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クラシック フォルダーからモダン フォルダーに移行する
モダン フォルダーは、オートメーションのオーケストレーションの改良と簡素化を目的として導入されたもので、クラシック フォルダーと比較していくつものメリットがあります。
モダン フォルダーへの移行を支援する、モダン フォルダーへの移行ウィザードを使用して、クラシック フォルダーの階層とエンティティをモダン フォルダーで簡単に再作成し、すべての依存関係を保持できます。
モダン フォルダーを使用するために、現在のデプロイのすべてまたは一部を変換する場合、再デプロイが必要なエンティティもあれば、完全に再作成する必要があるエンティティもあります。
移行ウィザードが移行中および移行後に実行する処理の概要を以下に示します。
- 各クラシック フォルダーをモダン フォルダーとして再作成し、
Migrated <folder name>
という形式の名前を付けます。 - ロボット グループごとに、対象のモダン フォルダー内に対応するサブフォルダーを作成します。ロボット グループが 1 つだけの場合、サブフォルダーは作成されません。
- 各プロセスを、以前のフォルダーまたはロボット グループに対応するモダン フォルダー (またはサブフォルダー) に再デプロイします。
- 各クラシック フォルダーからアセット、キュー、トリガーを対応するモダン フォルダーに移行します。
- 各 Test Suite エンティティを、以前に属していたクラシック フォルダー環境に対応するモダン サブフォルダーに移行します。
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ロボットとユーザー アカウントを対応するモダン フォルダーに移行します。
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各クラシック Attended ロボットをユーザー アカウントにマッピングし、各ユーザー アカウントに、個人オートメーションの設定 (以前の名称は Attended ロボットの設定) と、クラシック フォルダーで実行されていた有人オートメーションの実行に必要な、対応するモダン フォルダーとマシンへのアクセス権を設定します。ロールの観点では、次の 2 つのシナリオがありえます。
- クラシック Attended ロボットのマッピング先のユーザー アカウントが移行開始時点でテナントに割り当てられていなかった場合、そのアカウントは自動的にテナントに含められ、テナント レベルのロール Allow to be Automation User が付与されます。
- クラシック Attended ロボットのマッピング先のユーザー アカウントが既にテナントに割り当てられていた場合、そのロールは変更されません。そのため、手動でテナント レベルのロール Allow to be Automation User を付与する必要があります。これにより、オートメーションが中断されるのを防ぎます。
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別途設定されていない場合は、各クラシック Unattended ロボットをロボット アカウントにマッピングし (推奨)、各ロボット アカウントに、Unattended ロボットがクラシック フォルダーで実行していたオートメーションの実行に必要な、対応するモダン フォルダーとマシンへのアクセス権を設定します。
フォルダーレベルのロール Automation User を、クラシック Unattended ロボットにマッピングされる既存のロボット アカウントに付与します。
自動生成される新しいロボット アカウントは、フォルダーレベルのロール Automation User とテナントレベルのロール Allow to be Automation User を受け取ります。
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有人の機能を含む一部のユーザー ライセンスは、移行の完了後に利用可能になる場合があります。この理由は、モダン フォルダーでは、各ユーザーに必要な個人オートメーションのユーザー ライセンスが 1 つだけであるためです (以前は Attended)。同じユーザーが複数のライセンスを持っていた場合は、上位のライセンスが保持され、下位のライセンスは解放されます。
たとえば、ユーザーの Attended ロボットの 1 台で Attended ライセンスを使用し、もう 1 台のロボットで Citizen Developer ライセンスを使用していた場合、ユーザーは Citizen Developer ライセンスを保持し、Attended ライセンスは解放されます。
重要:ウィザードを使用すると移行プロセスを大幅に簡素化できますが、オートメーションが適切に動作できるよう、移行後のタスクを実行する必要があります。
移行を始める前に、必ず必要な知識があることを確認し、タスクを実行するための時間を確保してください。
モダン フォルダーへの移行ウィザードの実行後、テナント レベルの設定の一部が自動的に変更されます。モダン フォルダーを使用するには、これらの変更が必要です。
以下の変更は、すべてのクラシック フォルダーが正常に移行された後に適用されます。
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対話型サインインが適用されます。
移行が完了したら、UiPath Studio または UiPath Assistant の接続設定を更新し、マシン キーの使用から対話型サインインの使用に切り替えて、モダン フォルダーで作業できるようにする必要があります。
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クラシック フォルダーとそのエンティティは引き続き使用できます。
これらは検証が完了するまで保持しておき、その後削除できます。
- アカウントとマシンのマッピングはテナント レベルで有効化されます。
- モダン フォルダーへの移行ウィザードを正常に実行できるようにするには、組織管理者である必要があります。
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モダン フォルダーへの移行ウィザードを開くには、以下の権限が必要です。
- ロール: 表示、作成、編集
- 設定: 表示、編集
- ユーザー: 表示、作成、編集
- ロボット: 表示、作成、編集、削除
- フォルダー: 作成、編集
移行が完了するまで、クラシック フォルダーの設定を変更しないことが重要です。
移行前のチェックと変更は、以下に記載されている項目に限定して行ってください。
既知の問題
移行の開始後は、クラシック フォルダーのキュー トリガーを編集できなくなります。キュー トリガーの編集が必要となる問題が発生した場合、エラーが発生したキュー トリガーは、移行が開始してから正常に完了するまでの間は使用できません。
フォルダーを含める、および除外する
ウィザードを開始する前に、移行するすべてのクラシック フォルダーに自分自身を追加します。
自身に割り当てられていないフォルダーは移行されません。
クラシック ロボットを含める、および除外する
ウィザードを開始する前に、移行するすべてのロボットがロボット グループに追加されていることを確認します。
ロボット グループに属さないクラシック ロボットは未使用と見なされ、移行の対象になりません。
権限の昇格を禁止する
移行後、有人プロセスを実行するユーザーとロボット アカウントには、自動的に Automation Users ロールがフォルダー レベル (移行時に割り当てられた対応するフォルダー) で割り当てられます。このグループのサービス レベルのロールまたはライセンス割り当てルールをカスタマイズしている場合は、このグループから管理者特権のロールや追加のライセンスを削除した上で、移行を進めることをお勧めします。
ジョブが実行されていないことを確認する
移行を開始する前に、ジョブが実行されていないことを確認することが重要です。
移行中にジョブを開始するトリガーがある場合は、無効化し、移行完了後に再度有効化することをお勧めします。
移行を開始する前に、移行する各クラシック フォルダーの [フォルダー] > [監視] ページでジョブのステータスを確認できます。
モダン フォルダーでは、ユーザーとロボットの関係が異なる方法で管理されるほか、ユーザーのロボットが自動的に作成されるため、各クラシック Attended ロボットを、そのロボットを使用するユーザーのアカウントにマッピングする必要があります。
[有人プロセスを実行するユーザー] ページには、対象のクラシック フォルダーで見つかったすべての Attended ロボットのリストと、その詳細が表示されます。
[対象のユーザー アカウント] 列で、見つかった Attended ロボットそれぞれについて、その Attended ロボットを使用するユーザーのアカウントを、他の列の情報に基づいて選択する必要があります。
- ロボットにアカウントを設定しない場合、そのロボットは移行されません。そのロボットに関連付けられたプロセスは実行できなくなります。
- 移行に関係する Attended ロボットのユーザー名に @ の文字が含まれていない場合、移行が成功しません。この問題を解決するには、ローカル ユーザーをディレクトリ ユーザーに変換する必要があります。この変換は、影響を受けるユーザーが少なくとも 1 回 Orchestrator にログインすれば、インストールまたはアップグレード時に自動的に行われます。ログインしない場合は、次のスクリプトを使用して変換できます。
DECLARE @domain VARCHAR(100) = 'your-domain-name-here' UPDATE u SET u.[UserName] = CONCAT(u.[UserName], '@', lower(@domain)), u.[Type] = 2 FROM [dbo].[Users] u JOIN [dbo].[UserLogins] l ON u.[Id] = l.[UserId] WHERE u.[Type] = 0 AND l.[LoginProvider] = 'Windows' AND u.[IsDeleted] = 0
DECLARE @domain VARCHAR(100) = 'your-domain-name-here' UPDATE u SET u.[UserName] = CONCAT(u.[UserName], '@', lower(@domain)), u.[Type] = 2 FROM [dbo].[Users] u JOIN [dbo].[UserLogins] l ON u.[Id] = l.[UserId] WHERE u.[Type] = 0 AND l.[LoginProvider] = 'Windows' AND u.[IsDeleted] = 0
- 間違っているか、設定されていない対象のアカウントがある場合は、そのそれぞれに手動でアカウントを設定する必要があります。
- 準備ができたら、[次へ] をクリックして「無人プロセスを実行するユーザー」の手順に進みます。
Attended ロボットのマッピング ルール
クラシック Attended ロボットをユーザーにマッピングする際に、選択内容の検証のために使用されるルールを以下に示します。
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同じユーザー名を持つロボット ([有人プロセスを実行するユーザー] ページに表示) は、同じ対象ユーザー アカウントにマッピングする必要があります。
同様に、異なるユーザー名の値を持つロボットは、異なる対象ユーザー アカウントにマッピングする必要があります。
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外部のユーザー ディレクトリと連携している場合、ロボットをディレクトリ ユーザー アカウントにマッピングする際に、ロボットの [ユーザー名] の値が対象のユーザー アカウントのメール アドレスまたはユーザー名と一致している必要があります。
ユーザー アカウントのメール アドレスとユーザー名は、[テナント] > [アクセス権を管理] > [ロールを割り当て] ページで確認できます。
-
ロボットをローカル ユーザー アカウントにマッピングする場合:
- テナントに対話型サインインが適用されている場合は、任意のクラシック ロボットを任意のユーザーにマッピングできます。
- テナントレベルのロボット認証設定が [ハイブリッド] に設定されており、対象のユーザー アカウントで個人オートメーションが有効化されている場合、ロボットのユーザー名の値は、ユーザーの [個人オートメーションの設定] ページに表示される、ユーザーの [ドメイン\ユーザー名] の値と一致している必要があります。
- テナントレベルのロボット認証設定が [ハイブリッド] に設定されていて、対象のユーザー アカウントで個人オートメーションが有効化されており、ユーザーの [個人オートメーションの設定] ページで [ユーザーのグループからライセンスを継承] オプションが設定されている場合、そのユーザーのユーザー名は、生成された個人オートメーションのユーザー名になります。このユーザー名は表示されませんが、ロボットのユーザー名と一致する必要があります。一致しない場合、マッピングは許可されません。
Unattended ロボットの場合、ロボットを新規または既存のロボット アカウントにマッピングする必要があります。ロボット アカウントは無人オートメーションの実行用に設計されているため、ユーザー アカウントの代わりにロボット アカウントを使用することをお勧めします。
[無人プロセスを実行するユーザー] ページには、クラシック フォルダーで見つかったすべての Unattended ロボットのリストが表示されます。
[対象のロボット アカウントを自動的に生成] の機能
このオプションを選択すると、移行時にウィザードは自動的に各クラシック ロボットを次のようにマッピングしようとします。
-
無人プロセスを実行するユーザーに一致するユーザー名を持つ既存のユーザーまたはロボット アカウントを検索します。
見つかった場合、Unattended ロボットをその既存のアカウントにマッピングします。一致するものが見つからなかった場合は、次の手順に進みます。
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既にアカウントにマッピングされているものと同じユーザー名を持つ他のクラシック Unattended ロボットを検索します。
見つかった場合、そのロボットを同じアカウントにマッピングします。一致するものが見つからなかった場合は、クラシック ロボットに対して新しいロボット アカウントを作成します。
Migrated folderName_robotName
という形式の名前が付きます。
Unattended ロボットのマッピング ルール
クラシック Unattended ロボットをロボット アカウントまたはユーザー アカウントにマッピングする場合、以下のルールが適用されます。
新しいロボット アカウントの作成をウィザードに許可するのではなく、ロボットをロボット アカウントに手動でマッピングする (非推奨) 場合は、以下のルールに従う必要があります。
-
クラシック Unattended ロボットと同じ資格情報を使用する既存のロボット アカウントを検索します。
一致するものが見つかった場合、クラシック Unattended ロボットを既存のロボット アカウントにマッピングするようウィザードによって要求されます。見つからなかった場合は、次の手順に進みます。
-
マッピングするクラシック ロボットと同じ資格情報を持つ別のクラシック Unattended ロボットを検索します。クラシック Unattended ロボットが見つかり、既に対象のアカウントにマッピングされている場合は、現在のロボットを同じ対象アカウントにマッピングするようウィザードによって要求されます。
移行ウィザードを実行しても、オートメーションがモダン フォルダーで正しく実行されない場合は、移行の問題を解決してモダン フォルダーに正常に移行できるまで、クラシック フォルダーの設定を一時的に再有効化すると、オートメーションを引き続き実行できます。
移行の実行後に一時的にクラシック フォルダーに戻すには、以下の手順を実行します。
- テナントのロボットの認証設定を [ハイブリッド] に戻します。
- すべてのクラシック ロボットを有効化します。
- クラシック フォルダーでトリガーを有効化します。
- モダン フォルダーを削除します。
- 新しいロボット アカウントを削除します。
- クラシック フォルダー設定でオートメーションが失敗した問題の原因を調査し、場合によってクラシック フォルダーをクリーンアップします。
- 移行を再度実行します。
UiPath.System.Activities
(v19.10.1 以降) を使用して再コンパイルする必要があります。また、その他すべての既存のエンティティをモダン フォルダー構造に再プロビジョニングする必要があります。ただし、次のエンティティを再プロビジョニングする必要はありません。ロボット - 新しいモダン フォルダーへのアクセス権を持つユーザーに対して自動的にプロビジョニングされるためです。ロボット グループ - モダン フォルダーのコンテキストでは使用されないためです。
既存のエンティティをモダン モデルにアップグレードすると、すべての後方互換性がなくなります。再コンパイルされたワークフローは、2019.10 以降の Robot でのみ実行可能です。
モダン フォルダーへの移行
モダン フォルダーを使用するために、現在のデプロイのすべてまたは一部を変換する場合、再デプロイが必要なエンティティもあれば、完全に再作成する必要があるエンティティもあります。 移行プロセスの全体的な概要は次のとおりです。
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各ロボット グループは個別のサブフォルダーになります。または、各ロボット グループのユーザーとプロセスを完全に分離したい場合は、独自の第 1 レベル フォルダーになります。
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各パッケージのワークフローは、現在のアクティビティを使用して再コンパイルしてから、Orchestrator に再パブリッシュまたはアップロードする必要があります。
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新しくコンパイルされたパッケージを使用して、各プロセスを以前のロボット グループに対応するフォルダー (またはサブフォルダー) に再デプロイする必要があります。
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各ユーザーは、アクセスする必要のあるプロセスに対応するフォルダーに追加する必要があります。
domain\username
でクラシック フォルダーとモダン フォルダーに 1 つずつ、合計 2 つのロボットを作成できますが、ユーザーが表示および実行できるのは、これらのロボットで使用できるクラシック プロセスのみです。クラシック ロボットが削除されると、実行していたプロセスのモダン バージョンが新しく作成および追加され、モダン ロボットによってそれらが引き継がれて実行されますが、ユーザーの作業環境には変化として現れません。
domain/username
を持つクラシック ロボットが存在する場合、ユーザーはクラシック ロボットとその関連プロセスにしかアクセスできません。Attended ロボットがモダン コンテキストで動作するには、クラシック フローティング ロボットが非アクティブ化されている必要があります。移行が正常にテストされ、精査されれば、クラシック ロボットを安全に削除できます。
Orchestrator Manager によるアシスト付きの移行
UiPath Orchestration Manager を使用すると、モダン フォルダーへの移行プロセスを簡素化できます。これは Studio のプロジェクトで、Orchestrator API を使用して Microsoft Excel のブックをベースにエンティティを操作します。移行作業における使用手順は、製品のドキュメントをご覧ください。