静的メソッドとオブジェクト メソッドを実行する

このアクティビティ パッケージの使用方法を例示するためのオートメーション プロジェクトを用意しました。このプロジェクトは静的メソッドとオブジェクト メソッドの両方を実行する機能を紹介することを目的にしており、次の 2 つの部分に分かれています。

• 最初の部分で、[Java スコープ] アクティビティを使用して Java ライブラリを初期化します。その後、[Jar をロード] を使用して Java コードを含む .jar ファイルを読み込みます。[Java メソッドを呼び出し] アクティビティを使用して静的な .jargetArrayInt メソッドを実行し、戻り値である整数の配列をカスタム データ型の JavaObject オブジェクトに格納します。次いで [Java オブジェクトを変換] アクティビティを使って JavaObject を整数の .NET 配列 (Int32[] 型変数) に変換します。この変数に含まれている各値を、[繰り返し (コレクションの各要素)] アクティビティを使って [出力] パネルに書き込みます。この箇所で、特定の Java データ型と .NET データ型を簡単に切り替えて、それらの値を自由に操作できることがわかります。
• 2 つ目の部分では、前述の同じ [Java スコープ] の内部で、[Java オブジェクトを作成] アクティビティを使用して Coordinate クラスを含む別のJavaObjectを作成します。別の [Java メソッドを呼び出し ] アクティビティを使用して getCoordinateSum メソッドを実行します。 オブジェクト メソッドは静的メソッドと同様に呼び出すことができますが、整数配列の代わりに JavaObject 変数を使用しているため、ここでは TargetType を使用する代わりに TargetObject プロパティを使用します。このメソッドは第 3 のJavaObjectで値を返します。別の [Java オブジェクトを変換] アクティビティを使用してこの値を .NET Double変数に再変換します。最後のステップでは、[ メッセージ ボックス ] アクティビティを使用して Double 型変数の値を表示します。

サンプルと同等のデモは以下のように構築できます。

静的メソッド

1. Studio を開き、新しいプロセスを開始します。
2. [Java スコープ] アクティビティをデザイナー パネルにドラッグします。[Java ライブラリ パス] プロパティにパスが指定されていないため、Java ライブラリは既定の PATH 環境変数を使用して初期化されます。
3. [Jar をロード] アクティビティをデザイナー パネルにドラッグします。
4. [Jar のパス] プロパティ フィールドに Objects.jar ファイルへのパスを割り当てます。
5. [ Java メソッドを呼び出し ] アクティビティを [Jar をロード] の後にドラッグします。

6. [メソッド名] プロパティにメソッド名を入力し、[ターゲット型] フィールドに Java パッケージ名と使用するクラスを入力します。

   注: [ターゲット型] プロパティは、package.name.ClassName の形式で指定する必要があります。たとえば、クラス User.Profile を含むパッケージ com.package.example があり、それを使用する場合、[ターゲット型] プロパティは、com.package.example.User.Profile のようになります。
7. [Java メソッドを呼び出し] アクティビティで返される値を格納する JavaObject 型変数 JavaObjectResultStaticMethod を作成し、これを [結果] プロパティ フィールドに配置します。
8. [Java オブジェクトを変換] アクティビティをワークフローに追加して、JavaObjectResultStaticMethod 変数を [Java オブジェクト] プロパティ フィールドに配置します。
9. [TypeArgument] プロパティ フィールドで System.Int32[] 変数型を選択します。
10. 新しい Int32[] 型変数 ResultStaticMethod を作成し、[結果] プロパティ フィールドに追加します。
11. 次に、[繰り返し (コレクションの各要素)] アクティビティをデザイナー パネルにドラッグします。
12. [TypeArgument] プロパティを Int32 に設定し、ResultStaticMethod 変数を [コレクション値] プロパティ フィールドに割り当てます。これにより、配列の各整数を順番に処理できます。
13. [1 行を書き込み] アクティビティを [繰り返し (コレクションの各要素)] アクティビティの [本体] にドラッグし、value.ToString を [テキスト] プロパティに割り当てます。こうすることで、実行時に ResultStaticMethod 変数のすべての値を [出力] パネルに書き込むことができます。

ワークフローは次のようになります。

オブジェクト メソッド

1. [Java オブジェクトを作成] アクティビティを、前述の例で使用した [Java スコープ] アクティビティのワークフローに追加します。
2. Java パッケージの名前と Coordinate クラスを使用して、[ターゲット型] プロパティに uipath.java.test.Coordinate と入力します。
3. Ctrl + K ホットキーを使用して [結果] プロパティ フィールドに変数を作成し、JavaObject という名前を付けます。
4. [Java メソッドを呼び出し] アクティビティをデザイナー パネルにドラッグします。
5. Coordinate クラスで返されるデータの合計値を得るには、getCoordinateSum メソッドを [メソッド名] プロパティに書き込みます。
6. Ctrl + K ホットキーを使用して [結果] プロパティ フィールドに変数を作成し、JavaObjectResultObjectMethod という名前を付けます。
7. JavaObject 変数を [ターゲット オブジェクト] フィールドに追加します。
8. [Java オブジェクトを変換] アクティビティをワークフローに追加します。
9. JavaObjectResultObjectMethod 変数を [Java オブジェクト] フィールドに追加します。
10. [TypeArgument] プロパティ ドロップダウンで、System.Double データ型を選択します。
11. 新しい Double 型変数 ObjectMethodResultValue を作成し、[結果] プロパティ フィールドに追加します。
12. [メッセージ ボックス] をデザイナー パネルにドラッグします。
13. ObjectMethodResultValue.ToString を [テキスト] プロパティに割り当て、この Double 型変数の値を表示するようにします。実行時に、Coordinate クラスを含む JavaObject が作成され、次に getCoordinateSum メソッドが実行されます。その結果が別の JavaObject に返されます。それらの結果は .NET の Double 型変数に変換され、[メッセージ ボックス] に表示されます。

最後のワークフローは次のようになります。

サンプルをダウンロードする