- 初回構成
- ホストの管理
- 組織の管理
- アカウントとロール
- ライセンス
ライセンスについて
利用可能なライセンスの割り当て方法を理解できるように、UiPath のライセンス モデル、ライセンスの種類、ライセンスの一般的な用語について説明します。
商用モデル
UiPath の商用サービスでは、UiPath ソフトウェアのデプロイと使用方法を柔軟に選べるよう、複数の SKU が用意されています。提供されている SKU の詳細については、UiPath ライセンス ポータルをご覧ください。
ライセンスは次のようにカスケードされます。
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ライセンスを 1 つ取得して、ホスト レベルから一元的に配布します。
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各組織に個別にライセンスを付与します。
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(オプション)特定の製品では、スタンドアロン ライセンスを取得します。
ライセンス管理は、ホスト ポータルの [ライセンス] ページ (システム管理者が実行) または Automation Suite の [管理] > [ライセンス] ページ (組織管理者が実行) で行います。
これにより、1 つのライセンスを使用して複数の組織にライセンスを付与できます。複数のライセンスが集約されるので、組織全体に配布するのに最適です。
この種類のライセンスを管理できるのは、システム管理者だけです。システム管理者は [ライセンス] ページからライセンスをアクティベーションできますが、ライセンスの割り当てはホスト ポータルの [組織] ページから行います。
この場合、1 つの組織に対して 1 件のライセンス ファイルを取得します。
この種類のライセンスは、組織管理者が Automation Suite の [管理] > [ライセンス] ページから組織レベルでアクティベーションします。その後、組織管理者は組織内の各テナントにライセンスを配布できます。
UiPath Robot や UiPath Studio (およびそのバリアント) など、Automation Suite に含まれない製品の場合、この種類のライセンスを使用すると、ライセンス キーによってユーザーにライセンスを付与できます。
この種類のライセンスを Automation Suite から一元的に追跡することはできません。
スタンドアロン ライセンスを使用する理由
- 個別にライセンスを取得した製品を取得して、スタンドアロンのライセンスを引き続き使用したいときには、Automation Suite でライセンスを一元管理できませんでした。
- 異なるエンティティによるライセンスが供与された複数の Orchestrator インスタンスで作業する RPA 開発者がいます。スタンドアロン ライセンスでは、製品ライセンスをローカルで提供できます。さらに、製品のスタンドアロン ライセンス オプションを使用して、ライセンス プールからライセンスが使用されないようにすることができます。
UiPath ソフトウェアの使用権を個々のユーザーに関連付けます。任意のマシン上で任意の数のロボットを登録できますが、それらのすべてが同じユーザー名を持つ必要があります。製品またはサービスにアクセスする、一意に識別されるユーザーごとに、個別にライセンスを取得する必要があります。たとえば、Automation Developer - Named User ライセンスは、一意のユーザーに Studio、StudioX、Attended ロボット、Data Service、Action Center、Task Capture のあらゆる操作を行う権利を提供します。これらの操作の権利は、ロールと権限の使用によって、さらに細かく管理されます。
この種類のライセンスは Attended および Studio/StudioX ロボットで使用できます。
複数のユーザーが UiPath ソフトウェアを使用でき、1 つのライセンスから複数のユーザーが連続して恩恵を得られるようにします。この種類のライセンスはロボットを実際に使用するときにのみ消費されるため、交代で作業するユーザーに適しています。アクセス権を付与できる最大ユーザー数に対して、Multiuser ライセンス 1 個につき最大 3 名の一意に認証されるユーザーを追加できます。Multiuser ライセンスは、製品またはサービスに同時にアクセスする認証済みユーザーの分が足りるように取得しておく必要があります。
この種類のライセンスは Attended および Studio/StudioX ロボットで使用できます。
Multiuser ライセンスは、次のような場合にその種類に応じて消費されます。
- そのロボットが Orchestrator に接続されている
- UiPath Assistant が実行中である (プロセス実行中のみに限らない)
- Studio/StudioX が実行中である
これにより、複数のマシンで多数のロボットを定義することができますが、ロボットを Orchestrator に同時に接続するユーザーの最大数がたとえば 50 だとすると、ある特定の時点で使用する Multiuser ライセンスは 50 のみです。
ロボット ライセンスまたは ランタイムとは、使用可能なロボットの種類とその使用方法を表します。
同時接続実行: ロボットは同時実行が可能です。つまり、同じマシン上で複数のプロセスを同時に実行できます。同時実行を行う場合、マシンには複数のランタイムが割り当てられている必要があります。割り当てられたランタイムの数によって、同じマシンで同時に実行できるプロセスの数が決まります。
フォアグラウンド プロセス: フォアグラウンド プロセスの場合、同時に実行できるプロセスは 1 つだけです。したがって、マシンに 5 つのランタイムが割り当てられている場合でも、フォアグラウンド プロセスは一度に 1 つずつ実行されます。
バックグラウンド プロセス: Windows ワークステーションで一度に実行できるバックグラウンド プロセスは 1 つのみであるため、割り当てるランタイムは 1 つに留めることをお勧めします。ただし、マシンに定義するロボット数はそのマシンに割り当てられているランタイム数より多くてもかまいません。
Windows Server マシンでは、プロセスを同時に実行するロボットを複数設定できるため、より多くのランタイムを割り当てて同時実行を実現できます。
マシンがオンラインで Orchestrator に接続されている時は、Orchestrator への接続に使用されるマシン テンプレートのランタイムの最大数に等しい数のライセンスが消費されます。このランタイムは、特定のマシンで同時に実行できるロボットの最大数を表し、手動でカスタマイズできます。
マシンに割り当てられるランタイムの数によって、そのマシン上で UiPath Robot が実行されているときに消費される Unattended または NonProduction ライセンスの数が決まります。一方、マシンに定義されたロボットの数とランタイムの数に依存関係はありません。
たとえば、5 台のロボットが定義されているマシンにランタイムを 3 つだけ割り当てる場合、消費されるライセンスは 3 つだけです。そのマシンで 5 つのジョブを実行する場合、またはすべてのロボットをスケジュールする場合は、以下の結果が生じます。
- 3 つのジョブが最初の 3 台のライセンス済みロボットで実行されます。
- 残り 2 台のライセンスされていないロボットが保留中ステートになります。
- 最初の 3 台のロボットがそれぞれのライセンスを解放します。
- 残りの 2 台のロボットがライセンスを取得し、割り当てられたジョブを実行します。
マシン上に Unattended または NonProduction ロボットが 1 台のみ定義されており、そのマシンにランタイムを 30 割り当てた場合は、そのマシンがオンラインになると 30 ライセンスが消費されます。
マシンで 10 件のユーザー (ロボット) を定義している場合は、一度に 1 つのプロセスのみが実行でき、ランタイム数は既定値の 1 のままにする必要があります。複数のランタイムをワークステーション マシンに割り当てて、複数のジョブを同時に実行しようとすると、例外がスローされます。
UiPath Robot サービスがマシン上で実行を開始すると、ライセンスが取得され、ライセンス済みとして Orchestrator に表示されます。利用可能なライセンスがない場合、マシンにライセンスが付与されず、プロセスを実行できません。ただし、各ハートビートを用いて、利用可能なライセンスがないかチェックします。
ライセンス消費の監視: Orchestrator の [ライセンス] ページには、すべてのオンライン マシンで利用可能なランタイムの総数が表示されます。Robot サービスが開始するとすぐに、マシンはライセンスを消費します。ライセンスがすぐに消費されるのを防ぐには、該当する [ライセンス] ページでマシンを無効化します。無効化されたマシンでは Studio も Robot も使用できないため、注意が必要です。
このライセンス モデルでは、プロセスを同時に実行できる Unattended または NonProduction ロボットの最大数をカウントします。この数は、すべてのオンラインのマシンに割り当てられるランタイムの総数で指定されます。これらのライセンスは、すべてのマシンに分配できます。
[Unattended] または [NonProduction] ページには、ロボットが Unattended として定義されているすべてのマシンが表示されます。また、割り当てられたランタイムの数、定義されたロボット数と実行中のロボット数、およびマシンのライセンス ステータスも表示されます。
これらのライセンスは、組織およびテナントに分配できます。業務プロセスを支援または管理するための特定の機能を提供します。これらのライセンスは、サービス インスタンス、サービス キャパシティ、サービス消費単位などの特定のメトリックを対象とします。
製品/サービス |
Enterprise 無料トライアル |
Enterprise |
---|---|---|
AI ユニット 1 |
10,000 AI ユニット/月 |
購入数数に応じる |
Data Service |
25 (ユニット) 各 Data Service ユニットに 1 GB のデータ ストレージ、5 GB の添付ファイル ストレージ、10,000 件の API 呼び出し/日が付与されます。 |
購入数数に応じる 各 Data Service ユニットに 1 GB のデータ ストレージ、5 GB の添付ファイル ストレージ、10,000 件の API 呼び出し/日が付与されます。 |
Computer Vision |
240 (メガピクセル/分) |
240 (メガピクセル/分) |
Automation Hub |
2 (サービス インスタンス) |
5 (サービス インスタンス) 必要に応じて追加リクエスト可能 |
Insights |
無制限のビューアー 10 個のデザイナー |
無制限のビューアー 10 個のデザイナー、それ以上を購入可能 |
Test Manager 2 |
10 個のテナント |
購入数数に応じる |
Process Mining |
3 個のテナント 1 個の Process Mining Developer 3 個の Process Mining Business User |
10 個のテナント - 必要に応じて追加リクエスト可能 Process Mining Developer - 購入数 Process Mining Business User - 購入数 |
2 ユーザー ライセンスの追加割り当てが必要です。
ライセンスの種類によっては、許可されるサービス キャパシティを管理するものもあります。
たとえば、Orchestrator と AI 製品の実行スロット (ランタイム) の数、Computer Vision のスループット制限、Data Service のユニットなどです。
Orchestrator のロボット ライセンス
- Testing ロボット - 1 個のライセンスで 1 つのテスト ケースを実行できます。ライセンスが 2 個あれば、2 つのテスト ケースを同時に実行できます。
- Unattended Robot - 1 個のライセンスで 1 つのバックオフィス プロセスを実行できます。ライセンスが 2 個あれば、2 つのプロセスを同時に実行できます。
- NonProduction ロボット - 非運用環境において 1 個のライセンスで 1 つのバックオフィス プロセスを実行できます。ライセンスが 2 個あれば、2 つのプロセスを同時に実行できます。
AI 製品のライセンスの AI ユニット ライセンス
AI ユニットについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。
Data Service ユニット
- Data Service の 1 ユニットに 1 GB のデータ ストレージ、5 GB の添付ファイル ストレージ、最大 10,000 件/日の API 呼び出しが付与されます。
- 購入したユーザー/Unattended ロボット ライセンスの各ペアに対して Data Service の 1 ユニットが付与されます。
Computer Vision ライセンス
Computer Vision ライセンスは、1 つのアカウントで 1 個使用できます。このようなライセンスは、スループット制限を管理します。スループットとは、ご使用のライセンスの権利に基づく、UiPath の Computer Vision サーバーで毎分処理できるデータ量 (メガピクセル単位) のことです。
Computer Vision サーバーへのアクセス権は、API キーに基づいて付与されます。API キーは、Automation Suite の組織レベルの [管理] > [ライセンス] ページから、[ロボットおよびサービス] タブで生成 (または、必要に応じて変更) できます。
特定の製品では、各テナント内に別個のインスタンスを持つことができます。このような製品のライセンスによって、許可されるサービス インスタンスの数を管理します。たとえば、組織に 3 つの Automation Hub ライセンスが割り当てられ、4 つのテナントがある場合、必要な 3 つのテナントで Automation Hub サービスを有効化できます。
Automation Hub ライセンス
Automation Hub ライセンスは、許可された Automation Hub のインスタンス数を管理します。Automation Hub サービスが新たに作成されるたびに、許可されたサービスの総数から 1 ユニットが差し引かれます。
ライセンスによって、許可されるサービス消費単位を管理します。AI ユニット とは、AI 製品へのライセンスの付与に使用される尺度です。詳しくは、「AI ユニット」をご覧ください。
既定では、ライセンスの有効期限日の 180 日、90 日、30 日、14 日、7 日、および 1 日前にメールで通知を受信します。これらの値は、アプリの設定の SystemJobs.LicenseExpirationAlert.DaysBefore を使用して設定できます。
ホスト レベルでは、複数の組織にわたって 1 つのライセンスを配布している場合、このメール アラートが送信されるのはシステム管理者のみです。組織レベルでは、ライセンスの表示権限を持つすべてのアクティブ ユーザーに通知が送られます。メールはユーザーごとにローカライズされています。
猶予期間
ライセンスに猶予期間が含まれる場合があります。その場合、ログオン時に通知され、サービスを中断することなくライセンスを更新できます。猶予期間が含まれない場合、有効期限が切れるとロボットは動作を停止します。
ライセンスの有効期限が切れると、猶予期間が与えられます。この期間中に、操作を中断することなくライセンスを更新できます。ログイン後に、ライセンスの有効期限が切れたことと、猶予期間の長さを知らせる通知が表示されます。
通知を閉じ、通常どおり操作を続けることができます。所定の猶予期間が終了すると、インスタンスのライセンスが無効となり、操作できなくなります。