スタンドアロンまたは Automation Suite 環境に移行する

手記： v2020.10 または v2021.4 からの AI Center v2022.4 へのクラシック アップグレードは利用できません。代わりに、v2022.4 の AI Center スタンドアロンをインストールするか、新しい Automation Suite インストールの一部として AI Center をインストールして、以前の環境から作業を移行できます。この移行スクリプトは、どちらの種類のインストール (AI Center スタンドアロンと Automation Suite 環境) にも使用できます。

v2021.10 の AI Center からアップグレードするには、「AI Center をアップグレードする」の手順を実行します。

概要

v2021.4 または v2020.10 から v2022.4 に移行するには、以下の手順を実行します。この手順では、アップグレードではなく新規インストールと移行を行う必要があります。

以下の手順を実行して、AI Center テナントのデータを AI Center スタンドアロン環境または Automation Suite 環境に移行します。この手順では、以下の移行をサポートします。

• データベース
• データセット
• ML パッケージ
  注: 移行した DU ML パッケージをデプロイおよびトレーニングする前に、Document Understanding オンデマンド バンドルを実行する必要があります。

  エアギャップ インストールの場合は、すぐに使えるモデルに同じメジャー バージョンのモデルが追加されていることを確認してください。モデルをオフラインでインストールする方法について詳しくは、「ML パッケージのオフライン インストール」をご覧ください。

前提条件

AI Center が両方の環境で起動し、実行されていることを確認します。

また、移行スクリプトを実行するマシンで、以下の前提条件が満たされている必要があります。

• 次の依存関係がインストールされた Linux マシン: aws s3、s3cmd、jq、zip。マシンは、いずれかの AI Center マシンまたは新しいマシンを使用できます。詳しくは、以下の例をご覧ください。

aws s3、s3cmd、jq、zip の依存関係をインストールする

注: 依存関係が満たされていない場合は、パッケージなしで以下のコマンドを実行してください。

sudo susudo apt install -y jq awscli s3cmd zip gitsudo apt --fix-broken installsudo apt install -y jq awscli s3cmd zip

• こちらから MS SQL ユーティリティをインストールします。これを行うには、次のコマンドを実行します。

  sudo su
  curl https://packages.microsoft.com/keys/microsoft.asc | sudo apt-key add -curl https://packages.microsoft.com/config/ubuntu/16.04/prod.list | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/msprod.listsudo apt-get update 
  sudo apt-get install mssql-tools unixodbc-devsudo apt-get update 
  sudo apt-get install mssql-toolsecho 'export PATH="$PATH:/opt/mssql-tools/bin"' >> ~/.bash_profileecho 'export PATH="$PATH:/opt/mssql-tools/bin"' >> ~/.bashrc
  source ~/.bashrc

• 両方の AI Center インスタンスとの接続。
• 両方の Orchestrator インスタンスとの接続 (インスタンスが同じでない場合)。
• SQL Server との接続 (インスタンスが同じでない場合)。
• 両方の AI Center インスタンスにアクセスできる。

手順

手順 1: Automation Suite 環境または新しい AI Center 環境で同じ名前のテナントを作成する

移行するすべてのテナントに対して、対応するテナントを Automation Suite 環境または新しい AI Center 環境で作成します。

手順 2: 最初のマシン (ソース マシンとも呼ばれる) で Storage-creds.json ファイルを生成する

この手順は、新しい環境に移行する最初のマシンで実行する必要があります。

1. SSH を使用して、移行するマシンに接続します。
2. 以下のコマンドを実行して、storage-creds.json ファイルを生成します。

   wget https://raw.githubusercontent.com/UiPath/ai-customer-scripts/stable/platform/sfmigration/storagemigration/get-credentials.sh
   chmod 777 get-credentials.sh
   ./get-credentials.sh

注: 3 番目のマシンから実行する場合は、以下のコマンドを実行してください。

./get-credentials.sh {PUBLIC_IP_REPLICATED_MACHINE}

注: 上記のスクリプトを実行後に以下のエラー メッセージが表示される場合は、bash -l コマンドを実行し、上記のスクリプトを再実行してください。

以降の手順では、手順 2 で生成されたファイル (storage-creds.json) が使用されます。ファイルの内容をコピーして、ローカルに保存してください。

手順 3: 2 番目のマシン で Storage-creds.json ファイルを生成する

この手順は、Automation Suite 環境で実行される 2 番目のマシンで実行する必要があります。

1. Automation Suite マシンでポート 22 を開きます。
2. SSH を使用して Automation Suite マシンに接続します。
3. 以下のコマンドを実行します。

   sudo su
   export KUBECONFIG=/etc/rancher/rke2/rke2.yaml PATH=$PATH:/var/lib/rancher/rke2/bin

4. 以下のコマンドを実行して、資格情報ファイルをダウンロードします。

   wget https://raw.githubusercontent.com/UiPath/ai-customer-scripts/stable/platform/sfmigration/storagemigration/get-credentials-sf.sh
   chmod 777 get-credentials-sf.sh
   ./get-credentials-sf.sh

以降の手順では、手順 4 で生成されたファイル (storage-creds-sf.json) が使用されます。ファイルの内容をコピーして、ローカルに保存してください。

手順 4: スクリプトを実行するマシンを設定する

以下の手順を実行する前に、Automation Suite 環境で同じ名前のテナントを手動で作成します。どのテナントを移行する必要がある場合でも、対応するテナントを Automation Suite にも作成する必要があります。

この手順は、スクリプトを実行するマシンで実行する必要があります。

1. 以下のコマンドを実行して、移行スクリプトをダウンロードします (パブリック Git リポジトリからスクリプトがダウンロードされます)。

   sudo su 
   cd ~
   mkdir migration
   cd migration
   git clone https://github.com/UiPath/ai-customer-scripts
   cd ai-customer-scripts
   git checkout stable
   cd platform
   chmod 777 -R sfmigration
   cd ~/migration/ai-customer-scripts/platform/sfmigration/storagemigration/

2. SOURCE_CREDENTIAL_FILE ファイルの内容を、storage-creds.json の内容に置き換えます (手順 2 を参照)。
3. TARGET_CREDENTIAL_FILE ファイルの内容を、storage-creds-sf.json の内容に置き換えます (手順 3 を参照)。
4. 以下のコマンドを実行して、ベース ディレクトリに移動します。

   cd ~/migration/ai-customer-scripts/platform/sfmigration/

input.json ファイル (ディレクトリに既に存在するファイル) 内の詳細を置き換えます。参照しやすいように、資格情報は input.json ファイル内で TO-BE-REPLACED とマークされています。

以下に、各フィールドの説明を含む JSON ファイルのサンプルを示します。

{
"SRC_AIC_INSTALLATION_VERSION": "TO-BE-REPLACED", // Values can be : 20.10 OR 21.4
"SRC_SERVER": "TO-BE-REPLACED",   // Replicated SQL Server host
"SRC_PKGMANAGER_DB_NAME": "TO-BE-REPLACED", // Replicated SQL Server Pkgmanager DB name
"SRC_PKGMANAGER_DB_SCHEMA": "ai_pkgmanager", // Replicated SQL Server Pkgmanager DB schema, Note : Please check schema in case of multiple dbs in replicated
"SRC_PKGMANAGER_DB_USERNAME": "TO-BE-REPLACED", // Replicated SQL Server Pkgmanager DB Username
"SRC_PKGMANAGER_DB_PASSWORD": "TO-BE-REPLACED",  // Replicated SQL Server Pkgmanager DB Password
"SRC_TRAINER_DB_NAME": "TO-BE-REPLACED", // Replicated SQL Server AI-Trainer DB Name
"SRC_TRAINER_DB_SCHEMA": "ai_trainer", // Replicated SQL Server AI-Trainer DB Schema, Note : Please check schema in case of multiple dbs in replicated
"SRC_TRAINER_DB_USERNAME": "TO-BE-REPLACED", // Replicated SQL Server AI-Trainer DB Username
"SRC_TRAINER_DB_PASSWORD": "TO-BE-REPLACED",// Replicated SQL Server AI-Trainer DB Password
"DESTINATION_SERVER": "TO-BE-REPLACED", // Destination SQL Server host i.e ServiceFabric SQL Server host
"DESTINATION_DB_NAME": "TO-BE-REPLACED", // Destination SQL Server DB Name
"DESTINATION_PKGMANAGER_DB_SCHEMA": "ai_pkgmanager", 
"DESTINATION_TRAINER_DB_SCHEMA": "ai_trainer",
"DESTINATION_DB_USERNAME": "TO-BE-REPLACED", // Destination SQL Server Username
"DESTINATION_DB_PASSWORD": "TO-BE-REPLACED", // Destination SQL Server Password
"TENANT_MAP": [
{
"SRC_TENANT_ID": "TO-BE-REPLACED", // Source Tenant Id i.e tenant UUID in replicated environment
"DESTINATION_TENANT_ID": "TO-BE-REPLACED", // Destination Tenant Id i.e Tenant UUID in the destination environment
"DESTINATION_ACCOUNT_ID": "TO-BE-REPLACED" // Destination Account UUID Id , host if Migrating to ServiceFabric standalone environment otherwise provide the actual Account UUID
}
]

参照用のサンプル値が入力された input.json ファイルのサンプル (以下のスクリーンショットは、単一のソース DB から単一のターゲット DB への移行を示しています)

{
        "SRC_AIC_INSTALLATION_VERSION": "20.10",
        "SRC_SERVER": "sankar-sf-migration1sqlserver.database.windows.net",
        "SRC_PKGMANAGER_DB_NAME": "aifabric",
        "SRC_PKGMANAGER_DB_SCHEMA": "ai_pkgmanager",
        "SRC_PKGMANAGER_DB_USERNAME": "test",
        "SRC_PKGMANAGER_DB_PASSWORD": "test",
        "SRC_TRAINER_DB_NAME": "aifabric",
        "SRC_TRAINER_DB_SCHEMA": "ai_trainer",
        "SRC_TRAINER_DB_USERNAME": "test",
        "SRC_TRAINER_DB_PASSWORD": "test",
        "DESTINATION_SERVER": "sfdev2290542-9a5254d2-sql.database.windows.net",
        "DESTINATION_DB_NAME": "AutomationSuite_AICenter",
        "DESTINATION_PKGMANAGER_DB_SCHEMA": "ai_pkgmanager",
        "DESTINATION_TRAINER_DB_SCHEMA": "ai_trainer",
        "DESTINATION_DB_USERNAME": "test",
        "DESTINATION_DB_PASSWORD": "test",
        "TENANT_MAP": [
                {
                        "SRC_TENANT_ID": "d1eb428c-e188-46bf-a1dd-8908f90b4084",
                        "DESTINATION_TENANT_ID": "03527165-b242-4b98-834f-2eb3e5957223",
                        "DESTINATION_ACCOUNT_ID": "8cd64e27-12f4-427c-a575-dd4f2ea82551"
                }
        ]
}

参照用のサンプル値が入力された input.json ファイルのサンプル (以下のスクリーンショットは、複数のソース DB から単一のターゲット DB への移行を示しています)

{
        "SRC_AIC_INSTALLATION_VERSION": "20.10",
        "SRC_SERVER": "sankar-sf-migration1sqlserver.database.windows.net",
        "SRC_PKGMANAGER_DB_NAME": "aifabric_pkgmanager",
        "SRC_PKGMANAGER_DB_SCHEMA": "ai_pkgmanager",
        "SRC_PKGMANAGER_DB_USERNAME": "test_1",
        "SRC_PKGMANAGER_DB_PASSWORD": "test_1",
        "SRC_TRAINER_DB_NAME": "aifabric_trainer",
        "SRC_TRAINER_DB_SCHEMA": "ai_trainer",
        "SRC_TRAINER_DB_USERNAME": "test_2",
        "SRC_TRAINER_DB_PASSWORD": "test_2",
        "DESTINATION_SERVER": "sfdev2290542-9a5254d2-sql.database.windows.net",
        "DESTINATION_DB_NAME": "AutomationSuite_AICenter",
        "DESTINATION_PKGMANAGER_DB_SCHEMA": "ai_pkgmanager",
        "DESTINATION_TRAINER_DB_SCHEMA": "ai_trainer",
        "DESTINATION_DB_USERNAME": "test",
        "DESTINATION_DB_PASSWORD": "test",
        "TENANT_MAP": [
                {
                        "SRC_TENANT_ID": "d1eb428c-e188-46bf-a1dd-8908f90b4084",
                        "DESTINATION_TENANT_ID": "03527165-b242-4b98-834f-2eb3e5957223",
                        "DESTINATION_ACCOUNT_ID": "8cd64e27-12f4-427c-a575-dd4f2ea82551"
                }
        ]
}

SRC_TENANT_ID は、以下の手順で取得できます。

1. AI Center アプリケーションのホーム ページで、UiPath のロゴをクリックします。
2. ブラウザーを右クリックし、検査に移動します。検査ウィンドウが開いたら、[ネットワーク] タブでプロジェクトの API 呼び出しを確認します。以下のスクリーンショットに示すように、[プレビュー] セクションにテナント ID が表示されます。
   
   

   

   
   
3. スクリプトを実行するマシンに、Automation Suite マシンのオブジェクト ストレージの DNS を追加します。これは、Automation Suite 環境が作成されたパイプラインの [拡張機能] タブで確認できます。

   sudo bash -c "echo "LB_IP objectstore.DNS_NAME" >> /etc/hosts"

手順 5: 移行スクリプトを実行する

Usage ディレクトリ内の sfmigration がダウンロードされたフォルダーに移動して、以下のコマンドを実行します。

cd ~/migration/ai-customer-scripts/platform/sfmigration/
 
 ./mastermigrationscript.sh input.json

トラブルシューティング

テナントを作成する

移行スクリプトを実行する前に、Automation Suite 環境でテナントを作成する必要があります。

移行を再実行する

この移行スクリプトは、データセットと ML パッケージを一度だけ移行するためのものです。まれに、移行完了後にソース環境にデータセットや ML パッケージが追加されることがあります。その場合は、移行を再実行する必要があります。移行を再実行する前に、ターゲット データベースで以下のコマンドを実行します。

delete from [ai_pkgmanager].[ml_package_versions_temp];
delete from [ai_pkgmanager].[projects] where tenant_id in ('T1','T2',...);
delete from [ai_pkgmanager].[ml_packages] where tenant_id in ('T1','T2',...);
delete from [ai_pkgmanager].[ml_package_versions] where tenant_id in ('T1','T2',...);
delete from [ai_trainer].[datasets] where tenant_id in ('T1','T2',...);

注: 上記のクエリの 'T1','T2',... は、ターゲット環境のテナント UUID です。これらは、移行スクリプト ./mastermigrationscript.sh input.json の実行中に渡された input.json ファイルに記述されている DESTINATION_TENANT_ID です。

その後、以下のコマンドを使用して移行を再実行できます。

cd ~/migration/ai-customer-scripts/platform/sfmigration/
 
./mastermigrationscript.sh input.json

複製されたパッケージ

移行後、ソース環境内に存在する複製された ML パッケージは、Automation Suite 環境で VALIDATION_FAILED とマークされます。移行が完了したら、これらのパッケージをターゲット環境で再び複製する必要があります。

注: この場合、複製されたパッケージは、UiPath のパッケージとオープンソース パッケージを指します。