このチュートリアルでは、ユーロ圏以外の国に対する本日のユーロの為替レートを収めた表を、欧州中央銀行の Web サイトから抽出するオートメーションを作成します。為替レートの履歴データが Excel ブックに保持されており、このデータを毎日追加していきます。Web サイトから抽出するデータの形式が Excel ブックの形式と異なっているので、抽出後のデータを Excel で編集し、適切な形式をブックに適用する必要もあります。
プロジェクトを作成し、使用する Excel ファイルを指定する Excel ファイル カードを追加することから始めます。次に、StudioX リボンの [データ抽出] をクリックし、Web サイトからデータを抽出するウィザードを開始します。このウィザードを完了すると、2 つの構成済みアクティビティとして、Web ページを指定する [アプリケーション カード] アクティビティおよびデータを抽出する [データを抽出] アクティビティが自動的にプロジェクトに追加されます。次に、データを入れ替え、日付または数値としてデータを書式設定し、為替レートの履歴を収めたワークシートにそのデータを追加する一連の Excel アクティビティを追加します。
ステップ 1: プロジェクトを設定し、必要なファイルを取得します。
- 既定の設定を使用して新しいプロジェクトを作成します。
- このページ下部にあるボタンを使用して、オートメーション プロジェクトを収めたアーカイブをダウンロードして展開し、currency data.xlsx ファイルをプロジェクト フォルダーにコピーします。
ステップ 2: Excel ファイルをプロジェクトに追加します。
- デザイナー パネルで
をクリックします。
- 画面上部の検索ボックスの [共通シナリオ] で、[Excel ファイルを使用] を選択し、currency data.xlsx ファイルを参照して選択します。[Excel ファイル カード] アクティビティがデザイナー パネルに追加されます。
- [後で参照する名前] フィールドに「
currency
」と入力します。
これで、このオートメーションでは名前を currency としたファイル currency data.xlsx を操作対象として指定したことになります。
ステップ 3: Web ページからデータを抽出します。
- Internet Explorer を開き、Web ページ https://www.ecb.europa.eu/stats/policy_and_exchange_rates/euro_reference_exchange_rates/html/index.en.html に移動します。
- StudioX で、リボン メニューの [データ抽出] をクリックして抽出ウィザードを開きます。

- 要素の選択ウィザードのステップで、[次へ] をクリックして、データの抽出元のテーブルを指定します。
- マウス カーソルを移動して、StudioX で検出されたユーザー インターフェイス要素が強調表示される様子を確認します。テーブルの任意の場所にマウス カーソルを移動し、クリックします。たとえば、[Currency] という見出しをクリックします。

- StudioX は、表がクリックされたことを検出し、表全体からデータを抽出するかどうかを尋ねます。[はい] をクリックします。
- 抽出される表データのプレビューが表示されます。[完了] をクリックします。

- StudioX は、データが複数のページにわたっているかどうかを尋ねます。この例では、データが複数のページにわたっていないので、[いいえ] をクリックします。
ウィザードが終了します。[アプリケーション カード] および [データを抽出] アクティビティが追加されたプロジェクトが StudioX に表示されます。 - [データを抽出] アクティビティで、[抽出先] フィールドの右側にある
をクリックし、[currency] > [Sheet1 [シート]] を選択することで、抽出したデータを Excel ファイル currency の Sheet1 にコピーするように指定します。

ステップ 4: データに対して行/列の入れ換えと書式設定を行い、Historical Data シートにコピーします。
- [アプリケーション カード] アクティビティの下で
をクリックし、画面上部にある検索ボックスで [範囲をコピー/貼り付け] アクティビティを探してクリックします。プロジェクトにアクティビティが追加されます。
- [範囲をコピー/貼り付け] アクティビティで、以下の手順を実行します。
- [元の範囲] フィールドの右側にある
をクリックし、[currency] > [Excel 内で示す] を選択します。
- Excel ファイルの Sheet1 を選択し、範囲 A2:C33 (Web ページから抽出したデータの見出し行を除いた部分の範囲) を選択します。つづいて Excel のリボン メニューの [UiPath] タブで [Confirm (確定)] をクリックします。
これで、currency ファイルの Sheet1 の範囲 A2:C33 をコピーするように指定したことになります。 - [対象範囲] フィールドの右側にある
をクリックし、[currency] > [Excel 内で示す] を選択します。
- Excel ファイルの Sheet2 を選択し、セル B1 を選択します。Excel のリボン メニューの [UiPath] タブで [Confirm (確定)] をクリックします。
これで、currency ファイルの Sheet2 のセル B1 から始まる領域にデータを貼り付けるように指定したことになります。 - [コピーする内容] ドロップダウン メニューの [すべて] を選択します。
- [行/列の入れ替え] を選択して、貼り付け先でデータの行と列を入れ替えるように指定します (列を行に、行を列にして貼り付け)。
- [元の範囲] フィールドの右側にある
- [範囲をコピー/貼り付け] アクティビティの下で
をクリックし、画面上部にある検索ボックスで [範囲を書式設定] アクティビティを探してクリックします。プロジェクトにアクティビティが追加されます。
- [範囲を書式設定] アクティビティで、以下の手順を実行します。
- [元の範囲] フィールドの右側にある
をクリックし、[currency] > [Excel 内で示す] を選択します。
- Excel ファイルの Sheet2 を選択し、為替レートが入力された 3 行目全体を選択します。Excel のリボン メニューの [UiPath] タブで [Confirm (確定)] をクリックします。
- [書式設定] をクリックします。[データの書式設定の種類] ウィンドウの [カテゴリ] ドロップダウン メニューから [数値] を選択します。[小数点以下] ボックスに「
2
」を入力して、[桁区切り ( , ) を使用] を選択します。
これにより、Sheet2 の行 3 のデータを、桁区切りを使用した小数点以下 2 桁の数値として書式設定するように指定したことになります。
- [元の範囲] フィールドの右側にある
- 前のアクティビティの下に、別のアクティビティとして [範囲を書式設定] を追加します。
- 2 番目の [範囲を書式設定] アクティビティで、以下の手順を実行します。
- [元の範囲] フィールドの右側にある
をクリックし、[currency] > [Excel 内で示す] を選択します。
- Excel ファイルの Sheet2 を選択し、セル A3 を選択します。Excel のリボン メニューの [UiPath] タブで [Confirm (確定)] をクリックします。
- [書式設定] をクリックします。[データの書式設定の種類] ウィンドウの [カテゴリ] ドロップダウン メニューから [日付] を選択します。[日付形式] ドロップダウン メニューの [3/14/2012] を選択します。
これにより、Sheet2 のセル A3 のデータを、d/mm/yyyy の日付形式として書式設定するように指定したことになります。これは、今日の日付を追加するセルです。
- [元の範囲] フィールドの右側にある
- 2 番目の [範囲を書式設定] アクティビティの下で
をクリックし、画面上部にある検索ボックスで [セルに書き込み] アクティビティを探してクリックします。プロジェクトにアクティビティが追加されます。
- [セルに書き込み] アクティビティで、以下の手順を実行します。
- [書き込む内容] フィールドの右側にある
をクリックし、[ワークスペース: Excel] > [Date [シート])] > [Today [セル]] を選択します。
- [書き込む場所] フィールドの右側にある
をクリックし、[currency] > [Excel 内で示す] を選択します。
- Excel ファイルの Sheet2 を選択し、セル A3 を選択します。Excel のリボン メニューの [UiPath] タブで [Confirm (確定)] をクリックします。
これで、currency ファイルの Sheet2 のセル A3 に Excel ワークスペースから今日の日付をコピーするように指定したことになります。
- [書き込む内容] フィールドの右側にある
- [セルに書き込み] アクティビティの下で
をクリックし、画面上部にある検索ボックスで [範囲を追加] アクティビティを探してクリックします。プロジェクトにアクティビティが追加されます。
- [範囲を追加] アクティビティで、以下の手順を実行します。
- [次の範囲の後に追加] フィールドの右側にある
をクリックし、[currency] > [Historical Data [シート]] を選択します。
- [追加対象] フィールドの右側にある
をクリックし、[currency] > [Excel 内で示す] を選択します。
- Excel ファイルの Sheet2 を選択し、3 行目全体を選択します。Excel のリボン メニューの [UiPath] タブで [Confirm (確定)] をクリックします。
これで、Sheet2 の行 3 のデータをコピーし、currency ファイルの Historical Data シートの既存データの後に追加するように指定したことになります。 - [コピーする内容] ドロップダウン メニューの [すべて] を選択します。
- [行/列の入れ替え] は、非選択のままにします。データの行と列を入れ替える必要がないからです。

- リボン メニューで [保存] をクリックしてオートメーションを保存し、[実行] をクリックしてそのオートメーションを実行します。
Web ページが開き、為替レートが Excel にコピーされます。Excel では、為替レートに書式が設定され、Historical Data シートに追加されます。
2 年前に更新