- 基本情報
- 要件
- ベスト プラクティス
- インストール
- 更新
- Identity Server
- High Availability Add-on
- 起動エラーのトラブルシューティング
Orchestrator インストール ガイド
インストールに関する考慮事項
ここでは、新しい Orchestrator のデプロイにおいて注意が必要な、影響を受ける主な領域を示しています。いくつかの項目については、アップグレード/インストール前に確認して対処する必要があります。また、インストーラーまたはプラットフォーム設定ツール (選択した場合) によって検証される項目もあります。アップグレードの前に、プラットフォーム設定ツールをダウンロードし、このツールを使用して環境を検証することを強く推奨します。
TargetFramework
を以前の .NET Framework 4.7.2 からサポート対象のターゲット フレームワークにアップグレードする必要があります。資格情報ストアと NLog 拡張機能のターゲット フレームワークは、どちらも UiPathOrchestrator.msi
インストーラーによってチェックされます。
この制限は、プラグインまたは NLog 拡張機能が持つ可能性があるすべての参照にも適用されます。
サポート対象のターゲット フレームワーク | サポートされているバージョン |
---|---|
.NET Standard |
1.0 - 1.6 |
.NET Standard |
2.0 (推奨) |
.NET |
8.0 |
社内で開発した資格情報ストア プラグインや NLog 拡張機能については、再コンパイルが必要な場合があります。
.dll
ファイルを特定し、Orchestrator のディレクトリにコピーしなければならない場合があります。ほとんどの NLog ターゲットは指定されたターゲット フレームワークに対応していますが、正しい .dll
をコピーしたことを確認する必要があります。たとえば、NLog.Targets.Splunk を使用する場合、.nupkg
ファイルをダウンロードして .zip
として開き、lib\) etstandard2.0
フォルダーに移動して、そこから .dll
を使用する必要があります。
CLIPasswordSDK64.exe
ツールを使用します。
CLIPasswordSDK64.exe
を、CyberArk AIM の既定のインストール パス (C:\Program Files(x86)\CyberArk\ApplicationPasswordSdk\CLIPasswordSDK64.exe) で検索します。CyberArk AIM を既定のパス以外にインストールした場合は、UiPath.Orchestrator.dll.config に正しいパスを指定する設定エントリを追加する必要があります。このパスは、インストール前に web.config
の appSettings
セクションで指定するか、インストール後に UiPath.Orchestrator.dll.config
で指定できます。
例:
<add key="Plugins.SecureStores.CyberArk.CLIPasswordSDKExePath" value="D:\CustomFolder\CLIPasswordSDK64.exe" />
<add key="Plugins.SecureStores.CyberArk.CLIPasswordSDKExePath" value="D:\CustomFolder\CLIPasswordSDK64.exe" />
.NET Core でプロキシを指定する方法は、次の 2 つです。
環境変数を使用する
web.config
で次の構文を使用して設定できます。<environmentVariable name="[insert_variable_here]" value="[insert_address_here]" />
(例: <environmentVariable name="HTTP_PROXY" value="http://127.0.0.1:8080" />
)
変数 | 説明 |
---|---|
HTTP_PROXY | HTTP 要求で使用するプロキシ サーバー |
HTTPS_PROXY | HTTPS 要求で使用するプロキシ サーバー |
ALL_PROXY | HTTP_PROXY または HTTPS_PROXY が指定されていない場合に、HTTP または HTTPS 要求 (または、その両方) で使用するプロキシ サーバー
|
NO_PROXY | プロキシ動作から除外する必要があるホストの名前を、コンマ区切りで記述したリスト。 |
例:
- 認証なしの場合:
ALL_PROXY=http://localhost:8888
- 認証ありの場合:
ALL_PROXY=http://user:password@localhost:8888
環境変数が設定されていない場合は、既定のプロキシ システム (IE の設定または Windows のプロキシ設定) を使用する
詳細は、こちらの Microsoft 公式ドキュメントをご覧ください。
<defaultProxy>
を使用して web.config
内で設定できなくなりました。サポートされなくなった構成の例は次のとおりです。
<system.net>
<defaultProxy>
<proxy usesystemdefault="True" proxyaddress="http://<ip>:<port>" bypassonlocal="True" />
</defaultProxy>
</system.net>
<system.net>
<defaultProxy>
<proxy usesystemdefault="True" proxyaddress="http://<ip>:<port>" bypassonlocal="True" />
</defaultProxy>
</system.net>
web.config
から UiPath.Orchestrator.dll.config
に移されました。新しいファイルは、旧 web.config
ファイルと同じ構造で、保存先も以前と同じディレクトリです。UiPath.Orchestrator.dll.config
ファイルを変更しても IIS は再起動されないことに注意してください。次のセクションが移動されました。
- 接続文字列
- アプリの設定
- NLog の設定
- Quartz の設定
- 暗号化キー
web.config
は、IIS が使用する設定のみを記述するファイルとして再利用されます。アップグレード時に、インストーラーが自動的に上記のセクションを新しい設定ファイルに移動します。さらに、web.config
に残される設定を変換して Orchestrator の最新バージョンで必要な設定に一致させます。無効化された動詞、有効化/無効化されたモジュール、カスタムの再書き込みルールなど、お客様によるカスタマイズは保存されます。
web.config のドキュメントを確認します。
UiPath.Orchestrator.dll.config のドキュメントを確認します。
接続文字列とアプリケーション設定は IIS マネージャーでは表示できなくなりました。IIS マネージャーを使用した Orchestrator の接続文字列やアプリケーション設定の編集はサポートしていません。
connectionStringName
プロパティが connectionString
に変更されました。その値は、次の構文に従う必要があります: connectionString="${ui-connection-strings:item=Default}"
。Default
は、<connectionStrings>
セクション内の、使用したい接続文字列の名前です。
Database
のカスタム NLog ターゲットを使用する場合、アップグレード中に、プロパティ connectionStringName
が自動的に connectionString
に変更されます。インストール/アップグレード後に設定ファイルに手動でターゲットを挿入する場合は、正しい値の新しいプロパティを使用してください。
SignalR ライブラリが、古い Robot クライアントに非対応の新しいバージョンに更新されました。ジョブが利用可能になったときの Unattended ロボットへの通知を引き続き使用できるように、ロング ポーリングを使用する旧 SignalR プロトコルを模した、対応性維持のためのメカニズムが実装されました。2020.10 より古い Robot は、ロング ポーリングでしか Orchestrator に接続できません。
SignalR のスケールアウトには、WebSocket 以外のすべてのプロトコル (すなわち SSE とロング ポーリング) で固定セッションが必要です。
Orchestrator は、お客様のロード バランサーで固定セッションが有効化されていないものと想定し、既定では WebSocket トランスポートのみが有効化されます。
UiPath.Orchestrator.dll.config
に <add key="Scalability.SignalR.RequireStickySessions" value="true" />
キーを追加します。true
に設定すると、すべてのトランスポートが有効化され、Orchestrator はロード バランサーで固定セッションが有効化されているものと見なします。固定セッションをロード バランサーで有効化せずに、UiPath.Orchestrator.dll.config
で有効化すると、SignalR 接続が失敗します。
Scalability.SignalR.AuthenticationEnabled
パラメーターは非推奨となりました。
v2020.10 より古い [キュー アイテムを待機] アクティビティを使用すると、最大 30 秒の遅延が発生する場合があります。
内部 NuGet フィードのプロトコルを v2 から v3 に更新しました。
Legacy
はサポート対象外になりました。アップグレード時に、種類が Legacy
のリポジトリは、すべて Composite
に移行されます。
web.config
で、パラメーター NuGet.Packages.Path
および NuGet.Activities.Path
がどのように設定されていたかによって異なります。
- パッケージを既定の場所 (
~/NuGetPackages
と~/NuGetPackages/Activities
) に保存していた場合、新しいパッケージの保存場所はRootPath=.\Storage
になります。 - パッケージをカスタムの場所に保存していた場合は、インストール中に新しい保存場所を尋ねられます。サイレント インストールの場合は、アップグレード前に
web.config
で指定していないかぎり、STORAGE_TYPE
とSTORAGE_LOCATION
のパラメーターが必須になります。
UiPath.Orchestrator.dll.config
の Storage.Type および Storage.Location パラメーターで設定します。アップグレード後、Legacy
関連のアプリ設定はすべて非推奨となり、無効になります。
NuGet.Packages.Path
NuGet.Activities.Path
Nuget.EnableRedisNodeCoordination
Nuget.EnableNugetServerLogging
NuGet.EnableFileSystemMonitoring
NuGet.Repository.Type
Composite
リポジトリの場合、パッケージ専用のフォルダー内では、コピー/貼り付けコマンドを使用できません。
swagger.json
ファイルの生成方法を大幅に変更しました。Swagger ファイル内の API 記述を使用するクライアント ライブラリ ジェネレーター (AutoRest、Swagger Codegen など) に依存している場合、生成されるコードが以前と大幅に異なります。