- リリース ノート
Automation Cloud リリース ノート
2024 年 11 月
クラシックな画面左側のレールには、ユーザーのペルソナとロールに応じてアクセスできるすべてのサービスが 1 つのリストに表示されます。新しい画面左側のレールでは、同じ利用可能なサービスのリストが [構築]、[発見]、[運用] の各グループに分類され、そのリストをお気に入りで簡単にパーソナライズできます。
このため、ユーザー エクスペリエンス向上のための継続的な取り組みとして、クラシックな画面左側のレールを削除し、今後は再設計された画面左側のレールのみを活用していただくことにしました。
新しいナビゲーション エクスペリエンスの包括的な説明については、「画面左側のレール」をご覧ください。
コンテキスト グラウンディングの一般提供 (GA) を開始しました。プレビュー リリース以降、GenAI のエクスペリエンスを強化するためにさまざまな機能を追加しました。
インデックスの管理とガバナンスのための新しい UI
Automation CloudTM の [管理] の [AI Trust Layer] パネルで、コンテキスト グラウンディングが利用できるようになりました。このユーザー インターフェイスを使用して、インデックスの新規作成、既存のインデックスへのデータの同期、インデックスの削除を行うことができます。また、テナントで利用可能なインデックス全体の可視性も向上します。データ ソースの種類と場所、更新時刻、最終クエリ時刻を確認できます。
コンテキスト グラウンディングでは、テナント内のフォルダー レベルの権限がサポートされます。きめ細かなアクセス制御により、企業のさまざまなチームや部門間で行われる情報アクセスをより適切に管理できます。許可された担当者のみが機密情報にアクセスできるようにすることで、データのセキュリティとコンプライアンスが強化されます。
Automation CloudTM で、コンテキスト グラウンディングからの通知に登録して、取り込みジョブの開始、完了、失敗時に通知を受信できるようになりました。
Autopilot for Everyone でのコンテキスト グラウンディング
Autopilot for Everyone では、コンテキスト グラウンディングをデータ ソースとして利用できます。コンテキスト グラウンディングのインデックスを構成し、[管理] の [AI Trust Layer] パネルから Autopilot ビルドで使用するインデックスを選択します。
Integration Service の接続のサポート
コンテキスト グラウンディングでは、最も一般的なドキュメント リポジトリからのデータの直接取り込みとクエリがサポートされるため、データのガバナンスとバージョン管理を維持できます。Integration Service コネクタとして、Google ドライブと Microsoft OneDrive & SharePoint の接続がサポートされています。
新しい高度な検索拡張生成 (RAG) 手法
コンテキスト グラウンディングで使用されている次の RAG 手法が、インデックスごとに使用できるようになりました。
- 複数の抽出方法により、取り込まれたドキュメントの整合性を維持できます。
- トピック チャンキングにより、コンテキストがより適切に保持され、検索の関連性と効率が向上します。
- セマンティック (ベクトル)、ハイブリッド、コンテキスト、クエリ テザリングの各検索アルゴリズムにより、大量の複雑なクエリを処理できます。
非構造化ドキュメント形式サポートの拡張
プレビュー段階のコンテキスト グラウンディングでは、PDF、JSON、CSV の 3 種類のファイルがサポートされていました。このサポートを拡張して、DOCX、TXT、XLS ファイルを追加しました。
GenAI アクティビティの更新
また、コンテキスト グラウンディングをサポートする UiPath GenAI アクティビティにも変更を加えました。今回の更新について詳しくは、UiPath GenAI のアクティビティのリリース ノートをご覧ください。
マルチリージョンと HA/DR のサポート
コンテキスト グラウンディングは、複数の地域に対応しています。このサービスは、Automation Cloud の欧州連合、日本、および米国リージョンでホストされています。
このリリースには、高可用性 (HA) /障害復旧 (DR) 機能、データの移行と削除の制御、アラート、セキュリティ テストのサポートも含まれています。
HIPAA コンプライアンス
コンテキスト グラウンディングは HIPAA に準拠しています。このサービスは、個人健康情報を含む可能性があるドキュメントを使用する医療およびライフ サイエンスの自動化ユース ケース (医療記録の要約、ICD コードの照合、請求処理など) をサポートできます。
ライセンス
コンテキスト グラウンディングが一般提供されたので、接続された製品での AI ユニットの消費方法が変わります。コンテキスト グラウンディングは、GenAI アクティビティと Autopilot for Everyone を介して実行されるため、検索または RAG の AI ユニットを消費します。
- GenAI アクティビティでコンテキスト グラウンディングを使用する場合は、追加の AIU が課金されます。コンテキスト グラウンディングを有効化せずに [コンテンツ生成] アクティビティを使用した場合、実行コストは 1 AI ユニットです。コンテキスト グラウンディングを有効化した場合、コストは 2 AI ユニットです。詳しくは、AI Center のユーザー ガイドの「AI ユニット」をご覧ください。
- Autopilot のアクティビティは、AI ユニットではなく Autopilot アクションを使用して測定されます。Autopilot for Everyone を使用する場合、コンテキスト グラウンディングのクエリの有無に関係なく、コストは同じ 1 Autopilot アクションです。Autopilot アクションについて詳しくは、Autopilot の「ライセンス」ページをご覧ください。
GenAI アクティビティの使用に関連する AI ユニットの消費量が、組織レベルおよびテナント レベルの [ライセンス] ページの [消費状況] タブに表示されるようになりました。つまり、GenAI アクティビティによって毎月消費される AI ユニットの数と、プランの期間中の合計数にアクセスできます。
詳しくは、GenAI アクティビティのドキュメントをご覧ください。
初のサービス横断ロール
Automation Cloud で Tenant Administrator ロールの一般提供を開始しました。
この新しいサービス横断ロールにより、ユーザー、グループ、ロボット アカウント、または外部アプリケーションが指定されたテナント内のすべてのリソースを管理できるため、より効率的に責任を委任できます。
組織管理者は、ロールの割り当て、ライセンスの管理、サービスのプロビジョニングなどの責任を Tenant Administrator に委任できるようになりました。これにより、組織内の他のリソースに望ましくないアクセスが発生する懸念を軽減できます。
Tenant Administrator ロールのメリット
新しい Tenant Administrator ロールのメリットは次のとおりです。
-
運用効率の向上: この新しいロールにより、テナント レベルの操作を担当する管理者を設定するために必要な時間が短縮される
-
組織管理者の作業負荷の軽減: 組織管理者の負担が軽減される
-
セキュリティの強化: 最大の権限を隠し持つユーザーが減るため、アクセス権をより適切に制御できるようになります。
Tenant Administrator ロールは、今回初めて導入されたテナントレベルのロールです。今後は、サービス横断ロールを一元管理できる機能を提供する予定です。
既知の制限事項
Tenant Administrator ロールは現在、以下の既知の制限の影響を受けており、UiPath はその解決にあたっています。
-
Tenant Administrator ロールをサポートするサービスは、Orchestrator (Actions、Processes、Integration Service を含む)、Data Service、Document Understanding、Task Mining、Test Manager のみです。他のテナント レベルのサービスは現在サポートされておらず、Tenant Administrator ロールのみを持つユーザーはこれらのサービスにアクセスできません。
-
Tenant Administrator は、インターフェイスから組織レベルのメニューにアクセスできません。
-
Tenant Administrator は、[管理] > [テナント] > [サービス] 画面で有効なサービスを表示することはできますが、サービスを追加または削除することはできません。
-
テナント管理者は、[管理] > [テナント] > [アクセス権を管理] 画面で、自分が管理していないテナントを表示できます。ただし、テナント管理者がこれらのテナントにアクセスしてもアクションを実行できません。
新しい Tenant Administrator ロールとその割り当て方法について詳しくは、「テナント レベルのロール」をご覧ください。
サービスレベルとテナントレベルの両方でロールと権限の可視性と制御を強化する機能である「アクセス権を確認」の一般提供を開始しました。
この機能を使用すると、組織管理者またはテナント管理者がテナントまたはサービス内のユーザー、グループ、ロボット アカウント、または外部アプリケーションのロールと権限を簡単に確認できます。また、ロールと権限に関するすべての詳細情報を CSV ファイルにエクスポートできるようになりました。
この機能を使用するには、[管理] > [アクセス権を管理] > [アクセス権を確認] に移動します。その後、任意のアカウントを検索して、そのロールと権限を確認できます。
[アクセス権を確認] 機能の主な利点は以下のとおりです。
-
アクセス制御に関する問題を迅速かつ効率的に解決できる
-
ロールと権限の監査が合理化される
-
全体的な管理効率の向上
この機能について詳しくは、「アクセス権を確認する」をご覧ください。
監査とトラブルシューティングの統合プロファイル
ユーザー アカウントとローカル グループに関する必要な情報をすべて確認および管理できる統合ビューを導入しました。このビューを「ユーザーとグループのプロファイル」と呼びます。
ユーザーとグループのプロファイルは、ユーザーまたはグループの設定の監査とトラブルシューティングを容易にするために必要なソリューションです。以前とは異なり、グループ メンバーシップのカスタマイズ、ライセンスの処理、アクセスの監視、ユーザーとグループの情報の更新など、さまざまな操作を 1 つの場所から実行できるようになりました。
現在、ユーザーとグループのプロファイルは組織管理者のみが利用できます。
ユーザーとグループのプロファイルの使用方法
ユーザーとグループのプロファイルにアクセスするには、[管理] > [アカウントとローカル グループ] に移動し、[ユーザー アカウント] タブまたは [ローカル グループ] タブを選択してから、管理するユーザー アカウントまたはローカル グループを選択します。新しいウィンドウが開き、ユーザーまたはグループの設定を表示または更新できます。
次の画像は、ユーザー プロファイルを管理するためのオプションの一部です。
次の手順
新しいユーザーとグループのプロファイルのエクスペリエンスは、既定で有効化されています。ただし、スムーズに移行できるように、以前のユーザーとグループのユーザー エクスペリエンスも期間限定で利用を継続でき、その後段階的に廃止されます。この期間中は、クラシックなエクスペリエンスと新しいエクスペリエンスを使いやすさに応じて自由に切り替えることができます。
古いエクスペリエンスと新しいエクスペリエンスを切り替えるには、次の画像に示すように、[アカウントとローカル グループ] ページの右上隅にあるトグル ボタンを使用します。
新しいユーザーとグループのプロファイルを使用して実行できる操作の包括的なリストについては、「アカウントとローカル グループを管理する」をご覧ください。
非推奨化および削除される機能に関する最新情報については、非推奨化のタイムラインを定期的に確認することをお勧めします。