [ツール] セクションで、[ツールを追加] を選択します。
2. [プロセス] タブを選択し、検索バーを使用してプロセスを検索するか、利用可能なリストからプロセスを選択します。

   プロセスにツールとしてアクセスするには、まずプロセスをパブリッシュし、自分がアクセスできる Orchestrator の Shared フォルダーにデプロイする必要があります。また、プロセスが、サポートされている入力および出力の型に準拠している必要もあります。

プロセスをツールとして追加したら、システム プロンプトを使用して、その機能と、いつ使用すべきかを説明します。すべての引数に対して、エージェントがツールを効果的に使用するのに役立つ説明を提供できます。

プロセスでは、以下の入力引数と出力引数の型がサポートされています。この制限が守られていない場合、プロセスにアクセスできなくなったり、プロセスが失敗したりする可能性があります。

"System.String"
​"System.Object"
"System.Array"
"System.Char"​
"System.Byte",​
"System.SByte",​
"System.UInt16",​
"System.Int16",​
"System.UInt32",​
"System.Int32",​
"System.UInt64",​
"System.Int64"​
"System.Double",​
"System.Single",​
"System.Decimal",​
"System.Boolean"

Agents

エージェントは、テナントにパブリッシュ済みの他のエージェントを実行できます。

1. [定義] パネルの [ツール] セクションで、[ツールを追加] を選択します。
2. [エージェント] タブを選択し、検索バーを使用してエージェントを検索するか、利用可能なリストからエージェントを選択します。

   エージェントにツールとしてアクセスするには、まずエージェントをパブリッシュし、Orchestrator の Shared フォルダーにプロセスとしてデプロイする必要があります。

3. エージェントをツールとして追加したら、システム プロンプトを使用して、その機能と、いつ使用すべきかを説明します。