- 基本情報
- セットアップと構成
- Data Service を使用する
- 参照
- 例とチュートリアル
はじめに
UiPath® Data Service は、ロボティック プロセス オートメーション (RPA) プロジェクトにおいて、コードの要らないデータ モデリングやストレージを可能にする強力で永続的なデータ ストレージ サービスです。
UiPath® Data Service はビジネス ツールでありながら使いやすいサービスです。ビジネス データを安全に保存・管理できるため、次のような場合に役立ちます。
- 無人のプロセスを実行して複数のシステムからデータを集約し、その後そのデータを別のシステムで使用する場合。
- 複数の有人・無人のプロセス間でデータを転送する必要のある、長期実行の業務プロセスでデータを使用する場合。
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Studio および UiPath® Robot との連携により、以下の機能を活用したオートメーションを構築できます。
- リッチなリレーショナル データ型
- 統合セキュリティ
- 迅速かつ調整可能なプロビジョニングおよびデプロイメント
Data Service の一般的なユース ケースの例を以下に示します。
従業員のニーズ (例: 机、椅子、Web カメラなど) に関するデータをキャプチャする新しいプロセスを作成する場合。
問題: データが大量になる可能性があるため、購買システム内でリクエストを作成する前にデータを保存しておく必要があります。
解決策: データベース、ファイル共有、またはクラウド ストレージを使用する代わりに、UiPath® Data Service にデータを保存することができます。
毎月の財務報告のプロセスで複数のシステムから受注、請求書、支払いなどのデータを取得します。
問題: 有人ワークフローと無人ワークフローのいずれも、実行されるたびにそれらのデータを取得します。その場合、すべてのユーザーがすべてのバックエンド システムにアクセスおよび接続できるようにする必要があります。また、すべてのプロセスが完了する前に基になるデータが変更されると、レポートの遅延や不整合が発生する可能性があります。
解決策: Data Service では、無人ワークフローを 1 つ作成するだけで必要なデータをすべて収集し、他のあらゆる有人/無人ワークフローで使用することができます。また、ユーザーのマシンやロボット端末のファイルに重要なビジネス データを集めて保存しておく必要がなくなります。
サプライヤーの請求書の支払いに関する人間とロボットとの対話型処理を伴い、キューを介してすべてのデータを転送するオーケストレーション プロセスを設計した場合。
解決策: 請求書を Data Service に保存すれば、キューを介してレコード ID を渡し、正式な 1 つのバージョンのデータのみを使用して作業できます。また、システム内のすべての請求書を完全に可視化できる新しいプロセスを Data Service を使用して作成することもできます。
- ストレージはセキュリティで保護され、永続的で、アクセス可能です。すべてのデータを一意な一箇所の場所に保存できます。
- すべての UiPath® 製品のエンティティ、レコード、およびドキュメントにシームレスにアクセスできます。
- 完全に新しいデータも、既存のデータも保存できます。
- ビジネス エンティティを定義、変更、拡張し、それらのエンティティのレコードを標準の組み込み機能以外の場所に保存できます。
- 関係、ルール、属性のようなリッチなメタデータをエンティティに定義し、定義したエンティティに関連するドキュメントを保存できます。
Automation Suite の Data Service の使用を開始するには、まず Automation Suite をインストールして構成ファイルで Data Service を有効化する必要があります。
UiPath Studio でエンティティを使用するには、次の要件を満たす必要があります。
- 同じバージョン以上の Enterprise または Community Edition の UiPath Studio
- モダン フォルダーに接続されている UiPath Assistant または Robot
Robot の接続方法については、対応する Orchestrator の手順をご覧ください。
- Data Service がお使いのテナントで有効化されている