Orchestrator
2022.10
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Orchestrator インストール ガイド
最終更新日 2024年3月4日

インストールに関する考慮事項

ここでは、新しい Orchestrator のデプロイにおいて注意が必要な、影響を受ける主な領域を示しています。いくつかの項目については、アップグレード/インストール前に確認して対処する必要があります。また、インストーラーまたはプラットフォーム設定ツール (選択した場合) によって検証される項目もあります。アップグレードの前に、プラットフォーム設定ツールをダウンロードし、このツールを使用して環境を検証することを強く推奨します。

.NET Core 3.1

ターゲット フレームワーク

資格情報ストア プラグインおよび NLog 拡張機能を維持するには、TargetFramework を以前の .NET Framework 4.7.2 からサポート対象のターゲット フレームワークにアップグレードする必要があります。資格情報ストアと NLog 拡張機能のターゲット フレームワークは、どちらも UiPathOrchestrator.msi インストーラーによってチェックされます。

この制限は、プラグインまたは NLog 拡張機能が持つ可能性があるすべての参照にも適用されます。

サポート対象のターゲット フレームワーク

       

.NET Standard

1.0

1.1

1.2

1.3

1.4

1.5

1.6

.NET Standard

2.0 (推奨)

2.1

     

.NET Core

3.0

3.1

     
ヒント:

社内で開発した資格情報ストア プラグインや NLog 拡張機能については、再コンパイルが必要な場合があります。

指定されたターゲット フレームワークをターゲットとするその他の .dll ファイルを特定し、Orchestrator のディレクトリにコピーしなければならない場合があります。ほとんどの NLog ターゲットは指定されたターゲット フレームワークに対応していますが、正しい .dll をコピーしたことを確認する必要があります。たとえば、NLog.Targets.Splunk を使用する場合、.nupkg ファイルをダウンロードして .zip として開き、lib\) etstandard2.0 フォルダーに移動して、そこから .dll を使用する必要があります。

CyberArk の資格情報ストア プラグイン

Orchestrator の古いバージョンでは、CyberArk の資格情報ストア プラグインが .NET Core に非対応のライブラリを使用していました。現在の Orchestrator は、CyberArk AIM に付属する CLIPasswordSDK64.exe ツールを使用します。
ヒント: プラグインは、CLIPasswordSDK64.exe を、CyberArk AIM の既定のインストール パス (C:\Program Files(x86)\CyberArk\ApplicationPasswordSdk\CLIPasswordSDK64.exe) で検索します。CyberArk AIM を既定のパス以外にインストールした場合は、UiPath.Orchestrator.dll.config に正しいパスを指定する設定エントリを追加する必要があります。このパスは、インストール前に web.configappSettings セクションで指定するか、インストール後に UiPath.Orchestrator.dll.config で指定できます。

例:

<add key="Plugins.SecureStores.CyberArk.CLIPasswordSDKExePath" value="D:\CustomFolder\CLIPasswordSDK64.exe" /><add key="Plugins.SecureStores.CyberArk.CLIPasswordSDKExePath" value="D:\CustomFolder\CLIPasswordSDK64.exe" />

プロキシ構成

.NET Core でプロキシを指定する方法は、次の 2 つです。

環境変数を使用する

環境変数は、web.config で次の構文を使用して設定できます。<environmentVariable name="[insert_variable_here]" value="[insert_address_here]" /> (例: <environmentVariable name="HTTP_PROXY" value="http://127.0.0.1:8080" />)
変数説明
HTTP_PROXYHTTP 要求で使用するプロキシ サーバー
HTTPS_PROXYHTTPS 要求で使用するプロキシ サーバー
ALL_PROXYHTTP_PROXY または HTTPS_PROXY が指定されていない場合に、HTTP または HTTPS 要求 (または、その両方) で使用するプロキシ サーバー
NO_PROXYプロキシ動作から除外する必要があるホストの名前を、コンマ区切りで記述したリスト。

例:

  • 認証なしの場合: ALL_PROXY=http://localhost:8888
  • 認証ありの場合: ALL_PROXY=http://user:password@localhost:8888

環境変数が設定されていない場合は、既定のプロキシ システム (IE の設定または Windows のプロキシ設定) を使用する

詳細は、こちらの Microsoft 公式ドキュメントをご覧ください。

プロキシ構成は、タグ <defaultProxy> を使用して web.config 内で設定できなくなりました。サポートされなくなった構成の例は次のとおりです。
<system.net>  
    <defaultProxy>  
      <proxy usesystemdefault="True" proxyaddress="http://<ip>:<port>" bypassonlocal="True"  />  
    </defaultProxy>  
  </system.net><system.net>  
    <defaultProxy>  
      <proxy usesystemdefault="True" proxyaddress="http://<ip>:<port>" bypassonlocal="True"  />  
    </defaultProxy>  
  </system.net>

設定ファイル

Web.Config

Orchestrator の設定のほとんどが、web.config から UiPath.Orchestrator.dll.config に移されました。新しいファイルは、旧 web.config ファイルと同じ構造で、保存先も以前と同じディレクトリです。UiPath.Orchestrator.dll.config ファイルを変更しても IIS は再起動されないことに注意してください。次のセクションが移動されました。
  • 接続文字列
  • アプリの設定
  • NLog の設定
  • Quartz の設定
  • 暗号化キー
web.config は、IIS が使用する設定のみを記述するファイルとして再利用されます。アップグレード時に、インストーラーが自動的に上記のセクションを新しい設定ファイルに移動します。さらに、web.config に残される設定を変換して Orchestrator の最新バージョンで必要な設定に一致させます。無効化された動詞、有効化/無効化されたモジュール、カスタムの再書き込みルールなど、お客様によるカスタマイズは保存されます。

web.config のドキュメントを確認します。

UiPath.Orchestrator.dll.config のドキュメントを確認します。

IIS マネージャー

接続文字列とアプリケーション設定は IIS マネージャーでは表示できなくなりました。IIS マネージャーを使用した Orchestrator の接続文字列やアプリケーション設定の編集はサポートしていません。

ヒント: 設定ファイルを直接編集する必要があります。

NLog ターゲット

種類が「Database」の NLog ターゲットについては、connectionStringName プロパティが connectionString に変更されました。その値は、次の構文に従う必要があります: connectionString="${ui-connection-strings:item=Default}"Default は、<connectionStrings> セクション内の、使用したい接続文字列の名前です。
ヒント: 種類が Database のカスタム NLog ターゲットを使用する場合、アップグレード中に、プロパティ connectionStringName が自動的に connectionString に変更されます。インストール/アップグレード後に設定ファイルに手動でターゲットを挿入する場合は、正しい値の新しいプロパティを使用してください。

SignalR プロトコル

SignalR と WebSocket

SignalR ライブラリが、古い Robot クライアントに非対応の新しいバージョンに更新されました。ジョブが利用可能になったときの Unattended ロボットへの通知を引き続き使用できるように、ロング ポーリングを使用する旧 SignalR プロトコルを模した、対応性維持のためのメカニズムが実装されました。2020.10 より古い Robot は、ロング ポーリングでしか Orchestrator に接続できません。

ヒント: WebSocket を使用するため、Robot を v2020.10 にアップグレードすることをお勧めします。ロボットを大規模にデプロイしている場合は、特に高いコスト効果が得られます。

SignalR スケールアウトの固定セッション

SignalR のスケールアウトには、WebSocket 以外のすべてのプロトコル (すなわち SSE とロング ポーリング) で固定セッションが必要です。

Orchestrator は、お客様のロード バランサーで固定セッションが有効化されていないものと想定し、既定では WebSocket トランスポートのみが有効化されます。



ヒント: 固定セッションを有効化するには、UiPath.Orchestrator.dll.config<add key="Scalability.SignalR.RequireStickySessions" value="true" /> キーを追加します。true に設定すると、すべてのトランスポートが有効化され、Orchestrator はロード バランサーで固定セッションが有効化されているものと見なします。固定セッションをロード バランサーで有効化せずに、UiPath.Orchestrator.dll.config で有効化すると、SignalR 接続が失敗します。

SignalR の SQL Server によるスケールアウト

スケールアウトのメカニズムは、インストール中に SQL Server から Redis に切り替えられます。ロボット/アクティビティの SignalR 認証の無効化はサポートされなくなりました。このため、Scalability.SignalR.AuthenticationEnabled パラメーターは非推奨となりました。

[キュー アイテムを待機] アクティビティ

v2020.10 より古い [キュー アイテムを待機] アクティビティを使用すると、最大 30 秒の遅延が発生する場合があります。

ヒント: このような問題を避けるには、最新のバージョンのアクティビティにアップグレードしてください。

NuGet インフラストラクチャ

内部 NuGet フィードのプロトコルを v2 から v3 に更新しました。

Legacy リポジトリ

Legacy NuGet のリポジトリの種類として、Legacy はサポート対象外になりました。アップグレード時には、種類が Legacy のリポジトリはすべて Composite に移行されます。
新しいパッケージの保存場所は、以前のバージョンの Orchestrator で web.config で、パラメーター NuGet.Packages.Path および NuGet.Activities.Path がどのように設定されていたかによって異なります。
  • パッケージを既定の場所 (~/NuGetPackages~/NuGetPackages/Activities) に保存していた場合、新しいパッケージの保存場所は RootPath=.\Storage になります。
  • パッケージをカスタムの場所に保存していた場合は、インストール中に新しい保存場所を尋ねられます。サイレント インストールの場合は、アップグレード前に web.config で指定していないかぎり、STORAGE_TYPESTORAGE_LOCATION のパラメーターが必須になります。
v2020.10 以降では、パッケージの保存場所を UiPath.Orchestrator.dll.configStorage.Type および Storage.Location パラメーターで設定します。アップグレード後、Legacy 関連のアプリ設定はすべて非推奨となり、無効になります。
  • NuGet.Packages.Path
  • NuGet.Activities.Path
  • Nuget.EnableRedisNodeCoordination
  • Nuget.EnableNugetServerLogging
  • NuGet.EnableFileSystemMonitoring
  • NuGet.Repository.Type
重要: Composite リポジトリの場合、パッケージ専用のフォルダー内では、コピー/貼り付けコマンドを使用できません。

Swagger ライブラリ

Orchestrator API を記述する swagger.json ファイルの生成方法を大幅に変更しました。Swagger ファイル内の API 記述を使用するクライアント ライブラリ ジェネレーター (AutoRest、Swagger Codegen など) に依存している場合、生成されるコードが以前と大幅に異なります。
ヒント: 自動生成のクライアントを使用するその他のカスタム ツールがあれば、それらも更新が必要になる可能性があります。

API の変更

フォーム POST パラメーターを持つ API

フォームデータ オブジェクト内でのパラメーターを伴う POST 要求は機能しなくなりました。
ヒント: Orchestrator に POST 要求を行う際は、要求本文の JSON に要求パラメーターを含める方法のみがサポートされます。

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