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チュートリアル: Excel データを使用して Acrobat Reader の PDF フォームに入力する
このチュートリアルでは、会社の新しく入ってきた各従業員用に機器の使用契約の PDF フォームを作成するオートメーション プロジェクトを作成します。オートメーション プロジェクトは、テンプレート フォームから各従業員用のフォームを作成し、それぞれの従業員に配布される機器に関する情報が記載された Excel のデータをそのフォームに入力します。
はじめに、PDF ファイルを保存するフォルダーを作成する [フォルダーを作成] アクティビティを追加します。次に、[Excel ファイルを使用] アクティビティを中に含む [アプリケーション/ブラウザーを使用] アクティビティを追加します。これらは、Acrobat Reader で開かれるテンプレート ファイルと、機器データを含む Excel ファイルをオートメーションに追加します。[Excel ファイルを使用] の中に、ファイルを行ごとに処理する [繰り返し (Excel の各行)] アクティビティを追加します。この [繰り返し (Excel の各行)] では、一連の [文字を入力] アクティビティが各行のセルのデータを PDF フォームにコピーし、[キーボード ショートカット]、[クリック]、[文字を入力] の各アクティビティが、Acrobat Reader で従業員ごとに個別の PDF を作成するために必要なタスクを実行します。
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手順 1: プロジェクトを設定し、必要なファイルをダウンロードする
- 既定の設定を使用して新しい空のプロジェクトを作成します。
- このチュートリアルでは、このページ下部にあるボタンを使用して、オートメーション プロジェクトを収めたアーカイブをダウンロードして展開します。EquipmentAgreement.pdf および Employees.xlsx ファイルをプロジェクト フォルダーにコピーし、PDF ファイルをダブルクリックして Acrobat Reader で開きます。
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Acrobat Reader で [ページ レイアウト] を [単一ページ] に設定し、[ズーム] は既定のままに設定します。これは、オートメーション プロジの実行時に、画面にフォーム全体が表示されてロボットがそこに入力できるようにするためです。Acrobat Reader DC では、これらの設定を [編集] > [環境設定...] > [ページ表示] を選択することで変更できます。
注: 注: Acrobat Reader 内の要素を指定する際に問題が発生する場合は、『Studio ガイド』の「アクセシビリティ オプションが有効な PDF 内の UI 要素を識別する」に記載されているように、ドキュメントのアクセシビリティ オプションを更新してください。
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手順 2: フォルダーを作成してファイルをプロジェクトに追加する
- デザイナー パネルで [アクティビティを追加] アイコンをクリックし、画面上部の検索ボックスで [フォルダーを作成] アクティビティを検索して、それを選択します。アクティビティがデザイナー パネルに追加されます。
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[フォルダーを作成] アクティビティで、[フォルダー名] フィールドの右側にあるプラス記号 をクリックし、[テキスト] を選択します。テキスト ビルダーに「
EquipmentAgreements
」と入力します。これで、プロジェクト フォルダーに EquipmentAgreements という名前のフォルダーを作成するように指定したことになります。
- [フォルダーを作成] の下の [アクティビティを追加] アイコンをクリックし、画面上部の検索ボックスで [アプリケーション/ブラウザーを使用] アクティビティを検索して、それを選択します。アクティビティがデザイナー パネルに追加されます。
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[アプリケーション/ブラウザーを使用] アクティビティで、次の操作を行います。
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[アプリケーションを指定] をクリックして、マウス ポインターを PDF ファイルが開かれている Acrobat のウィンドウに移動します。ウィンドウが青く強調表示されたら、ウィンドウ内の任意の場所をクリックします。
[アプリケーション/ブラウザーを使用] アクティビティが更新され、ウィンドウのスクリーンショットがアクティビティに表示されます。また、実行可能ファイルのパスが [アプリケーション パス] フィールドに表示されます。
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[アプリケーション引数] フィールドの右側にあるプラス記号 をクリックし、[テキスト] を選択します。テキスト ビルダーに「
EquipmentAgreement.pdf
」と入力します。これで、オートメーションにおいて EquipmentAgreements.pdf ファイルを Adobe Acrobat で開くように指定したことになります。
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- [アプリケーション/ブラウザーを使用] 内で [アクティビティを追加] アイコンをクリックし、画面上部の検索ボックスで [Excel ファイルを使用] アクティビティを検索して、それを選択します。アクティビティがデザイナー パネルに追加されます。
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[Excel ファイルを使用] アクティビティで次の操作を行います。
- [Excel ファイルを参照] フィールドの横にある [参照] アイコンをクリックし、Employees.xlsx ファイルを参照して選択します。
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[参照名] フィールドに「
EmployeeData
」と入力します。これで、このオートメーションでは名前を EmployeeData としたファイル Employees.xlsx を操作対象として指定したことになります。
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手順 3: アクティビティを追加し、Excel ファイルの各行に反復処理を実行する
- [Excel ファイルを使用] 内で [アクティビティを追加] アイコンをクリックし、画面上部の検索ボックスで [繰り返し (Excel の各行)] アクティビティを検索して、それを選択します。アクティビティがデザイナー パネルに追加されます。
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[繰り返し (Excel の各行)] アクティビティで、次の操作を行います。
- [対象範囲] フィールドの右側にあるプラス記号 をクリックし、[EmployeeData] > [Sheet1 [シート]] を選択します。
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[繰り返し] フィールドに「
Employee
」と入力します。これで、EmployeeData ファイルの Sheet1 の各行に対してアクティビティを繰り返すように指定したことになります。各行には 1 名の従業員に関するデータが含まれているため、Employee という名前で参照されます。これは、オートメーションで行に含まれるデータを後で選択しやすくするためです。
- [繰り返し (Excel の各行)] 内で [アクティビティを追加] アイコンをクリックし、画面上部の検索ボックスで [文字を入力] アクティビティを検索して、それを選択します。アクティビティがデザイナー パネルに追加されます。
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[文字を入力] アクティビティで次の操作を行います。
- [画面上でターゲットを指定] をクリックし、EquipmentAgreement.pdf ファイルの [First Name] フィールドにマウス ポインターを移動します。フィールドが強調表示されたらクリックします。テキスト フィールドがターゲットとして、フィールドの横の [First Name] ラベルがアンカーとして識別されます。[選択オプション] ウィンドウの [確認] をクリックして選択内容を保存します。ターゲットとアンカーの画像が [文字を入力] アクティビティに表示されます。
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[以下を入力] フィールドの右側にあるプラス記号 をクリックし、[Employee] > [First Name] を選択します。
これで、各従業員について、First Name 列の値をコピーし、PDF フォームの [First Name] フィールドに貼り付けるように指定したことになります。
- 既存の [文字を入力] アクティビティの下に、さらに 4 つの [文字を入力] アクティビティを追加します。ステップ 3 ~ 4 の説明に従い、各従業員の Last Name (姓)、Role in Company (職務)、Equipment Model (機器モデル)、Equipment Serial No (機器シリアル番号) をコピーして PDF フォームの対応するフィールドに貼り付けるようにアクティビティを設定します。
- 最後の [テキストを入力] アクティビティの後ろの [繰り返し (Excel の各行)] の中に、6 番目となる [テキストを入力] アクティビティを追加します。
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[文字を入力] アクティビティで次の操作を行います。
- [画面上でターゲットを指定] をクリックし、EquipmentAgreement.pdf ファイルの [Full Name] フィールドにマウス ポインターを移動します。フィールドが強調表示されたらクリックします。テキスト フィールドがターゲットとして、フィールドの横の [Full Name] ラベルがアンカーとして識別されます。[選択オプション] ウィンドウの [確認] をクリックして選択内容を保存します。ターゲットとアンカーの画像が [文字を入力] アクティビティに表示されます。
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[以下を入力] フィールドの右側にあるプラス記号 をクリックし、[テキスト] を選択します。
テキスト ビルダーで、Excel ファイルの各従業員の姓名を含むテキストをスペースで区切って入力します。
- 右側にあるプラス記号 をクリックし、[Employee] > [First Name] を選択します。
- スペースを追加します。
- 右側にあるプラス記号 をクリックし、[Employee] > [Last Name] を選択します。
- [保存] をクリックします。
これで、各従業員について、First Name 列と Last Name 列の値をコピーし、PDF フォームの [Full Name] フィールドに貼り付けるように指定したことになります。
8. 最後の [テキストを入力] アクティビティの後ろの [繰り返し (Excel の各行)] の中に、7 番目となる [テキストを入力] アクティビティを追加します。
- 最後の [テキストを入力] アクティビティの後ろの [繰り返し (Excel の各行)] の中に、7 番目となる [テキストを入力] アクティビティを追加します。
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[文字を入力] アクティビティで次の操作を行います。
- [画面上でターゲットを指定] をクリックし、EquipmentAgreement.pdf ファイルの [Date] フィールドにマウス ポインターを移動します。フィールドが強調表示されたらクリックします。テキスト フィールドがターゲットとして、フィールドの横の [Date] ラベルがアンカーとして識別されます。[選択オプション] ウィンドウの [確認] をクリックして選択内容を保存します。ターゲットとアンカーの画像が [文字を入力] アクティビティに表示されます。
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[以下を入力] フィールドの右側にあるプラス記号 をクリックし、[プロジェクト ノートブック (Notes)] > [Date [シート])] > [Today [セル]] を選択します。
これで、各従業員について、プロジェクト ノートブックのセルから今日の日付をコピーし、PDF フォームの [Date] フィールドに貼り付けるように指定したことになります。
- [繰り返し (Excel の各行)] 内の最後の [文字を入力] アクティビティ内で [アクティビティを追加] アイコンをクリックし、画面上部の検索ボックスで [キーボード ショートカット] アクティビティを検索して、それを選択します。アクティビティがデザイナー パネルに追加されます。
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[キーボード ショートカット] アクティビティ内の [ショートカットを記録] をクリックして、キーボードの Ctrl + Shift + S キーを押します。
これで、Ctrl + Shift + S キーを押すと PDF ファイルが保存されるように指定したことになります。オートメーション プロジの実行時に、このキーの組み合わせを押すと、Acrobat Reader の [名前を付けて保存] ダイアログが開きます。
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Acrobat Reader のファイルを開いたウィンドウでキーボードの
CTRL SHIFT S
を押して、[名前を付けて保存] ダイアログを開きます。 - StudioX で、[繰り返し (Excel の各行)] 内の [キーボード ショートカット] アクティビティの下の [アクティビティを追加] アイコンをクリックし、画面上部の検索ボックスで [クリック] アクティビティを検索して、それを選択します。アクティビティがデザイナー パネルに追加されます。
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[クリック] アクティビティで [画面上でターゲットを指定] をクリックし、[名前を付けて保存] ダイアログの [別のフォルダーを選択] ボタンにマウス ポインターを移動します。ボタンが強調表示されたらクリックします。ボタンがターゲットとして、ボタンの横の [キャンセル] ボタンがアンカーとして識別されます。[選択オプション] ウィンドウの [確認] をクリックして選択内容を保存します。ターゲットとアンカーの画像が [クリック] アクティビティに表示されます。
これで、[別のフォルダーを選択] をクリックして、ファイル エクスプローラーで [名前を付けて保存] ダイアログを開くように指定したことになります。 15. Acrobat Reader のファイルを開いたウィンドウで、[名前を付けて保存] ダイアログの [別のフォルダーを選択...] をクリックします。
- StudioX のリボンの [プロジェクト] > [プロジェクト フォルダー開く] を選択し、ファイル エクスプローラーでプロジェクト フォルダーを開いて、フォルダーへのフル パスをアドレス (場所) バーからコピーします。
- [繰り返し (Excel の各行)] 内の [クリック] アクティビティの下の [アクティビティを追加] アイコンをクリックし、画面上部の検索ボックスで [アプリケーション/ブラウザーを使用] アクティビティを検索して、それを選択します。アクティビティがデザイナー パネルに追加されます。
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[アプリケーション/ブラウザーを使用] アクティビティ内で [アプリケーションを指定] をクリックして、マウス ポインターを Acrobat の [名前を付けて保存] ダイアログに移動します。ウィンドウが青く強調表示されたら、ウィンドウ内の任意の場所をクリックします。
[アプリケーション/ブラウザーを使用] アクティビティが更新され、ウィンドウのスクリーンショットがアクティビティに表示されます。また、実行可能ファイルのパスが [アプリケーション パス] フィールドに表示されます。
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新しく追加された [アプリケーション/ブラウザーを使用] アクティビティ内で [アクティビティを追加] アイコンをクリックし、画面上部の検索ボックスで [文字を入力] アクティビティを検索して、それを選択します。アクティビティがデザイナー パネルに追加されます。
[文字を入力] アクティビティで次の操作を行います。
- [画面上でターゲットを指定] をクリックし、[名前を付けて保存] ダイアログの [ファイル名] フィールドにマウス ポインターを移動します。フィールドが強調表示されたらクリックします。フィールドがターゲットとして、フィールドの横の [ファイル名] ラベルがアンカーとして識別されます。[選択オプション] ウィンドウの [確認] をクリックして選択内容を保存します。ターゲットとアンカーの画像が [文字を入力] アクティビティに表示されます。
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[以下を入力] フィールドの右側にあるプラス記号 をクリックし、[テキスト] を選択します。
テキスト ビルダーで
- 手順 16 でコピーしたパスを貼り付けます。
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\EquipmentAgreements\EquipmentAgreement_
と入力します。 - 右側にあるプラス記号 をクリックし、[Employee] > [First Name] を選択します。
- 右側にあるプラス記号 をクリックし、[Employee] > [Last Name] を選択します。
- 右側にあるプラス記号 をクリックし、[特殊キー] > [入力] を選択します。
- [保存] をクリックします。
テキストは次の画像のようになります。
ここでは、従業員の名前を含むファイル名を使用して EquipmentAgreements フォルダーに各 PDF ファイルを保存するように指定しました。
[繰り返し (Excel の各行)] アクティビティは、次の画像のようになります (より大きな画像を表示するには、画像を右クリックして保存してください)。
- StudioX のリボンの [保存] をクリックして、オートメーションを保存します。
- 実行時の問題を回避するために、Adobe Acrobat で PDF ファイルが開かれていないことを確認します。確認したら [実行] をクリックしてオートメーションを実行します。
Excel ファイルから各従業員用の PDF フォームに値がコピーされ、各 PDF ファイルは新規作成したフォルダー内に保存されます。その際、PDF ファイル名には従業員名が使用されます。