Release date: January 19th 2021
このページでは、UiPath Process Mining 2021.1 (プレビュー版) で新しく公開された機能、改良点およびバグ修正についての詳細な情報を確認できます。
重要
UiPath Process Mining 2021.1 はプレビュー版であり、公式にはサポートされません。また、UiPath Process Mining 2021.4 の公開前に、重大な変更が発生する可能性があります。このため、このバージョンを運用環境にインストールしたり、アプリやコネクタの構築に使用したりしないでください。
新機能
自動化の機会の発見
AppOne の [概要] メニューに [自動化] ダッシュボードを新しく追加しました (画像参照)。このダッシュボードでは、プロセス内の自動化の機会を見つけることができます。このダッシュボードの主要なメトリックは [Manual event cost] で、イベントを手動で実行するのに必要なコストを表します。つまり、[Manual event cost] は、イベントを自動化することで享受できるメリットの指標となります。他にも手動処理時間、自動化率、手動イベント数のコンテキスト メトリックが用意されており、自動化に最適なアクティビティを決定するのに役立ちます。


注
[プロセス] メニューで以前使用されていた [自動化] ダッシュボードが非推奨となり、AppOne で表示されなくなりました。代わりに、[概要] - [自動化] ダッシュボードが新しく使用できるようになりました。[プロセス] - [自動化] ダッシュボードはバックグラウンドで引き続き利用できるため、必要に応じて開発者が有効化できます。
このダッシュボードの変更に伴って「イベントのコスト」の属性の定義を変更し、新しく「イベントの処理時間」の属性も利用できるようにしました。「イベントのコスト」は、イベントを手動で実行するのに必要なコストで、従業員の賃金などを指します。新しい属性の「イベントの処理時間」は、待機時間を考慮せず実際にイベントに費やされた時間を指します。このため、AppOne の [タイミング] - [タイミング] ダッシュボードで以前使用されていた属性 [処理時間] の名前を [Cycle time] に変更しました。この属性は、イベント実行の開始から終了までの時間を指します。
注
イベントのコストが [概要] - [自動化] ダッシュボードに表示されるようになったため、AppOne の [タイミング] - [タイミング] - [ケース] ダッシュボードのメトリック セレクターに表示されていた [イベントのコスト] メトリックは利用できなくなりました。
See Menu Overview
基本コネクタの更新
基本コネクタに新しいイベント属性 Event processing time
を追加しました。この情報がソース システムに格納されていない場合は、推定される処理時間をアクティビティごとに入力できます。推定値を入力するには、ワークスペースで .csv
ファイルに別途値を入力する必要があります。このファイルには、Event cost
の推定値も定義できます。
See Adding Automation Estimates
基本アプリからのアプリの作成
既存の公開済みアプリをいわゆる「基本アプリ」として使用し、そこからアプリを作成できます。つまり、公開済みのアプリをテンプレートとして使用し、必要に応じて変更できます。さらに、基本アプリの新しいバージョンが公開された場合は、使用中のアプリをアップグレードしてこれまでの変更をマージできます。
See Creating apps
AppOne のカスタマイズ済みバージョンの更新
AppOne の新しいバージョンが公開されたら、アプリもそのバージョンに更新する必要があります。AppOne をカスタマイズしていても、その設定を保持したまま新しいバージョンに簡単にアップグレードできるようになりました。お使いのアプリの基本アプリとして使用している AppOne のバージョン (基本リリース) と、アップグレード先の AppOne のバージョン (新リリース) の両方をアップロードすれば、ワークスペースからアプリの基本リリースと新リリースを選択するだけで新しいバージョンにアップグレードできます。
See Updating a Customized Version of AppOne
この新機能の追加により、[Releases] タブの [Delete unused releases] オプションを選択した際に、環境内でアクティブなバージョンや、アクティブなデータ インスタンスを持つバージョンに加えて、ワークスペースで基本アプリとして使用しているバージョンも削除されないようになりました。
注
既知の問題がいくつか存在するため、AppOne またはカスタム アプリをアップグレードする際にエラーが発生する可能性があります。これらの問題は、今後リリースされるパッチで解決される予定です。
プロセス グラフの凡例のカスタム ラベル
プロセス グラフのカラー モードが [Compare] または [Reference] に設定されている場合に、既定の凡例ラベルを変更できるようになりました (画像参照)。選択中のカラー モードに応じて [Advanced Process Graph Settings] ダイアログに式フィールドが表示され、プロセス グラフの適切な凡例ラベルをカスタマイズできます。
See Customizing the Process Graph Legend
プロセス グラフの詳細スライダー
プロセス グラフの [アクティビティ] と [エッジ] のスライダーを単一の [Detail] スライダーに変更しました (画像参照)。エンド ユーザーは [Detail] スライダーを操作してプロセス グラフの複雑度を下げることができるため、グラフが読み取りやすくなります。既定では、スライダーは [AUTO] に設定されていますが、スライダーの値を変更すれば細かさのレベルを変更できます。
開発者は、[Detail] スライダーをプロセス グラフに表示させるかどうかを決定できます。さらに、既定の複雑度の割合を設定できます。
See Customizing the Detail Slider
列の並べ替え
既定では、データはカテゴリごとにアルファベット昇順で並べ替えられます。開発者は、[Grid] パネルのオプションを使用して列の並べ替えやその順番を定義できます。
See Bar charts: Column sorting
アクション センターからアクショナブル インサイトへの名称変更
Orchestrator との連携により Process Mining からアクションやキュー アイテムを作成できる機能の名称を、製品間で連携が行われていることがイメージしやすいように、「アクショナブル インサイト (次のアクションにつながる分析情報)」に変更しました。
注
UiPath Process Mining の以前のバージョンでアクショナブル インサイト (次のアクションにつながる分析情報) をセットアップした場合、インストールのフォルダー名を「actioncenter」から「orchestrator」に更新する必要があります。また、基本コネクタのアクショナブル インサイトに関連するすべてのファイル (
python
スクリプトを含む) を更新する必要があります。
See Setting up Actionable Insights
改良点
署名の公開
UiPath Process Mining ソフトウェアが UiPath の署名キーによって署名されました。このため、必要に応じて Process Mining をファイアウォールやウイルス検索プログラムなどのセキュリティ ツールにホワイトリスト登録できるようになりました。
引き伸ばされて平らに表示されるグラフの改良
列内のグラフが過剰に引き伸ばされて平らに見えてしまうことがありました。これを改良して、表内にグラフが 1 列しかない場合は列の最大幅が 400 ピクセルに設定されるようになりました (画像参照)。


グラフ上の既定でアクティブなフィルター
グラフを新しく作成すると、ダッシュボードの既存のフィルターが新しいグラフに対してもアクティブになります。[フィルター] パネルで利用可能なフィルターが、条件に基づいて次のように適用されます。
- 新しいグラフを作成する対象の表に対して既に作成済みのグラフがある場合、そのグラフのフィルターが適用されます。
- 新しいグラフを作成する対象の表に基づく既存のグラフが存在しない場合、最初のグラフに定義したフィルターが適用されます。
- これがダッシュボードの最初のグラフである場合、新しいグラフに対しては既存のフィルターがすべてアクティブ化されます。
履歴グラフの現在の箇所の表示
履歴グラフの X 軸に期間フィルターが適用されている場合、現在の箇所を示すドットが表示されます (画像参照)。


グラフの 0 の目盛
Y 軸の開始値がグラフに表示されない問題を修正しました (画像参照)。


グラフのサイズを変更すると、目盛も更新されます。下のアニメーションでご確認ください。


表の選択機能
表の値を選択した際に、選択した値と同じ行の他の列も選択されるようになりました。この場合、行全体が強調表示され、実際に選択した値は太字で表示されます (画像参照)。




列を選択することもできます。表に対して列の属性が設定されており、結果が表示されている列のみが選択できます。このとき、[フィルター] パネルにはフィルターが追加されます (画像参照)。
AppOne の詳細ダッシュボードの数値の修正
ダッシュボードに始点アクティビティと終点アクティビティのフィルターが設定されている場合に、AppOne の [詳細] メニューのダッシュボードに表示される数値がこれらのフィルターを考慮するようになりました。
リスト ボックス フィルターの既定の最大値の設定
リスト ボックス フィルターに多数の項目がある場合、フィルターが応答しなかったり、ユーザー インターフェイスが完全にフリーズしたりすることがあります。これは、項目数の制限値が 200,000 であることが原因で発生していましたが、現在は既定で 20,000 に設定されています。AppOne では、リスト ボックス フィルターの既定の最大値はもともと 20,000 に設定されていました。AppOne に基づいていないカスタム プロジェクトがある場合、状況によってはこの制限を手動で更新する必要があります。
注
プロジェクトの [Application Settings] でリスト ボックス フィルターの既定の最大値を 20,000 に設定するか、代わりに検索ボックス フィルターを使用することをお勧めします。


11 か月前に更新